TORAUMA「椿」がバイラルヒット中 エモーショナルでリリカルな遅咲きの楽曲がTikTokやInstagramで使用が急増
TORAUMAの「椿」がSNSで話題の曲をランキングするSpotifyの国内バイラルチャートにランクインし続けている。Spotify Chartsによると、2023年5月1日付で同チャート58位に初登場し、その後順位を上げ続け、5月10日にはTOP10内の8位まで上昇中だ。
1991年生まれで青森・十和田出身のラッパーTORAUMA。沖縄のヒップホップクルー・604のMAVELとHANGに誘われたことをきっかけに沖縄へ拠点を移し、604およびFinal Weapon Companyに所属。2019年にリリースされた604の名作『猫盤』にも参加しており、ソロではこれまでアルバム『Sternbergia』やEP『Blue frost』をはじめ、2023年に入っても「Recall (feat. tactplanador)」「Fable (feat. 大樹a.k.a考え中。)」「GLORY DAYS (feat. Disry)」とシングルを立て続けにリリースするなど精力的に活動している。
今回バイラルしている「椿」はもともとSoundCloudにアップされていた楽曲で（現在SoundCloudにアップされたdateを確認すると7 years agoとなっている）、配信では2020年にリリース。ビートは熊本出身で千葉を拠点とするラッパー兼ビートメイカーの詩奏が手がけており、詩奏自身は今年4月に最新作「Indigo (feat. nujikam)」をリリースしている（詩奏は4年の活動休止後、今年2023年に活動を再開している）。
「椿」はTikTokやInstagramでの楽曲使用が今春から急増、2023年5月現在TikTokでは4,790本の楽曲使用動画が作成されており、フックの「匂いもなく咲く椿の花 僕らの未来は自分次第だ ――」のリリック/歌詞は共感を呼ぶとともに、楽曲紹介動画をはじめ、日常動画やコーデ動画など様々なシーンにあわせ幅広い使われ方をしている。TORAUMAは自身のSNSで、楽曲の使用や視聴に関して感謝を述べるとともに「我々個人で事務所等に所属せずに活動しているアーティストにとって、できることできないことが限られる中で、こういう形で曲が広まってくれるのはとてもありがたいことです！」と過去曲の思いがけぬ急なバズに対しその思いを綴っている。
現在TORAUMAのSpotifyアーティストページを確認すると、月間リスナーは5万人に迫る勢いで、「椿」の再生数は50万回を突破している。プレイリストではSpotify「Buzz Tracker #バズトラ」「Spotify Japan 急上昇チャート」にリストイン。Apple Musicのヒップホップ／ラップ トップソングで国内3位、Apple Musicの総合ソングチャートでも102位まで上がってきている。
鍵盤が心に響くエモーショナルな詩奏のビートとTORAUMAのリアルかつリリカルな表現が詰め込まれた遅咲きの楽曲「椿」が果たしてどこまで花開いていくのか、今後も注目が集まる。
