田中ヤコブ(家主)、2枚組全20曲の4thアルバム『ただようだけ』リリース
田中ヤコブがアルバム『ただようだけ』をリリースした。
多くのアーティストや音楽ファンから賛辞を集める4人組ロックバンド・家主のボーカル&ギター/メインソングライター/コンポーザーとしても活躍、そしてギターのみならずほぼ全ての楽器演奏を自らこなし、さらには録音やミックスに至るまで自身で手がけるDIYスタイルでソロ作品を発表し続けているシンガーソングライター・田中ヤコブ。通算4枚目のフルアルバムとなる今作は、一部楽曲でゲストや旧知のエンジニア・飯塚晃弘の力も借りながら制作されたSide Aと、全楽曲自身の演奏・録音のみで構築してみせたSide Bという驚異の2枚組構成となっている。
最新曲から学生時代に制作された楽曲まで、収録曲の時期のバラつきはありながら、一切ブレなく芯をとらえ続けるソングライティングと複層的なアレンジ、通底した厭世観が漂い、タイムレスで類まれな鈍色のポップソング集として結実した今作。旧来のギター・オリエンテッドな要素のみならず、流麗なピアノや重厚なコーラスワークにもフォーカスするなど、今まで以上に奥ゆかしくも憂いを帯びた楽曲の数々が、日々の寂しさや虚しさを優しくも力強く抱き止めていく。
普遍的なグッドメロディを刺激的なコード・プログレッションで紡ぐ全20曲、孤独薫るポップ・マエストロの今と昔を捉えたアルバムとなっている。