Яu-aの話題曲「お前の彼氏寝取ってやったの。」はなぜ中毒性があるのか ― 複雑な恋愛心理を綴った刺激的な歌詞と病みつきビートが化学反応
繊細な設定(伏線)と癖になるビートが見事に化学反応
たしかにタイトルや一部の歌詞だけを見ると、「メンヘラ」「トー横」「病み」といったイメージを持たれる可能性のある楽曲だが、TikTokで「フルを聞いて」というコメントが多く寄せられていることから分かるように、この曲が持つストーリーは一筋縄ではいかない。Яu-aは同曲のリリックビデオのコメント欄で曲の設定を解説しており、そこを読んでから聴くと「お前の彼氏寝取ってやったの。」の複雑かつ繊細な世界観を改めて味わうことができるだろう。
さらに聞き逃せないのがそのビートだ。「お前の彼氏寝取ってやったの。」では、YouTubeやビートストアで多くのタイプビートをアップしているプロデューサー・siem spark, rip.warheartによる軽やかでキャッチー、ダンサブルなハイパーポップビートを起用。この印象的なビートが、Яu-aの世界観を一層際立たせており、歌詞はもちろんビートにハマったというコメントも多い(ラッパー・SmooluのEP『Empty』に収録の「Come w/me」でも同ビートが使用されており、それに言及するコメントもTikTokで見受けられた)。
SpotifyでЯu-aのアーティストページを見ると、「お前の彼氏寝取ってやったの。」だけでなく、「ネオンサイン」「悲劇のヒロインでもいいでしょ?」の再生数も増加している模様。インパクトのあるワードで引きつけつつも、繊細な設定で楽曲ストーリーを描き切る(伏線回収する)Яu-aの非凡な才能と、癖になるビートが化学反応を起こした「お前の彼氏寝取ってやったの。」をきっかけに、今後もЯu-aの中毒になるリスナーは増えていきそうだ。