【IYOW 】中村さんそ 「私の曲を聴いて幸せになってくれる方がいたらうれしい」

2019.7.12

ヒップホップからフューチャーベースまで、ジャンルやシーンを問わず、リマーカブルなプロデューサー/ビートメイカー/DTMerをフィーチャーする THE MAGAZINE series IYOW (In your own way/words)

今回は、エモいフィーリングをかきたてるkawaii popサウンドで、SoundCloudでも人気の高い 中村さんそ にフォーカス。

 
中村さんそ on SoundCloud

 
 
——Self introduction

大阪在住の引きこもりニートです。生きてるだけで正解になるためにシンガーソングライターとして曲を作っています。2017年秋ごろから中村さんそとしての活動を始めました。

 
 
 
——キャリアのスタート/きっかけ

元々可愛い曲が大好きでいろいろ探しているうちに、たまたま同人音楽に出会いました。

同人音楽自体はいろんなジャンルやいろんなDTMerさんがいるのですが、その中でも電波ソングやポップスを作っている方の女性ボーカル曲がめちゃくちゃ好きでした。こんなにすごい曲を素人の方が作っているって事実にビックリして、私も歌ってみたいなって思うようになりました。

でも私はものすごく音痴で、例えそういうボーカル募集があったとしても私には絶対無理だなと諦めていたし、そもそも楽器がひとつも弾けないので曲を作るという発想すらなかったのですが、たまたまオーディオインターフェースについていたCubase AIがDAWということを知って、触っているうちに「できるかも!」って思っちゃって、「自分で作ってしまえばボーカルもできるし一石二鳥だ!」ってなって趣味で始めたのがきっかけです。

 
 
 
——ターニングポイント

ターニングポイントってなるとちょっと難しいのですが、初めて同人即売会M3に参加したのがもっと頑張ろうって思えたタイミングでした。

今もなのですが私の曲を私は大好きだけど、やっぱり他の方と比べると全然ダメダメだし、他の人から見ると「音とかがダサいのかな…」とかいろいろ悩んでいて、その時「M3の売り子をしてみる?」と声をかけていただいて、そういう即売会の雰囲気を一度も味わったことがなかったので「経験は大事だな~」ってことで参加することにしました。

その時友達が「せっかく即売会に行くなら自分でCD焼いて委託販売をさせてもらったら?」と言ってくれて。でもどうせ無名だし、さっき言ったみたいに現状は自己満足の曲だし誰も買ってくれないよなって気持ちと、いろんな人に聴いてほしいしCDって形になると絶対嬉しいかも…って気持ちが入り混じった結果、微妙な枚数70枚をリュックに詰めて東京まで夜行バスに乗って行きました。

なんでなのか、どこで知ってくれたのかほんとにわからないのですがM3ではCDが完売して70枚全部が旅立ってくれました。それがめちゃくちゃ嬉しくて「実際に私の曲を聴いてくれてる人がいるんだ」って感動して、もっと頑張ろうという気持ちになりました!

 
 
 
——以前の制作環境

最初はオーディオインターフェースについてきたCubase AIを使って曲を作っていました。あと音源って大体海外サイトで買うので、買い方とかわからずにずっと付属の音源を使っていました。

パソコン環境はもともと引きこもりのオタクで、そこそこだったので困りはしなかったです。

マイク環境はあまり変化ないですがモニター環境はiPhoneのイヤホンを使っていました。今考えるとあまりよくなかったって思います。

基本的にこだわるのが苦手なので、機材関係はお金もかかっちゃうしあまり考えないようにしています。最低限本当に欲しくなったら買う感じでした。

 
 
 
——現在の制作環境

今はFLstudioを使っています、DTM初めて1年くらいでFLstudioに移行してからずっとです。

パソコンは新調しましたがスペック自体は新しくなったくらいでそんなに変わりはないと思います。

 


【IYOW】中村さんそ 「私の曲を聴いて幸せになってくれる方がいたらうれしい」

 
 
 
——メインの機材

パソコンのことは詳しくないので、買うときに15万円前後でメモリが16GB以上とかCore i5以上くらいしか意識して買っていません。モニターたくさんあるほうがカッコいいのでデュアルモニターにしていますが、本当はあと3つくらい欲しいです。

DAWはFLStudio20です。

インターフェースもあまり詳しくなくて、YAMAHAのAG03-MIKUってやつがかわいいのでずっと使っています。2年前にコーヒーをこぼしてしまったのですがなぜか未だに使えています。そろそろ買い換えたいのですが、マイクとか色々相性とかがあるみたいで怖くてまだ買えてないです。

マイクはSHUREの588SDXを使っています。これも10年くらい使っているのでそろそろ買い換えたいです。

 
 
 
——モニター環境

ヘッドホンはオーディオテクニカのATH-M20Xを使っています。本当はスピーカーも欲しいのですがなかなか勇気が出なくて買えないです。

 
 
 
——使用音源

音源は基本的にNEXUS2とSERUMとXpand!2を使っています。

一番よく使うのはSERUMです。音作りは苦手で自分で好きな音を自由に作ったりは出来ないのですが、見た目がかわいいのが好きです。プリセットもいろんな方が作ってくれてる良い音がたくさんあるので、そういうのを使ったりちょっと弄ったりして使いやすいところも好きです。

NEXUS2とXpand!2は基本的に決まった音を選んで使う感じなので、使いどころを考えるのが難しいですが優しい音が好きです。

あとはLounge Lizard Sessionというエレピ音源も大好きです。本当に使いやすいのでめっちゃ使っちゃいます。

 
 
 
——ビートメイクのプロセス

基本的にはメロディを作って、気に入ったら曲にするという感じです。

コード進行を入力してメロディを考えて、ある程度のリズムを組んでベースを足してって感じが多いと思います。そのあとは本当に感覚的にやってることが多いので人に説明するのが難しくて悲しいです。

誰かに何かを教えてあげたりするのが好きなのですが、頭で考えて話すのが苦手なので人にDTMについて、「どうやるの?」って聞かれても相手に伝えることができなくて最近はすごく悩んでいます。

 
 
 
——ビートメイクポリシー

自分が好きなものを作るのを心がけています。誰かに好きになってもらいたくてずっと曲を作っていますが、やっぱり自分が好きな曲に近づきたくてもっと聞きたくて作ることが多いです。

あとは諦めることを大事だと思っています、じゃないと私の場合はずっと行き詰って曲を完成させてあげられないので…。

自分の技術力の不足は日々感じているのでちょっとずつ成長して良ければいいと思います。やっぱり誰も最初から完璧にはなれないのでどうにか今の自分にできることを探してそれをやり切るようにしています。

 
 
 
——最も影響を受けたプロデューサー/ビートメイカー

最も影響を受けたトラックメイカーはnyankobrqくんです。

 
nyankobrq on SoundCloud

 
最初は本当に特別仲良くしていたわけでもなく、たまたま同じゲームをしていたので「一緒にやろう」ってことになって、たまに一緒にゲームをするくらいの関係でした。

そしたら向こうから「一緒に曲を作らない?」って声をかけてくれて、人生で初めて人と何か一つの作品を作り上げることができました。

それが「カカレ!」って曲なんですけど本当に今改めてきいたりライブで歌ったりするたびにジーンと感動します。

 
カカレ!(prod by nyankobrq)

 
それから自分の曲を聴いてもらってアドバイスをしてもらったり、おすすめのプラグインを教えてもらったり、「こういうのって普通あんまり教えたくないんじゃないかな」みたいなコツもめちゃくちゃ教えてくれて、今のあたしがここにいます。

いろいろ音使いとかも影響されていると思います。M3に「CD持っていきなよ」って言ってくれたのも実はnyankobrqくんです。

 
 
 
——影響を受けた楽曲

「ベッドルームの夢 (Yunomi Remix)」ラブリーサマーちゃん

初めてこの曲を聴いて本当に衝撃を受けました。可愛くてかっこよくて綺麗で、言葉に出来ない感情がたくさん溢れて何度も何度もリピートしてしまいました。もうほとんどこの曲に影響されて、私は曲を作るようになったかもしれないです。

元の曲もこのRemixきっかけで知ったのですが本当に好きです。歌詞の言葉ひとつひとつが切なくて情景がぼんやり思い浮かぶ感じがして、こういう歌詞を書きたいってめちゃくちゃ思いました。

 
 
「Mirror」HoneyComeBear

この曲はDTMを始めてから知ったのですが、本当に理想的ですべてが透き通っていて、ふわっとしたベールに包みこまれてるような感じが大好きです。音がひとつひとつ本当に綺麗で、ボーカルのKaakoさんの声も一つの音として溶け込んで歌詞がすっと入ってくるような気がします。

具体的な言葉と心情が突き刺さって本当にエモーショナルな気持ちになります。勝手に感情移入して切なくなるのですが、その感じが大好きで聴くたびに幸せな気持ちになれます。落ち込んでいる時とかによく聴いています。本当にこの曲が存在することに感謝しています。他の曲も大好きなのですが、特に「Mirror」が大好きです。

 
 
「I’m with you」脇田もなり

本当に本当に大好きです。カラオケで女の子にこの曲を歌ってほしいです。サビの歌詞とメロディが、もうこの歌詞のためにこのメロディがあって、このメロディのためにこの歌詞があるってくらいピタっとした感じがたまらなく大好きで、一人でゲームしている時とかに口ずさんだりします。

 
好きな曲をあげるとほとんどが歌詞を重視していて、女の子の気持ちと具体的すぎない言葉が好きで私もよく使います。

他にも SHE IS SUMMER の曲とか、そういった女の子らしい楽曲にかなり影響を受けていると思います。

 
「CALL ME IN YOUR SUMMER」SHE IS SUMMER

SHE IS SUMMER は本当に私が一番大好きなアーティストなので、是非もっともっともっといろんな方に聴いてもらって大好きって感情をたくさんの人と分かち合いたいです。全曲本当に大好きです。

 
 
 
——My favorite works / 自分の作品からのお気に入り

自分の曲は全部大好きなのですが特に好きなものを紹介させていただきます。

 
「わがままが言い足りない」

わがままでツンデレな女の子が大好きなのですが、そういった女の子像を私なりに書いた曲です。あと、女の子が未練を持っている状態に異常に執着があって元恋人を失っちゃって寂しくなっちゃう…ってシチュエーションが本当に大好きです。

もう一回だけでもいいから会いたいけど会ってもどうせ現状は変わらないのに縋ってしまう、その時は嫌だなって思ってたことでさえ愛おしく感じてしまうのが大好きです。

 
 
「タイムリープは何度でも」

サビが大好きです。

この曲も未練をテーマにしていて(大体私の曲はそうなのですが)特に切なく描けたと思います。「昔の恋人がさ~~」って話になっちゃうのは嫌だっていう歌詞で、別れちゃったけど本当はまだ好きなんだ、強がったけど未だに夢に見るんだ。過去に戻れるならもう一度君を選ぶよ、それくらい君は私にとって完璧だったよ。って気持ちを書いてみました。かわいいです。

 
 
「おとなしく好きになって」

基本的に歌詞を書くときは特に実体験とかではなくて、小説を書くような気持ちでひとつのストーリーを作り上げるイメージでいつも作っているのですが、この曲は初めて私自身の心情に近い歌詞を初めて描いてみました。

最近ずっとスランプ気味だったのと急に虚無感に襲われるときが多くて、本当は曲を作ることなんて投げ出して普通に働いたほうがいいんじゃないかとかいろいろ悩んでいて、私はなんのために曲を作っているんだろうとか、そういうネガティブな感情を吐き出したくて作ってみました。本当は曲がずっと作りたくて作りたくて作ってるんですけど、たまにそういう風に悩んでしまいます。

 

 
 
 
——Message

最初私にインタビューが来て本当にびっくりしました。ドッキリというか「偽物か?」って思って何度もいろいろ調べてしまいました。申し訳ございません。

こんな風にたくさんのことを語るのは大好きなのですが、文章力がなくて頓珍漢なことを言っていたらごめんなさい。

もっとたくさんの方に私の曲を知ってもらって、1曲だけでも好きになってもらえる曲があればうれしいです。

今回はこのような機会がいただけて本当に幸せです。

これからも精進していけるように頑張っていこうと思っていますので、よろしくお願いいたします。

いつか私の曲を聴いて幸せになってくれる方がいたらうれしいです。

長々とお付き合いいただきまして本当にありがとうございました。

 
 
 
——Information

 

 

 


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