EPK作成時にオススメできないこと ― THE DON’TS OF BUILDING AN EPK

アーティスト向け
2021.2.1
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EPKの作成については、THE MAGAZINEでも以前とりあげました。

THE MAGAZINEの編集部には毎日多くの情報が届きますが、過不足ないEPKを添えていただけるとよりアーティストへの理解がスムーズになったりします。今回、TuneCore(US)の記事から、改めてEPKについてのトピックをご紹介します。


「EPK作成時にオススメできないこと」 ― THE DON’TS OF BUILDING AN EPK

【EPK作成時にオススメできないこと】

EPK(Electronic Press Kit)やプロモーション資料を作成する際、そこに含める必要があること、また、適切な作り方について詳しく説明されている記事やリストはたくさんあります。しかしEPK作成時にすべきでないこと、おすすめできないことなどについて書かれたものはあまりないかもしれません。

そこで以下に、EPKにおいておすすめできない項目をまとめました。これらは、筆者が10年近くアーティストについて書き、プレスやマネージャーと接してきた中で得た知見となります。参考にするかしないかはあなた次第ですが、下記の項目を少し気にしてもらえると、今後一緒に仕事をする人との円滑なコミュニケーションの役に立つかもしれません。

 
SNSに執着する

ここ数年、新人アーティストだけでなくある程度確立されたアーティストでも、SNS上での人気を強調することだけに注力しているケースを多く見かけるようになりました。SNSの重要さは理解できますし、影響力のある人にはアーティストの活動について注目してもらいたいですが、それは単にフォロワー数、再生数、いいねの数といったものだけでは分からないところにこそ目を向けてもらうべきだと考えます。

もちろん、このご時世もしInstagramやTwitter、FacebookといったSNSプラットフォームを積極的に活用していなければ、チャンスを逃したりキャリアを無駄にすることになるかもしれませんが、音楽アーティストがSNSで活発に活動しているかどうかそのこと自体については、だいたいのジャーナリストやブッキング担当者、編成担当者にとってそこまで関心のあることではないでしょう。

とはいえ、EPKには躊躇せずリンクを設置し、自分に関係するネット上のコンテンツにアクセスできるようにしましょう。プロフィールにフォロワー数やバズについての情報も含めていいでしょうが、それがプロフィールの大部分を占めないようにしましょう。SNSのことで埋め尽くされたプロフィールでは、あなたが自身の作品を軽んじているように見られてしまうかもしれません。また、もしあなたのEPKを読んでる人が、アーティストとしての実績よりもSNSの数字の方が把握しやすくなっていたとしたら、そのEPKは改善すべきかもしれません。

 
一枚の写真(アー写)にこだわる

これは常に直面する問題であり、今後も起こり得る問題でしょう。多くの場合、EPKを調べたり、バンドのウェブサイトを検索したり(またはPRのサイトで彼らのページを調べたり)、プレスリリースのメールを開いたりすると、メディアで利用できる写真は1枚だけだったりします。

多くの広報担当者やマーケティング担当者は、アルバムのPRやPR期間を通して、1枚の写真のみを使用することでアーティストのブランディングと継続性に役立つと説明します。たしかにそれは事実ではありますが、バンドのスナップが必要な人にとっては必ずしもそうとは限らないようです。

写真の向きが異なっていたり(縦横)、解像度が足りなかったり、色々なプラットフォームで使い回されすぎていたり、または特定の目的に合わなかったりすることがあります。ライターや番組製作者、インフルエンサー、プッキング担当者、マネージャーなど、様々な一緒に仕事をする人が使いやすいよう、複数の写真のオプションを最初から提供するようにしましょう。

 
楽曲を検索させる

レアなケースかもしれませんが、以前、音楽ストリーミングサービスやYouTubeでの楽曲再生数を少しでも増やすためなのか、やたらそこでの再生に誘導されるようなEPKに遭遇したことがあります。もちろん、そういったところでの再生数に応じて収益が発生することは理解していますが、EPKを読んでもらえている間はEPKに集中してもらえるようにしましょう。余計なことをして利益を得ようとするような考えは、かえってチャンスを逃がすことになるでしょう。

 
誇張

誰もが自分の過去の仕事や成功、経験について話す際、特に仕事を取ろうとする時や、利益になるような機会を得るため人を説得する時は、誇張することがあります。しかし、それにも限度があり、やりすぎないように注意しなければなりません。マスコミや有名人からの高評価や、オーディエンスを沸かせたパフォーマンス、フェスでちゃんと傷跡を残したことなどについて話すことは全く問題ありません。

しかし、新人アーティストにも関わらず「人気歌手」と自称したり、新しい曲を「大ヒット曲」と言ったりするなど、「最高」や「最大」といった言葉を多用するのはおすすめできません。それらは、あくまで客観的な評価として寄せられる言葉や表現です。

 
何かを売る

EPKは、そこで実際に何かを「売る」ためのものではありません。アーティストとアーティストの作品を「売り出す」ためのものです。関係者が読むために作られたEPKでマーチを売ったりすることはやめましょう。そんなことをしていると関係者からは敬遠されるでしょうし、そもそもEPKで稼ごうというのは本末転倒です。

 
※この記事はTuneCore USのBlogの翻訳記事になります。(原文へ
翻訳 : Ayako Tsukazaki / 編集 : THE MAGAZINE

この記事の執筆者
THE MAGAZINE
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