Heartbeat × koë 対談インタビュー 音楽とゲーム実況の交差点
ゲーム実況で世界最大級のYouTuberとなったピューディパイ(PewDiePie)[2018年12月時点のチャンネル登録者数は7,600万以上]の例をはじめ、世界中でゲーム実況はひとつのジャンルとして非常に高い人気を誇っています。日本でもその例にもれず多くの人気ゲーム実況者がいますが、その中には、ミュージシャンとゲーム実況者、両方の顔をもつ人々も存在しています。今回は、そういった新しいスタイルの活動をしているシンガーソングライターのHeartbeat(ハービー)さんと、人気ゲーム実況者・三人称のメンバー2人(バンドでは、“せいじ”と“ちゅうた”)が所属するロックバンド・koëの対談を実施。koëは先日、結成後にはじめてリリースしたシングル「カタチ」が大きな反響を呼んでおり、HeartbeatさんもFPSをテーマにした楽曲や2BRO(兄者弟者)のEDテーマでさらに注目度が増しています。音楽とゲーム実況が交わるところで起きている素敵な広がりや、活動のスタンス、音楽のルーツ、そして意外なつながりなど、Heartbeatさんとkoëのみなさんに対談形式で大いに語っていただきました。
目次
ゲーム実況をするミュージシャンたちの出会い
——koëのせいじさんとちゅうたさんはHeartbeatさんとお知り合いということで、まず最初に出会ったきっかけを教えてください。
せいじ(koë/Dr):いつだったか、ゲーム実況者をやっている人たちで飲み会があったんですけど、その時ですね。
Heartbeat:その飲み会に、私がムリに入れてもらったみたいな(笑)。もともと知り合う前から、ゲーム実況は大好きでずっと見てて、そのころちょうど私自身もゲーム実況を始めたぐらいだったんで、色々ご教授願おうと思い(笑)。
せいじ:そこで初めて会って、同い歳だってことが分かったんだよね。さらにお互い音楽もやってるってことで意気投合したというか。それから「ゲムするッ!」で一緒にお仕事したりして。でも最初は同い年には見えなかった(笑)。
Heartbeat:どっちの意味で?(笑)
せいじ:大人っぽいなと思って。
Heartbeat:そうかなぁ(笑)。私としては、1985年生まれの人に今までの音楽活動でもあんまり会うことがなかったから、同い年で嬉しかったのを覚えてる。
えいじ(koë/Vo):もともとせいじとちゅうたは、いつからゲーム実況やってんの?
せいじ:8〜9年くらい前からかな。前のバンドを辞めてしばらくした後にゲーム実況の世界を知って、ちゅうたと2人で興味をもってニコニコ動画にアップしたのが最初で。
Heartbeat:最初は二人だったんだ。もともとゲームは好きだった?
えいじ:前のバンドの頃もせいじはツアー中ずっとモンハンやってたよね(笑)。
せいじ:しかもモンハンの分厚い攻略本まで持っていって、助手席でずっと読むっていう。免許持ってなかったから、せめてもの起きてますよアピールで。
えいじ:それ見て「いやいや、ゲームより免許取れよ!」ってひっぱたいて(笑)。
Heartbeat:本当に好きなんだ(笑)。ゲーム実況者として20代の前半でスタートするって遅いほうなのかな?中高生とかで始めてる人もいるけど。
せいじ:まぁ当時はゲーム実況っていうもの自体がまだあまり知られてなかったし、その頃はゲーム画面だけで実況音声なしプレイを見て楽しむっていうのが主流で。自分の声を出してる人は少なかったんじゃないかな。鉄塔さん(三人称のメンバー)も、もともとはゆっくり実況(音声合成ソフトを使うゲーム実況)でやってたし。
Heartbeat:じゃあこの10年でゲーム実況自体もだいぶ変わったんだね。
ちゅうた(koë/Ba):ハードルが低くなったよね。以前は機材を揃えようと思ったら5〜6万円とかかかってたし。今はリーズナブルにできちゃったりするから。
えいじ:三人称で動画を作る時って3人一緒でやってるの?
せいじ:別々だよ。
えいじ:さびしくない?
せいじ:さびしくはない(笑)。隣にいてやったほうがやっぱり面白いなっていうゲームもあるけど。
偶然だったkoëの結成
Heartbeat:それで、その三人称の2人がいるkoëはどうやって結成されたの?
えいじ:せいじとは前のバンドを一緒にやってて。せいじはドラムで、僕がベースボーカルで。ジャンルでいうとメロコアかな。ハイスタに憧れてっていう感じで。リリースもいくつかして、それこそ色んなとこにツアーで行ったし。それで、いさなとは昔からバンドつながりの仲の良い友達だったんだけど、ある時このあいだリリースした「カタチ」のワンフレーズを思いついて聴かせたら、「いつか曲として完成させたいね」っていう話はしてて。
それからしばらくして、家で「ストリートファイターIV」やってたんだけど、全く勝てないから、せいじに「こんなに勝てないの絶対おかしい!ちょっと設定しに来てくれ」って家に呼んで(笑)。その時いさなも仕事終わりで遊びに来て、みんなで飲んでたら急にいさなが「そういえばこの前のフレーズ曲にしてみたんだけど」って。
せいじ:それで曲としての全体像ができたんなら、本格的に作ろうよって感じで。
えいじ:メンバーも僕はベースボーカルできるし、せいじはドラム、いさなはギターだし。それで3人でスタジオ入ったんだけど、なんか物足りないから僕がアコギを弾くことにして。
せいじ:そしたら今度ベースが足りなくなっちゃったんで、一番身近なベーシストのちゅうたに声をかけたと。
ちゅうた:せいじとは高校が同じで、その頃僕も一応バンドをやってて。そのバンドのサポートにせいじが入ってくれてたんです。その後、彼は自分のバンドでリリースしたり、ツアーがあったりで抜けちゃうんですけど、僕もそのタイミングでバンドを辞めて。だから、僕としては今回の音楽活動は何年ぶりだろうっていう感じ。
いさな(koë/Gt):本当に偶然だよね。たまたまゲームのことで家に集合したら、曲のリリースにまでつながるとか。
シングル「カタチ」 各配信ストア : https://linkco.re/cYHpZA99
あの人気バンドマンも評価するせいじのドラム
いさな:でもkoëをはじめて、改めてドラムがせいじで良かったなって思った。個人的に前からずっとせいじのドラムが好きだって言ってたし。
せいじ:あぁ、たしかにそれは言ってくれてたよね。
いさな:当時まわりのドラマーとかも、「せいじさんのドラムめちゃくちゃかっこいいですね!」って言ってて。ほんとスネアのタイミングがちょっと遅れる感じとか最高なんですよ(笑)。
せいじ:細かい(笑)。
えいじ:前のバンドでせいじが抜けたあとに入ったドラムがWANIMAのフジ君で、最近よく一緒に飲みにいくんですけど、フジ君もいまだに「せいじさんのドラムすごく良い」っていつも言ってて。それがあるから、フジ君は今でもすごいストイックに練習してるって(笑)。
せいじ:いや、彼はもうめっちゃ売れてるじゃん(笑)。
いさな:僕はフジ君よりせいじのドラムが好きだな(笑)。
せいじ:ありがとう(笑)。
——そういうつながりがあるんですね。Heartbeatさんはkoëの曲を聴いてどう感じましたか?
Heartbeat:一番最初に聴いたのはリリース前の状態の音源で。すごい良くて、声も好きな感じだし「いいじゃんこれ!リリースしないの?」って言ったんです。そうしたら後日、私に特に連絡もなく「リリースします」ってTwitterで言ってて、ちょっと悲しかった記憶が(笑)。
せいじ:けっこう急だったから、っていう言い訳(笑)。正直、録ったからには世に出したいなって。
えいじ:はじめは自己満足の集まりだったんだけど、録った後に加速度的にみんなに聴いて欲しくなったんだよね。
——リリース後の反響も良かったそうですね。ゲーム実況という、いわゆる音楽以外のアウトプットをもっていることも、よい方向に働いたと思いますか?
えいじ:三人称じゃないkoëのメンバーとしてはびっくりしました(笑)。「あ、三人称って本当にすげーんだ」って思ったもん、改めて。
Heartbeat:三人称であるkoëのメンバーとしてはどうだった?
せいじ:リリースしたらある程度は聴いてもらえるかな、という認識はあったかも。で、宣伝するならTwitterしかないなと思って。でも、まさかこんな形でまた音楽がやれて、なおかつ曲をリリースできるとは思ってなかったし、たくさんの人に聴いてもらえてるみたいで嬉しいです。
えいじ:koëの曲は前のバンドとはまた違うアプローチだから思い入れもあるし、やってみて本当によかったなと。
——音楽とゲーム実況でそれぞれ違うカルチャーのファンが、その良さをシェアする感じがすごくいいなと感じました。
せいじ:三人称で毎週トークだけの動画もアップしてるんですけど、そこでバンドやってたって話はさんざんしてたし、前のバンドを知ってて、三人称にも興味を持ってくれた人もいたり、僕らの場合はそういう相関性もあったかもしれないですね。
R&Bシンガーとバンドでの作曲の違い
Heartbeat:これからkoëはどういう活動をしていく予定?
せいじ:今後はまったり、ゆったりと。それぞれ仕事だったりゲーム実況だったり、他にやってることがあるんで、それをこなしつつ曲はちょっとずつ作っていこうかなと。
えいじ:とりあえず明日スタジオには入るよね(笑)。
Heartbeat:やってる音楽のジャンルが全然違うから聞きたいんだけど、バンドやってる人たちって曲を作る前提でスタジオに入るの?
せいじ:バンドによってそこは様々だと思うけど。普通にリハーサルだったり。曲を作る時は、スタジオでは元となる曲の形があって、それをみんなでアレンジするというか。
いさな:僕らは事前に曲の原形をデータでみんなに送って、スタジオで仕上げるみたいな。
えいじ:Heartbeatさんはどうやって曲を作るの?メロディーから?
Heartbeat:トラックメーカーからのトラックがまずあって、そこに私がトップラインと詞をかいて戻して、っていうやりとりを繰り返しながら作りあげる感じかな。
せいじ:これで完成っていう決めはどうしてる?
Heartbeat:落とし込みたいポイントは最初にトラックメーカーとお互い伝えあってるんで、そこを目指すというか。基本スタジオには入らないで、オンラインで完結するかな。
えいじ:トラックメーカーが違うと曲の雰囲気も変わるだろうから、それは面白そう。
Heartbeat:それが自分の中で普通なんで、バンドでの曲の作り方とか聞くと大変そうだけど面白そうだよね。みんなで話しあうんでしょ?
せいじ:色んなケースがあると思うけど、「カタチ」の時は最初もっと短くてテンポも速くて、みんなでなんやかんや言ってるうちに最初とは全然違うものになったり。
えいじ:Cメロの部分とか最初はなくて、そのまま終わる感じだったし。Cメロのアレンジで難航して二ヶ月ぐらいしっくりこなくて(笑)。
Heartbeat:二ヶ月も!?
えいじ:やっぱりバンドは時間がかかるよね、どうしても。
せいじ:ハビちゃんは曲を作るペースはどんな感じ?
Heartbeat:作る時に集中して作るタイプで。やる気が起きない時はあえてさわらなかったり。
せいじ:メロとかは思いついた時にメモしたり?
Heartbeat:メロは作ろうと思った時にしか浮かばないから、ためておくことはしないけど、曲のテーマだけはストックしてるかな。やる気になった時にそのテーマをもとに一気に何曲も作っちゃうみたいな。
せいじ:昔から音楽性はR&B?
Heartbeat:そう。だから作曲のスタイルもR&Bやヒップホップなんだと思う。でもメインで好きなのはR&Bだけど、基本的にジャンルは気にせず好きなものをいっぱい聴いて吸収して、それを反映させてる感じ。
Heartbeatとkoë、それぞれのルーツ
えいじ:Heartbeatさんが音楽をやるきっかけとなったアーティストはいたりするの?
Heartbeat:本当の一番最初は安室ちゃん。
せいじ:やっぱり、絶対そうだと思った!
えいじ:なにその “わかってますよ感”(笑)。
Heartbeat:安室ちゃん嫌いな人いないじゃん(笑)。
せいじ:僕らR&B通ってこなかったから、その辺っていったら安室ちゃんしか思い浮かばなくて。洋楽の影響は?
Heartbeat:中学生になってからは、メアリー・J. ブライジとか、その辺の洋楽ばかり聴くようになったかな。デビューはASAYANからだったんだけど、それこそ小学生の時は、沖縄アクターズスクールのオーディションとかも受けにいってたし。
えいじ:小学生の時からその意識はすごいなぁ。
Heartbeat:でもオーディションには同じぐらいの子はいっぱい来てて。小さい時は本当に「安室ちゃんになりたい!歌手になりたい!」って感じで。逆に、koëのみんなは音楽やり始めたのっていつ頃?
せいじ:僕は中学生の頃かな。兄がドラムやってて、その影響でハイスタとか色々聴くようになって。
ちゅうた:えいじは遅いんだよね。
えいじ:そう、僕は高校終わりから。
せいじ:高校の時にスリーピースのバンドをやってて、ベースボーカルが就職で抜けちゃって代わりがみつからなくて困ってた時に、その当時のギターと同じクラスだったえいじが、ちょいちょいうちのクラスに手品しに来てて(笑)。
えいじ:多分迷ってたんだろうね、何かに(笑)。
せいじ:それで、たまたま一緒にカラオケ行ったらめっちゃいい声だから、無理やりベースやらそうぜって。えいじは左利きなんだけど、レフティーのベースとかないから強引に「右で弾け!」って(笑)。あの時ライブの日を決めてから、志賀高原のスタジオに合宿に行ったよね。
えいじ:ひたすら弾かせられて、拷問だったよ(笑)。
せいじ:そのときは全然音楽でやってくみたいな意識もなかったし、まわりが就職のこと話してる中でバンドやってるとか変な目で見られたよね。
えいじ:しかも「俺、バンドやる」って親父に言ったら、親父が「バッ!?」って。動揺して「バンド」って言い切れないという(笑)。10代から音楽活動するってなると、親の理解や応援がないとキツいよね。
Heartbeat:そうだよね。私は「東京に行って頑張ってこい」って送り出してくれたんで、本当に親には感謝してる。
えいじ:いさなはどうなの、バンド始めたきっかけって?
いさな:僕は高校の時からバンド組んでて、そこからずっとやってるかな。
レコーディングにおけるスタンス
——koëのみなさんは、そうやって音楽を始められて、時を経て今回の久しぶりのレコーディングはいかがでしたか?
えいじ:1曲だったから「楽だなぁ」って思った(笑)。気持ち的に余裕もあって。
せいじ:ドラムは録っちゃうとほんとやることないから。
ちゅうた:ベースとドラムは一緒に録っちゃうから楽だったよね。
えいじ:僕がアコギの録りでスムーズにいかないと、せいじが「早くしてー!時間ないよー!」って(笑)。
Heartbeat:すごくイヤな感じ!(笑)
せいじ:だってストロークが驚くほど下手で、手首固まっちゃってんじゃねーかってくらい(笑)。
Heartbeat:人数が多いとレコーディング楽しそうでいいなぁ。
えいじ:今回は初めて「レコーディング楽しい!」って思った。前のバンドの経験から、苦しいイメージが残ってたから。
Heartbeat:私はレコーディングの時は、どちらかというとピリッとするかも。自分の中でレコーディングスタジオは神聖な場所というか、清書する場所っていう存在で。家でがっつりプリプロしてからガッといくタイプなんで、逆に「リラックスしなよ」ってよく言われるかな。
えいじ:僕らなんか歌録りで手こずってる時、他のメンバーは中華の出前とってカチャカチャ食ってるし(笑)。
せいじ:ハビちゃんが僕らのレコーディング見たら怒ると思う(笑)。
えいじ:ちなみに、Heartbeatさんは歌詞をかく時ってどうしてる?
Heartbeat:よくトラックメーカーの人にやりにくいって言われるんだけど、私は歌メロと歌詞を同時にかくやり方で。トラックメーカーとしては、メロが先にある方が全体像が見えるし、歌詞が入ってると修正にも時間がかかるから、本当は歌メロが先に欲しいらしいんだけど、それができなくて(苦笑)。でも、歌詞も一緒に作ると言いたいことにあうメロディーにできるから。昔はメロに歌詞を当てはめてた時もあったけど、「そうしないといけない」って気持ちになっちゃうのが嫌だなと思って、途中から今のスタイルに変えたんだよね。
えいじ:なんか分かる気がする。今回の「カタチ」は作詞にめっちゃ苦労して。前のバンドは歌詞が英語だったし、なんなら歌詞よりもメロディーが重要なジャンルだったけど、koëは日本語詞なんで、すごい悩んだ。
せいじ:えいじが自分の子供にあてた曲でもあるんで、メッセージ性もあるし、言葉も選んで韻も踏みたいのに、自分たちの語彙力のなさにもうびっくりするっていう(苦笑)。
Heartbeat:歌詞で日本語ってやっぱり難しいよね。でもなるべく日本語でやりたいなとは思ってる。
音楽とゲーム実況のバランス
——現在、クリエイティブな活動における音楽とゲーム実況の割合は、お二組はどのくらいですか?
Heartbeat:私はやっぱり音楽がメインですね。それこそ制作に入っちゃうと、ゲーム実況は全くできなくなるんで。だけど好きでやってたりもするんで、音楽8:ゲーム実況2ぐらいかな。
せいじ:えいじといさなはそもそもゲーム実況をやってないんで、僕とちゅうたでいうと、それはもう9:1で、9割がゲーム実況ですね。普通にみんな仕事もあるんで、音楽はどうしてもメンバーのタイミングのあう時になってしまうし。
いさな:ゲーム実況じゃなくて音楽と仕事だったら、僕はたまに10:0で、10音楽になっちゃうけどね。いったん曲を作りはじめたら全然仕事に集中できなくて曲のことばっかり考えちゃうっていう(笑)。
せいじ:たまにいるんだよなー、曲作りが楽しくてずっと作れちゃう人(笑)。
いさな:前にバンドやってた時も、ライブより曲作りの方が好きだったかも。
Heartbeat:私もライブと曲作りだったら、曲作る方が好き。ライブはすごい緊張しちゃうから、本当に袖で吐きそうになる(笑)。
——Heartbeatさんはキャリアも長くて、武道館のステージにも立たれてたりするのに意外ですね。
Heartbeat:それはフィーチャリングやコーラスとしてだし、ハコの大きさ関係なく、自分のソロだと緊張する感じが全然違ってて。フィーチャリングやコーラスのほうはいい感じの緊張なんだけど、ソロライブはナーバスな緊張というか。
——koëはゆっくり活動していかれるということだったんですけど、ライブはやるんですか?
えいじ:曲数が……
せいじ:今のところは考えてなくて。曲がもっとできて、やりたくなったらやればいいのかなって感じ。
Heartbeat:だいたいの予定としては?
えいじ:三年後?(笑)
Heartbeat:じゃあ“待望の”っていう感じになるね(笑)。
せいじ:待望っていうかみんな忘れてる(笑)。
——ここまでお伺いして、みなさん比重は違えど、現在は良いバランスでクリエイティブな活動に取り組まれているようですね。
せいじ:前のバンドをやってたときはストレス発散がゲームだったんで、ツアー中も家に帰ってモンハンとかやりたくて仕方なかったですけど(笑)、今はゲーム主体でありつつ、音楽も楽しんでやれてます。
——逆に、現在ゲーム実況に義務感のようなものはあったりしますか?
ちゅうた:それはないかも。やりたいからやってるっていうのが圧倒的に強いんで。
Heartbeat:私も両方ともフラットに好きですね。でも、ゲーム実況の方が素の自分に近いって感じはあります。
ゲームと音楽の素敵な関係
——音楽活動がゲーム実況に、逆にゲーム実況が音楽活動に何か影響は与えていますか?
せいじ:正直、僕自身はそれらを別としてとらえてるんで、ゲームの動画を作ってて音楽的なアイデアと結びつくというのはないです。だからクリエイティブに関して双方が影響を与えあってるっていうのは薄いかもしれないですね。
Heartbeat:私はゲームから影響を受けるというか、けっこう歌詞に反映させたりしてて。それこそ「FIRE」はFPSからインスピレーションを受けてかいた曲だったりするんで。あとゲーム実況をやっててリスナーさんとチャットするんですけど、そういう時、ゲームが好きな方って音楽もすごく好きなんだなって感じますね。ゲームのサントラとかもしっかり買って、「このシーンの曲が好き!」みたいなやりとりもあるし。
——ゲーム実況がきっかけで、もっと色んな音楽を好きになる人が増えればいいですね。
Heartbeat:その動きを、まさに2BRO(兄者弟者)のEDテーマをやらせてもらった時に実感しました。例えば、普段はジャンルとしてボカロ音楽とかが好きでR&Bをあまり聴かない方が、これをきっかけに「R&Bを聴くようになりました」っていう声もあって、もうそれはめちゃくちゃ嬉しかったですね。そういうことが起きるゲームと音楽って本当に素敵だなって思います。
——最後に、対談の感想や今後の予定などあれば。
えいじ:現在2曲目を頑張って作成中!!春くらいにできたらなーって思ってます!!予定は未定ですが!!(笑)いい曲ができる予感!!首を長くしてお待ちください!!
いさな:みんな!バンドって楽しいゾ!
ちゅうた:今後も様々な曲を沢山の人に聴いてもらえるように出来たらいいなと思ってます!
せいじ:対談なんてしたことなかったので新鮮で貴重な体験でした!バンドの方はいつかライブできる日が来るよう、まったりゆったりとこれからも活動していきたいと思います!よろしくどうぞ!
Heartbeat:にぎやかなkoëのみんなとの対談、とても楽しかったです。きっとレコーディングやライブも楽しいだろうからツインボーカルにしませんか?お声がけお待ちしております(笑)。今後の予定としては、来年の1月12日にMカードで新曲「I Will」をリリースします。そのあと、1月19日にタワーレコード渋谷店の「CUTUP STUDIO」で開催される「DOWNLOAD CARD SUMMIT 2019 SPECIAL LIVE」にも出演します。来年中には新しいアルバムも予定しています。今日は、素敵な機会をありがとうございました!
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