【Who’s NXT】Billy Laurent | 独特のワードプレイとサウンドで注目を集める若手実力派ラッパー

コラム・特集
2021.11.17
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Billy Laurent

Billy Laurent(ビリーローラン)
1997年生まれのラッパー。
18歳で静岡県沼津市から上京し、2018年発表の1st EP『BLUE MOON』でデビュー。 同作収録のシティ・ポップなサウンドに乗せエモーショナルな世界が展開する楽曲「Blue Moon (feat. CHICO CARLITO)」のMVは18万回以上の再生を記録。その後も立て続けに『RED MOON』、『YELLOW MOON』と2つのEPをリリースし、これまでにGokou Kuyt、REVi、Fuji Taito、Young Dalu、Hideyoshiといった同世代のアーティストを中心にコラボレーション。彼のキャッチーなメロディーと若者らしくバラエティに富んだワードセンスで、同世代を中心に熱い支持を得ている。
2021年7月31日にリリースした4作目のEP『BABY MODE』は、客演にBBY NABE、ELIONE、VILLSHANAを迎え、誰しもが持つ子供のような素直で自由な気持ちをテーマに、よりアップデートされたBilly Laurentを感じさせる作品に仕上がっている。また、HIP HOP専門ラジオ局『WREP』の看板番組「WREP 6」では、 毎週木曜18時にシンガーのKAHOHと共にラジオパーソナリティーを務めている。

音源、ライブ、ミュージックビデオを評価するアーティストも多く、 着々とシーンに名を馳せ始めている今最も注目すべき若手実力派ラッパーの一人だ。

Who’s NXT : A series of interviews with featured artists
 


 
——まず、音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。

物心つく前からテレビの前でノリノリで歌っていたみたいで、“そもそも好き”って表現が1番しっくりきます。幼少期にピアノを習っていたのと、パパがドライブの時にかけていた音楽、特に久保田利伸さん、山下達郎さんがきっかけで音楽にのめりこんでいった感じです。

 
——自ら音楽をやることになった経緯というのは?

ラッパーのSALUさんに影響を受けてラッパーになりました。SALUさんの「Swim In My Pool」という楽曲がiTunesの今週の一曲で無料でダウンロードできた時があり、その曲を聴いた時の衝撃を今でも覚えています。

 
——現在どういったシーンで、どういう活動をされていますか?

日本のHIP HOPシーンをメインに、InstagramやTikTok、YouTubeなどのSNSをはじめ、HIP HOP専門ラジオ局『WREP』での番組「WREP 6」でパーソナリティーもやっています。ライブだと、コロナ禍で少なくなりましたが都内のクラブを中心にやっています。あと、先日はじめて地上波に出ました(笑)。

 
——最新作について教えてください。

11月17日にニューシングル「FUJI Q (feat. PVCMVN)」をリリースしました。この曲は、自分のスタンスを地元の遊園地に例えたハッピーな楽曲になっています。友達のPVCMVN(パックマン)にVerse2を蹴ってもらったんですが、彼はとにかく曲を作るのが早くて。いつもふざけて”ドドンパ“って呼んでたのを思い出して誘ったんですが、今回は「よろしくー」って電話を切ってインストを送ってから30分後には本録りのボーカルデータが届いたので、正直引きました(笑)。キャッチーでユニークなワードプレイをぜひ楽しんでください!


Billy Laurent - FUJI Q (feat. PVCMVN)
Billy Laurent「FUJI Q (feat. PVCMVN)」

https://linkco.re/MeZ48tnf

 
——Billy Laurentさんは2018年の活動開始から4作のEPをはじめ、コンスタントに作品を発表されていますが、これまでリリースされた楽曲でイチオシの曲を敢えてあげるならどれになりますか?

どの曲もイチオシなのですが、でもやっぱり最新であればあるほどイチオシかな。今回の新しいシングルはもちろん、例えば今年7月にリリースしたEP『BABY MODE』のシングルカットにもなっていた曲「LUCKY HAPPY SMILEY」とかは、特に多くの人に聴いて欲しいですね。最近僕が生きる上で大切にしているテーマが曲のタイトルになっているんですけど、聴きどころはもう全部っていう曲で(笑)。ビートがGenjiっていうアメリカ在住の14才のビートメイカーのものなんですけど、彼とデータやお金のやりとりをしていく中で彼が日本人ということが発覚して、英語が苦手な僕でもすぐに仲良くなれました(笑)。彼のビートは鬼イケです。

Billy Laurent インタビュー
「LUCKY HAPPY SMILEY」収録のEP『BABY MODE』

https://linkco.re/z2py27ex

 
——楽曲はどのような環境やプロセスで制作されていますか?

スタジオの中で作ることがほとんどなんですけど、時々カフェのテラス席で歌詞を書くのも好きですね。プロセスでいうと、ビートを決めてからテーマとトップラインがほぼ同時、そしてフックを作ります。その後、誰か客演誘おうかなーとか考えながらVerse蹴ってって感じですね。あと、絶対に欠かせないのが、信頼できる仲間です。1人で完成させることはないですね。

 
——ご自身のラッパーとしての特徴について自分ではどんなところだと思いますか?

まず曲に関しては、キャッチーで面白いリリック、ワードプレイと、踊れて聴き心地のいいラップを最近は意識して作ってて、その辺は特徴だと思います。自分でもなかなかイケてると思う。気持ちよくてエモい気持ちになれる曲も出していくし、作詞提供とかもしているので、色々楽しませれるかなと思います。あとは、ファッションも見てほしいし、TikTokのダンスとか、ラジオで聴けるトークとか、SNSでみれる僕の内面も誰とも被らない特徴かなと。まぁいずれにせよ全部見てほしい!

 
——影響を受けたアーティストを3人あげるなら?

3人って難しいけど、選ぶならKanye West、Justin Bieber、ELIONEですね。3人とも、音楽的な部分だけじゃなくて、全部から影響を受けている人たちです。

Kanye West、あ、Yeに変わったんだっけ(笑)。彼に関しては、本当に多くのインスピレーションをもらってて、アーティストを構成する全てのバランス感覚とか凄まじいなって感じで、世界で一番くらいに尊敬してます。AutoTune使い始めたのも彼の影響ですね。

Justin Bieberに関しては、僕の中で最強のスターで、彼がスターである理由全てから影響受けてる感じですね。

ELIONEに関しては、地元の先輩で、仲良くしてもらってるんですけど、今の僕がいるのは本当にこの人のおかげです。最強ですね(笑)。マジで果てしないです。

 
——影響を受けた楽曲を教えてください。

Drake – Best I Ever Had
僕のクラシックです。

 
 
Kanye West – Dark Fantasy
全てが最強。KING。

 
 
Kanye West – Paranoid (feat. Mr Hudson) [New Mix]
808s & Heartbreak は偉大すぎる。AutoTune。Mike Dean最高。

 
 
SALU – THE GIRL ON A BOARD (feat. 鋼田テフロン)
ラッパーになるきっかけ。feat. 鋼田テフロンにハズレなし。

 
 
ELIONE – Distortion World
クラシックすぎる。かっこよすぎて譜割りとかライムめちゃくちゃ勉強した。

 
 
Travis Scott – 90210 (feat. Kacy Hill)
Travis Scottから受けた影響マジで計り知れない。サウンドディレクション、アプローチ、ボーカル、ファッション、衝撃すぎた。この曲死ぬほど聴いた。

 
 
Big Sean – Play No Games (feat. Chris Brown & Ty Dolla $ign)
Big Seanカッコ良すぎる。G.O.O.D. MUSICへの憧れが半端ない。客演の2人も鬼大好き。

 
 
DEAN – D (Half Moon) [feat. Gaeko]
Jay ParkとかSik-Kとか大好きな韓国のアーティスト沢山いるけど、DEANの衝撃やばすぎた。細部までかっけえ。

 
 
久保田利伸 – TIMEシャワーに射たれて
憧れ。カッコ良すぎるって。この曲が一番好き。

 
 
山下達郎 – LOVELAND, ISLAND
マジで果てしない。日本の宝すぎる。ハッピー。

 
——音楽活動にあたってなにか特に意識していることはありますか?

何かになりたいけど何もなかった当時の僕みたいな人に夢を与えれるようなスターになりたいなって思ってます。最近のテーマは「LUCKY HAPPY SMILEY」なので、とにかく楽しんで、とにかく笑って、出来る限り景気良くやったろうって感じですね(笑)。はやく周りのみんなに恩返ししたいし、はやく家族を楽にしてあげたいし、はやく地元に還元したいな。

 
——そういった意識の中で、リスペクトあるいは共感するアーティストはいますか?

共感できるアーティストは多すぎて難しいですね。リスペクトするアーティストは、JP THE WAVY君ですね。マジで最強だなって。いつも刺激もらってます。

 
——現在の音楽シーンについてなにか感じることはありますか?

面白いなって思いますね。僕も早く貢献したいな。

 
——今後の活動の予定や展望を教えてください。

今『iCON Z』っていうLDHのオーディションを受けてて、テレビ東京の『Dreamer Z』っていう番組で取り上げられているので、それを見てほしいのと、これから毎月シングルを出すつもりなのでお楽しみに!今後どうなっていくか、俺自身も楽しみです!

 
——では最後にメッセージを。

僕の活動を見て聴いて応援してくれる人達は僕にとってとても重要で、パワーになるので、これからも応援よろしくお願いします!


Billy Laurent インタビュー

 

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この記事の執筆者
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