life crown ― 表現の幅を大きく広げた注目バンド(今月のおすすめ)

コラム・特集
2023.2.10
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【特集】おすすめバンド



life crown
中学時代の友達どうして2020年に結成されたという3人組バンド(以前の表記はLIFE CROWNS)。下北沢や吉祥寺界隈をメインに活動しており、サブスク各所でプレイリストに入ったり、多くのライブ・企画に出演したり、昨年のりんご音楽祭に出たりと、すでにかなり話題になっているバンドです。先日2月1日に配信リリースされた新曲「MR2」を聴いて、バンドとしての底しれぬポテンシャルを改めて感じました。



life crown「MR2」 : https://linkco.re/fg7D05CH

同作のライナーノーツはこちら▼

life crown2枚目のシングルである「MR2」は、「流されて生きるもどかしさを打開できない自信の無さ」をテーマに書き下ろした1曲。
過去作ではバンドサウンドを中心に楽曲を展開したが、今作ではエレクトロサウンドを取り入れ、表現の幅を拡大。
ヒップホップ調のビートを基盤に、自己主張できない不満な日々に流され浮遊する気持ちを、シンセの僅かな輪郭で保たれる音像で表現した。
サウンドに縛られないバンドとしてのスタンス、拡張する音楽性を予兆させ、次作へと布石となる楽曲に仕上げた。

 
ライナーノーツにあるように、バンドサウンドからまた幅をひろげ、浮遊感ただようビートにラップも披露される本作。サビで聴かれるトップラインはノスタルジックで儚げ。

バンドマンのビートへのアプローチは独特だなといつも感じます。例えばブレイクに挿入されるスタジオリハを感じさせるパートなど緩急の付け方や展開の豊かさは、ヒップホップのそれとはまた異なる感触をリスナーにもたらします。気だるくてチル、うっすらと不透明な心象風景が見事に表現されている作品だと感じました。

単にグランジ、シューゲイザーというジャンルだけでは語れない彼らのアウトプットの豊かさに今後の作品も楽しみです。

(THE MAGAZINE 編集部)

 

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