【Who’s NXT】L-Baby 「人生のワンシーンになる曲を届けたい」1stシングルがバイラルチャートインも果たした注目アーティスト

2021.12.30


L-Baby インタビュー

L-Baby
大阪を拠点に活動するシンガー、アーティスト。2020年の年末に1stシングル「Sugar Baby」を配信リリース。その後も、6曲入りのEP『BABY TAPE』をはじめ、シングル「この夜が明ける前に」、「Mood」とコンスタントに作品をリリース。中でも「Sugar Baby」は徐々にバイラルヒットとなり、リリースから約1年を経た2021年11月末にはSpotifyバイラルチャートインを果たす。リラックス&チルなビートに共感を呼ぶリリック、耳馴染みの良い歌声とクオリティの高いMV&クリエイティブもあわせ、活動わずか1年ながら急速に注目を集めている。

Who’s NXT : A series of interviews with featured artists
 


 
——まず、音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。

もともと私の母が歌手を目指していたくらい音楽が大好きだったらしく、小さい頃は常に音楽がかかってる環境でした。家にいる時も車に乗った時も特にブラックミュージックや洋楽だったり、あと印象深いのはDAPUMPの「if…」がずっとかかっていました(笑)。もうそこから自然と音楽が大好きだったので、よく鏡の前で歌って踊ってキャピキャピしてました(笑)。で、それくらいの時に母から 「ダンスかバレエ、ピアノ、どれ習いたい?」って質問されて、即答でダンスって答えて、そこからダンスを習い始めて更に好きになった、って感じです。

 
——ダンスをやられていたということですが、音楽活動をするようになったきっかけというのは?

きっかけは単純で、私自身が今まで生きてきた中で、音楽という存在に満たされて、助けられてきたからだと思います。色んな音楽と、そしてアーティストの存在に大きく影響されたからこそ、次は自分の感性だったり 想いをカタチにして、誰かの心に寄り添える存在でいたいなって思ったんです。

生きていると辛いことや苦しいこと、時には満たされることもあったりと、たくさんのシーンがあると思うんですけど、私の場合はいつだって音楽が近くにあって。もちろん愛に溢れた家族や友達がいて、恵まれた環境で育ったんですけど、けっこう昔からセンシティブなところがあって。嫌なこととか溜め込んだ分をメモに吐いてスッキリする、みたいなことがよくありました。それから歌詞を書くことが自然と好きになって、高校生の時に今しか感じられない気持ちをありのままに残したいと思うようになったことと、それと将来アーティストになるって決めてたから(笑)。いつかその時が来たら使えるようにってメモに残すクセがついてました(笑)。それも含めて、自分の感性を信じて自分にしか書けない音楽をしようって思いました。

あとは、エンターテインメントも好きだったので、アーティストとしてステージに立ってパフォーマンスをするとともに、影響を与えることができたらめっちゃカッコいいなって思ったのもあります。

L-Baby インタビュー

 
——現在、どの辺りを中心に活動していますか?

今は大阪です。

 
——L-Babyさんは今年はEP、シングルと作品をリリースされていますが、最近リリースされた楽曲についてご紹介いただけますか?

最近だと、まず12月11日に2ndシングル「この夜が明ける前に」をリリースしました。この曲は、恋に焦がれてる様子と、まだ帰りたくないけど言葉にするには少し勇気がいるっていう気持ちをそのままストレートに描いた曲で。この歌詞の中で“期待はしないなんてウソばっか 見てる横顔気づかれないように”っていうリリックがお気に入りなんですけど、もう傷つきたくないからって強がって期待なんかしないから!って言うくせに、実際は気になって後ろ姿とか見つめちゃう、みたいな(笑)。そこは女の子あるあるなのかなって。でも共感を求めて書いたと言うよりかは、私自身が恋してた時の気持ちをそのまま曲にしたって感じです。

L-Baby この夜が明ける前に
「この夜が明ける前に」

https://linkco.re/an4eY10C

 
あと、続けて25日にリリースした3rdシングルの「Mood」は、ちょっと大人びた男女の良い雰囲気をポップに歌った曲で、歌詞の中で出てくる“キミ”はイコール音楽っていう想いも込めて作ったので、私の中では君にも音楽にも“まだ見たことのない違う世界に連れてって”というテーマで作りました。“一緒に君と見る景色はspecial 忘れられない夜にさせて”ってゆうヴァースがお気に入りなのと、フックをあえてキャッチーなフレーズにして口ずさみやすくしたり、甘すぎない雰囲気を出したり…… でも音にノレるような曲です。この曲は2022年に向けてってのもあるかも!

L-Baby  Mood
「Mood

https://linkco.re/r2cRa93M

 
——また1stシングルの「Sugar Baby」はSpotifyのバイラルチャートにも入りましたよね。

「Sugar Baby」はすごく甘いラブソングで、日曜日の朝をイメージして作りました。当時付き合っていた彼氏のことを考えながら書いた曲なんですけど、正直この曲がアーティスト人生の初めの一歩になるなんて想像もしてなかったです(笑)。明るいチルソングなので、どんな人でも聴きやすい曲なんじゃないかなって思います。


L-Baby「Sugar Baby」
「Sugar Baby」

https://linkco.re/PqpRtzym

 
——今年の3月にはその「Sugar Baby」を含むEP『BABY TAPE』をリリースされていますね。

『BABY TAPE』だったら、「Dreamin’sad boy」がお気に入りです。この曲は無償の愛を届ける男の子の気持ちを書いた曲で、私自身少し重めの愛を歌う男の人の曲が昔から好きで(笑)。男の子って基本強がったり、俺についてこい!みたいなのがよくあると思うし、それもいいんですけど、表に出さない切なさや女の子には出せない色気を感じるところにとても魅力を感じていて。なので、女の子側からしてこんな愛されていたいなって思いながら作った曲なので、いつか男の人にカバーしてもらいたいなって思います(笑)。

L-Baby「BABY TAPE」
『BABY TAPE』

https://linkco.re/hsep2E7V

 
——順調にリリースを重ねられていますが、楽曲制作の環境やプロセスはどのような感じですか?

感じたこと、忘れたくないことは日々iPhoneのメモに書き溜めておいたり、急にメロディが浮かんできたらパッと録音したりして、最終的に制作するタイミングで合わせる感じです。でも、初めて聴くビートを流すと同時にiPhoneで先に録音しておいて、感覚で出たメロディがいつも1番良かったりするので、決める前に何回も何回も聴き込むというよりかは、サッと作るほうしっくりくることが多いです。RECは大学の先輩だったビートメイカーのNORVETくんにしてもらってます。

 
——L-Babyさんのサウンドは、ビート含め基本的にはチルなR&B、Hip Hopかと思いますが、どんなアーティストに影響を受けましたか?3組選ぶとすれば。

清水翔太さんには1番影響を受けたと思います。中学生の頃から好きで、特に清水翔太さんが書くリリックが大好きでした。初めてライブを見に行った時に本当に衝撃を受けて アーティストを目指したってのもありますし、憧れです。

次に、ちゃんみなさんは私と同い年なんですけど昔Instagramで卒業文集を見たんです。その時のタイトルが「続ける」って書いてあって、夢に向かって信念を大切に持っておくことの大切さを改めて大切にしようって思って。あとライブパフォーマンスやダンス、歌も考え方も、そして自分の弱さも強さに変えてる所が同い年ってこともあって凄く魅力的に感じたし、影響されました。

あとは、KEIJUくんです。私のプレイリストの今年1番聴いてたアーティストがKEIJUくんだったので、すごく影響されてると思います(笑)。一言で言えば私のヒーローですね。めちゃくちゃリスペクト。

他にも影響されたアーティストは沢山いるんですけど、音楽を始めるにあたったきっかけは特にこの3人だと思います。

 
——楽曲でいうと、どういう曲、作品に影響を受けましたか?

Mariah Carey – We Belong Together
Mariah Carey – Touch My Body

R&Bが大好きになったのも「We Belong Together」がきっかけ。今も変わらずマライアは最強だと思ってます。あと「Touch My Body」。この2曲は本当にいつ聴いてもテンション上がる。綺麗でかっこよくて歌も上手でスタイルもよくてって、小さい時からの憧れでした。

 
 
安室奈美恵 – 『PAST

初めて自分で買ったCDの1つです(笑)。とにかく毎日家で歌って踊ってました(笑)。可愛い衣装でみんなの前で歌う憧れは安室ちゃんを見てたからかも。

 
 
tofubeats – LONELY NIGHTS

この曲に出会った時がちょうど冬だったんですけど、友達の車で流れてきて思わずshazamしたんです。どこか懐かしさというか儚さがあって、ビートの音もめちゃくちゃ居心地が良くて、すごくくらったのを覚えています。その時初めてYOUNG JUJUを知ったんですけど 私が日本のHip Hopを本格的に好きになったきっかけです。

 
 
REVi「IN MY ROOM」

男の人が歌うチルラブソングの中でもダントツに大好きです(笑)。REViくんが描く歌詞に 色気と切なさと男の子の弱さ みたいなものが全て詰まってて、ほんとにお気に入りで勉強させてもらってます。

 
 
ONE OK ROCK – じぶんROCK

影響を受けたというよりかは 人生で一番ハマったアーティストがONE OK ROCKで、当時はまだONE OK ROCK自体がテレビとかに全く出ていなかったので、知ってる人が誰一人周りにいなくて。中一の頃、ある友達に教えてもらったのが「じぶんROCK」っていう曲で、MVとかちょっと怖かったんですけどめちゃくちゃかっこよくて。そこからどハマりして、毎回ライブに行ったり、歌えない曲はないってくらい大好きです。その時に行った大阪城ホールで隣にいた知らない人に肩車してもらったんですけど、その時の景色が本当に忘れられなくて。いつかこの景色をステージからみたいなって、本気で思いました。本当に1曲1曲のクオリティがヤバすきる。

 
 
Teyana Taylor, Kehlani – Morning

全般的にKehlaniの曲が好きなのとダンスの練習をする時もよく曲を使ってたので1曲選ぶのが難しいんですけど。リリックからもビートからも女の色気とか強さを表してるのに強すぎなくて。でもカッコイイ女性を感じれるところが好きです。

 
 
山下達郎 – Jody
母に教えてもらった曲なんですけど、初めて聴いた瞬間、一気に吸い込まれました。

 
 
あと小田和正さんは、どの曲をどんなシーンで聴いても救われました。こんなにストレートに想いをかけるのが素敵すぎる。

 
こうやってみてみると、ほんとにジャンルバラバラなんですけど、昔からジャンル問わずにたくさん聴いてました。Hip Hop、R&B以外にJ-ROCKもレゲエもJ-POPもK-POPもアイドルなんかも、1回全部ハマった頃がありました(笑)。

他には、ダンスもしてたので常に洋楽も聴いてたり…… そんな感じで高校生の頃からよく音楽アプリに入ってる色んなジャンルのプレイリストを聴き漁って、自分の好きな曲プレイリストを作るのが趣味でした。見つけた時の幸福感がたまらなくて 毎日ディグってました(笑)。だから昔はカラオケとか誰といっても合わせれてたと思います(笑)。

 
——L-Babyさんは音楽活動にあたって、なにか特に意識していることはありますか?

音楽をする以上は、一人でも多くの人が私の曲を聴いて、大袈裟かもですけど支えられてたらいいなと思うし、その人の人生のシーンの一部になってくれたらいなという願いはあります。

人の記憶に残る曲って色々あると思うんですけど、私の場合、痛みも伴う曲だったり、勇気が出る曲だったり、抜け出しにくい感情に刺さる瞬間が、すごく自分の一部になったり。逆に何も考えずに楽しく歌える曲だったりとか、影響の与え方は沢山あるんですけど、それって知らない間に知らない誰かに影響を与えてるってことじゃないですか。私自身、今まで音楽で感じたことを次はL-Babyとしてたくさんの人に届けたいなと思います。

 
——今後の活動の予定や展望を教えてください。

音楽を始めてちょうど一年が経ったんですけど、正直この1年は手探りだったと思います。日々忙しい中で、したい、作りたい音楽が多すぎてまとまりきらなかった時もあったんですけど、アーティストとしてこれから活動していきたい自分がだんだん見えてきた気がするので、2022年はそれをぶちかまそうと思います!(笑)

それと1月に大阪でライブの予定もやっと決まってきたので、このまま2022年は色んなところでライブをしたいなって思います。あとは、私が大好きな男性アーティストとのフィーチャリングも考えてるので、楽しみにしていてほしい!

 
——では最後にメッセージをお願いします。

いつも応援してくれてる方々、本当にありがとうございます。これからもたくさんのL-Babyを音楽シーンにアピールしていくので、見ていてください!


L-Baby インタビュー

 

L-Baby
Instagram
Twitter
YouTube
TikTok
TuneCore Japan

この記事の執筆者

THE MAGAZINE

国内のインディペンデントアーティストをメインに新たな音楽ムーブメントを紹介するウェブメディア