邦ロック特集「Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場」#12【コロブチカ、ステレオドロシー、スクールズアウト2025、ソナチネ、KreK”re、AFTER SQUALL、rietmaN、ひとひら、安月名莉子、アスノポラリス】

コラム・特集
2025.11.1
邦ロック特集「Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場」#12【コロブチカ、ステレオドロシー、スクールズアウト2025、ソナチネ、KreK”re、AFTER SQUALL、rietmaN、ひとひら、安月名莉子、アスノポラリス】のサムネイル画像

“先取り邦ロック”を武器に音楽ライターやイベント企画で活動する遊津場が、その月に気になった邦ロック楽曲を10曲セレクトする【Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場】。

「若手が中心となるので、新たな発見があるはず!あなたをコアな邦ロックリスナーにさせてみせる!」と遊津場は息巻いてるとか何とか。

以下、セレクト楽曲を遊津場が解説。本記事の解説とともに、セレクト楽曲をまとめたTHE MAGAZINEのプレイリストもお楽しみください(毎月更新)。

 

#12 セレクト楽曲(2025年11月1日更新)

 
1. コロブチカ「永遠みたいな」


コロブチカ「永遠みたいな」

京都の若いロックバンドシーンの中心にいるのが、この大学生バンドです。先日ツアーファイナルワンマンも無事終了し、コツコツと注目度を上げています。

あの海の煌めきのごとく、消えることのない天然物のキラキラを優しく力強く歌ったこの曲。色褪せないものとは何なのかを教えてくれます。ライブハウスで聴くとさらにその効力は倍になります。

コロブチカ「永遠みたいな」

 
 
2. ステレオドロシー「きらきらひかれ!」


ステレオドロシー「きらきらひかれ!」

大阪発・男女4ピース超ギターロックバンド。先月はMINAMI WHEELで会場をパンパンにし、東京のサーキットフェス・KNOCKOUT FESにも出演する注目株です。

明るさもありながら、地に足ついた泥臭いバンドサウンドは、バンドのキャラクターに合ったアンセムの1つ。キャッチーなフレーズやギターソロなど曲中に一緒に楽しめるポイントがいっぱい。

ステレオドロシー「きらきらひかれ!」

 
 
3. Various Artists「スクールズアウト2025 COMPILATION」


スクールズアウト2025 COMPILATION

音楽スタジオ・スタジオペンタが毎年開催している高校生バンドイベント・スクールズアウト2025に参加したバンドによるコンピ。このイベントから現在音楽シーンで活躍している人も多く、早耳リスナーからすると聴き逃がせないものとなっています。

イベントのファイナリスト+地方大会を勝ち上がったバンドということもあり、レベルはかなり高いです。高校生、侮るなかれ。

Various Artists「スクールズアウト2025 COMPILATION」

 
 
4. ソナチネ「伴侶」


ソナチネ「伴侶」

9月に初ライブを行ったばかりの大阪オルタナ界の新星の1組。初配信となる今作は挨拶代わりとも言える2曲を収録。

どこまでも伸びやかで心地よい感触とライブでの轟音のイメージが入り混じって、雑念が消えて心に大切なものしか残らなくなっていく曲になっています。

たしかなテクニックと独自の感性から生み出される今後の曲のリリースにも期待大です。

ソナチネ「伴侶」

 
 
5. KreK”re「ふざけんな」


KreK”re「ふざけんな」

昨年突如音楽シーンに現れたアートワークメンバーを含めた正体不明の5人組。先日、Adoや平手友梨奈が所属するクラウドナインへの所属を発表しました。

そんなニュースもお構い無しに、変わらずアウトローで捻くれたロックミュージックをお見舞いしています。むしろパワーアップ。2分55秒の曲がさらに短く聴こえてしまうスピード感で届いてきます。

KreK”re「ふざけんな」

 
 
6. AFTER SQUALL「BYE BYE BYE」


AFTER SQUALL「Unknown」

名古屋発、パンクを軸に感じさせながらもスケールの大きいバラエティに富んだメロディアスなロックサウンドを浴びせるロックバンド。

メンバー変更もありながら、現体制でたどり着いた3rd EP「Unknown」は「これが今のAFTER SQUALL」とAoba(Ba.Cho)も胸を張る作品。そこから決意とリスナーへの愛情を感じる1曲を。

AFTER SQUALL「BYE BYE BYE」収録のEP『Unknown』

 
 
7. rietmaN「天満」


rietmaN「天満」

大阪はKANA-BOONやヤバイTシャツ屋さんを輩出した三国ヶ丘から2008年産ロックバンド。

その若い熱量をそのままパッケージした1曲は、特有の寂しさもしっかり内包しています。刹那的でありながら、時代に関係なくずっと心に残る景色をこれからも描いてほしいと思わされました。

ライブ数も少しずつ増えていって、パワーアップしていく彼らの今後に注目です。

rietmaN「天満」

 
 
8. ひとひら「夏至」


ひとひら「夏至」

ここ最近のシューゲイザーやマスロックシーンの盛り上がりを先導する1組です。11月30日から行われるツアーではKOTORIやcinema staffとのツーマンも決まっています。

タワレコメンにも選ばれたアルバムから先行配信されたこの楽曲も、突き刺さるような眩しさと、どこか柔らかな言葉がどこまでも広がります。というか、この1曲だけでは止まれない。早く全曲をください。

ひとひら「夏至」

 
 
9. 安月名莉子「GRASSHOPPER」


安月名莉子「GRASSHOPPER」

数々のタイアップ作品もやっており、アニメシーンでの活躍も広げつつも、ライブハウスでの活躍もまた最近は目立ちつつあるシンガーソングライター。11月9日には浅草花劇場にてワンマンライブを開催します。

そんなライブでもとにかく飛び跳ねて楽しめるダンスナンバーです。心のドキドキを引き立たせるクールかつエモーショナルなボーカルにも酔いしれます。

安月名莉子「GRASSHOPPER」

 
 
10. アスノポラリス「この世界のどこかで今も生きているあなたへ」


アスノポラリス「それじゃあ、また世紀末で」

広島から自信のない日々に寄り添う音楽を鳴らし続けるロックバンド。最新2nd mini Albumに収録されている、終わりから幸せを願うバラードは彼らの真骨頂。

そんな優しさを歌ってきた彼らですが、11月のツアーをもって新体制に入ります。それでもずっとずっと続いていくというバンドの強さに、これからも変わらぬ期待をしましょう。

アスノポラリス「この世界のどこかで今も生きているあなたへ」収録のミニアルバム『それじゃあ、また世紀末で』

 
 


「Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場」プレイリスト

 

この記事の執筆者
遊津場
神戸在住・名刺が可愛い音楽キュレーター。フリーで音楽ライターと新人発掘。年数回ライブハウスで企画。連絡はsakidoriyutsuba@gmail.com or DMまで。92年生。