4naが歌う楽曲「hazama」がTikTokで話題に UGCへのリアクションも積極的【Independent Goes Viral】
自分で作った楽曲を好きなタイミングでリリースできる今、誰もがバイラル&ヒットする可能性のある時代になりました。自分たちのスタンスで力強く活動するインディペンデントアーティストも、国内の主要なソングチャートやプレイリストに日々多くランクインしています。この「Independent Goes Viral」では、そんな未知の可能性を秘めたインディペンデントなNewアーティスト、楽曲にいち早くフォーカスしていきます。
今回紹介するのはTikTokを中心に日本のティーンエイジャーに聴かれている話題曲、4na(しな)の「hazama」です。
「hazama」各配信ストア : https://linkco.re/xTFY8V1c
4naは歌ってみたを中心に数年活動し、人気なボカロ曲からchill outなHipHop曲まで幅広くCoverしているシンガー。「hazama」はカバーのひとつで、本家は上野シュンというボカロPが生み出した曲です。切ない歌詞が共感を呼んだことはもちろん、4naの「hazama」はそこに心地よい低い歌声が重なることで、よりエモーショナルな世界観をつくり出していました。
「hazama」はTikTokで投稿する際の「楽曲を選ぶ」で表示されるTikTokプレイリストの「人気急上昇」で5位(※)、「バズるかも!?」で一番上にありました(※どちらも2021年3月22日時点)。
4na本人のTikTokアカウントで「hazama」のMV映像が最初に投稿された動画を確認すると、現在35万回再生、5.6万以上の♡を記録している人気コンテンツとなっています。「今のうちに見つけてください」というメッセージも初見のユーザーには印象に残りやすいものだなと思いました。
@4namusic
<終わりにしようぜ>のあとのサビ<愛されたいんだ〜>に入るまで一瞬音が止むところがこの曲の引っ掛かり、つまりTikTokにおいてユーザーを惹きつける重要な部分となっているようで、コメントにもこのサウンドが特に印象に残ったという感想も多くありました。TikTokは楽曲を納品のする際にどこの部分を設定するかも重要です。1曲丸ごと納品してイントロからのフレーズでバズることもあれば、4naの「hazama」のように部分的に納品した楽曲がバズることもあるからです。
「hazama」のサビ前の空白の部分は、UGCで音遊び的な効果も生み出していました。音遊びとは楽曲の明確なリズムに合わせてユーザーが音をはめて動画を作ること。TikTok上ではこの音遊びがヒットパターンの一つとなっており、「hazama」もそれに近い現象になっていると考えています。UGCではこのインパクトのある空白の部分を、映像の転換として使用している動画が多く見受けられました。
また、ユーザーは「hazama」を様々な場面で使用しており、人気クリエイター・ねおなどによる口パク動画のほか、友人や恋人との思い出の写真をスライドさせたり、ドラマやアニメの印象的なシーンなどを用いてエモーショナルな歌詞に合わせて動画が投稿されていました。幅広いシーンで使われる楽曲も、TikTokでのヒットパターンとして考えられています。
@neoneo
@koo_off 👧🏻「毛穴見えるんやけど‼︎」って怒られました#年下彼女 #カップル #tiktokオーディション2021 #vlog部門 #foryou
@samittoes この歌聞いた瞬間ビビっときたよね 🫂 明日からLINEMUSICで聴けるの超楽しみ ! #4na #hazama #ShunUeno #おすすめ曲
さらに、UGCに4naが直接コメント残しているところも注目ポイントとしてみています。4naのアカウントには公式マークがついているため、4naを知らない人でも
①おすすめフィードで流れてきた動画で「hazama」に惹かれる
↓
②動画のコメントを開く
↓
③4naを発見する
という流れが生まれます。一番上に表示される「楽曲を使ってくれてありがとうございます」という4naのコメントをみたユーザーは公式マークがついていることもあり、曲と4naの関連性が容易に紐付けられることでしょう。
このようなリアクションからのUGCの拡がりやアーティスト・楽曲の認知については、BTSの「Dynamite」が一つの例でもあると考えています。「Dynamite」のUGCが世界中のTikTokユーザーによって投稿された際に、BTS公式アカウントが様々な投稿に♡やコメントしたことで話題になり、さらにUGCを拡大させていました。このようにSNSでUGCを盛り上げるためには公式アカウントから積極的にコメントや♡などのリアクションをしていくことが大切だと考えています。
今後、4naはどのようなカバー曲を披露してくれるのか、自身で制作したオリジナル曲も続々登場しているところも含めて目が離せません。