佐々木萌 (エドガー・サリヴァン) インタビュー | 「音楽活動は自分の仲間がいそうなところを選んでいけばいい」

2016.3.29


エドガー・サリヴァン
 

2015年結成、東京発エレクトロポップバンド、エドガー・サリヴァン。今回はそのボーカル佐々木萌さんに、楽天FMのインターネットラジオ番組「TokyoTechStreet」とTuneCore Japanとのコラボ企画にお越しいただきお話を伺いました。

 

最初は遊びだった音楽

——最初に音楽を始めたきっかけを教えてください。

ちょうどこの番組のコメンテーターでもある加茂さんと出会ったタイミングが、音楽を始めたきっかけだといっても過言ではないですね。曲が数曲できた状態が大学1年生の時で、EMIにデモテープを送って。それがなぜかはわからないんですけど。多分大学がつまんなかったからかなと思います。

——上京前から音楽をやっていたんですか?

高校の時にちょっとだけ軽音部を手伝ったり、音楽で友達と遊んだりとかはあったんですけど、自分で曲を作ったりはしてなくて。上京した1年目にはじめた感じです。

——実は2014年に下北沢のライブハウスでポニーテールスクライムやORIEと対バンしているのを拝見していました。

ポニスク好き?ポニーテールスクライムは、私の「徒歩5分」という曲に参加してくれています。加茂さんのやられている「GreatHunting」にポニーテールスクライムもいましたね。

——とけた電球とかもそうですよね。

そうそう。とけ電も仲良しだし。そのへんは普段対バンするバンドとはちょっと違うというか、ライバル寄りのクラスメイト的な感じで(笑)。


 

エドガー・サリヴァンのはじまり

——エドガー・サリヴァンを始めたきっかけというのは?

はじめはソロ名義で活動していたんですけど、バンドの音楽が好きなので、サポートメンバーに入ってもらってやっていたんです。そのうち、サポートメンバーのみんなと精神的にも音楽的にもただのサポートを越えた、深い絆が生まれて。それなら、もうバンドを組んでしまおうと。もともと弾き語りよりもバンドのサウンドでデモテープを作ったりしてたし。そもそも、今まで聴いてきた音楽もバンドスタイルだったし、バンドをやりたかったんです。

サポートって多分楽譜渡して「コレやって」って感じだと思うんですけど、もうみんな私の曲も好きでいてくれたし、アレンジも一緒にしてるような感じになってきて。「これはもうバンドじゃん!」って。自分はそんなにジャズやソウルとかは聴かないんですけど、そういう音楽の影響もメンバーから受けたり。なんか自分が思っていたバンドって結構“ワンマン”みたいなイメージがあったんですけど、一緒に作業する中でみんなからインスピレーション受けて、それまでの私の中になかったような曲ができたり。

——そういう経緯だったんですね。佐々木さんが影響を受けた音楽というのは?

フジファブリックから全ての影響を受けたと言ってもいいぐらい、フジファブリックが大好きで。本当にすべてのきっかけになったバンドです。そもそも私はすごく音楽が好きで、ライターとか音楽に関わることを仕事にしたいなとは思っていたんですけど、まさか自分自身が音楽をやる側になるとまでは思ってなくて。でも、そのきっかけになったのがフジファブリックでした。

——フジファブリックのどの曲が一番印象に残っていますか?

しいて言うなら「若者のすべて」かな。全部好きですけど。もうフジファブリックになりたいぐらい(笑)。

 

歌に込める感情

——萌さんの場合、どういうシチュエーションで音楽を作られていますか?

自分の場合は、「作業するぞ!」ってパソコンに向かってからかな。お風呂でアイデアが浮かぶようなタイプじゃないですね(笑)。普段から何かしらは考えてるじゃないですか、不安だったり不満だったり。それを「歌にするぞ」って、改めて気合いを入れてから作ります。

——具体的には、どういう想いや感情を歌にしていますか?

あんまり恋愛ソングは作らなくて。恋愛ソングに聴こえるような曲でも、実は上京した寂しさや、親に向けた気持ちを歌っていたりしますね。むしろそこが、今のところのわかりやすいテーマなのかな。上京した寂しさのようなものが、基本にはあるかもしれないです。音楽をやっていれば自分にあう仲間には出会えるんですけど、やっぱり北海道が好きなので。

——作曲するときは弾き語りですか?

最近はもうぜんぶ打ち込みです。何が先でもなく、何十トラックも作って、それを全部まぜまぜするのが私の場合の作曲ですね。ピアノと歌だけの曲もあるにはあるんですけど、たくさんのキラキラした装飾音っていうか、それがそろってはじめて完成って感じです。

 

「自分の仲間がいそうなところを選んでいけばいい」

——学生であっても今は色々なカタチで音楽活動が可能だと思うんですけど、萌さんの場合いちばんしっくりきたスタイルは?

私も教えてほしいくらいです(笑)。でも、どう作品を発表するのがいいかは音楽のタイプによると思います。弾き語りの人はツイキャスもいいかもしれないし、実際にライブに来てくれるような人に聴いてもらう方法選べばいいと思う。かたやラップ、ヒップホップのようにトラックをしっかりと作りこんで、世界中の人に聴いてもらいたいって人は例えばSound Cloudもありですよね。どれか一つがいいというよりも、自分の仲間がいそうなところを選んでいけばいいと思いますね。私は、フジファブリックのカバー動画をYouTubeにアップしてて。そうするとオリジナルを同じチャンネルで公開した時に、フジファブリックのファンの人が聴いてくれるきっかけになったりしました。

——萌さんはSound Cloudも使ってますよね。

サンクラはそんなに戦略的には使ってないんですけどね。それも加茂さんにアップしなよって言われた気がする(笑)。

——リリースの一つの方法として、デジタル配信をしてみて実際いかがでしたか?

地方にいてライブに来られないような人にもダイレクトに届けられるし、世界とも繋がれるって思いましたね。デジタルで音楽を聴いてる人が世の中にめちゃめちゃいる中、その世界に入れるっていうことが大きいです。配信したいと思っているけどどうしたらいいか分からない人ってまだ結構いると思うから、ちょっと先取りしたような気分(笑)。あと自分の思うままに、楽曲の説明や英語のタイトルも設定できるし。そういうところを誰かが決めるんじゃなくて、自分のタイミングで自分の発信したい情報で、ちゃんとオフィシャルに届けることができるのが良いですね。

——そういうことすら面倒だと感じるミュージシャンもいると思うんですよ。自分は音楽を作るんだから、そういうことは誰かがやってくれればいいのにみたいな。

そう言う人は売れないと思う(バッサリと)。あと、自分で配信すればダウンロードとかしてもらった分の収益も全部自分に入りますからね。

——デジタル配信の存在感が大きくなっている中、まずはどんな方法があるかを知っていることが大事ですよね。今後はどんな活動をしていきたいですか?

今年はバンドで新しいリリースも予定していますし、より多くの人にも聴いてもらえるよう、とにかくいい曲を作って、まわりの方からも色々なアイディアをいただきつつ頑張っていこうと思います。


エドガー・サリヴァン
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この記事の執筆者

TuneCore Japan Official Ambassador

TuneCore Japan 公認 学生アンバサダー

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