XANインタビュー 初リリースがバイラル1位、サンクラ発・新鋭ラッパーが「SKI MASK」でみせる未知の才能とセンス
「SKI MASK」は偶然から生まれた？
——今話題の「SKI MASK」はそもそもどんな経緯で生まれた曲なのでしょうか？
同じシングルに入っている「PROMISE」のビートライセンスを購入する時に、実は間違えて購入してしまったのが「SKI MASK」のビートだったんです（笑）。うわぁ最悪やったわってなってて、家でタイプビートをスピーカーで爆音で流して宇宙語でフリースタイルしながら曲のメロディーとか考える遊びをしてる時に、せっかく買ったし使わないのもったいないからちょっとやってみるかって感覚で「SKI MASK」のビートでやってみたらめちゃくちゃ良いメロディーがポンポン浮かんできて。これもしかしたらやばい曲が作れるかもって。それで、メロディーが完成して後日すぐレコーディングしながらリリックを考えて完成させました。
——間違って購入したビートからバイラル1位になる曲ができるってヤバいですね（笑）。リリックではどういうことを書かれていますか？
自分の経験談も混ぜながらの、ストーリー性のあるリリックを書きました。「周りには上辺の顔だけど、俺の前では何も隠さず全てをさらけだしてよ、でもそんな姿を見せてくれない君も俺には何もかも忘れてしまうくらい魅力的に感じてしまう、君と俺どっちが虜になってるの？」って感じです。あと「俺も実はクズ男なんだよ」って感じの煽りも入れたりして。仮面を被った女の子を想像してリリックにしていきました。“俺だけには見せてよ隠していた可愛いマジ最高なface”って部分が特にお気に入りです（笑）。
「SKI MASK」が収録されている「PROMISE」 https://linkco.re/C9hbqgV3
「ある意味狙い通りだったのかも」
——「SKI MASK」はリリースからしばらくして突如バズりましたが、バズった時の率直な感想を聞かせてください。
やっと来たかって感じでした。「SKI MASK」は自分が制作した曲の中でも本当に一番お気に入りで。自分の曲が大好きで普段から聴いちゃうんですけど、その中でも特に飽きずに何回も聴けちゃったんです。だからこそみんなが僕の好きな曲を好きになってくれたってすごく嬉しくて。この曲を僕が一番好きでいて良かったなと思いました。
——ご自身ではどうして「SKI MASK」はバズったと思いますか？
やっぱりTikTokですかね。僕も偶然TikTokを見てたら3人の男の子が「SKI MASK」を使って撮った動画が流れてきてびっくりして。そうしたらそれがどんどん伸びていって。その動画の男の子達が、振り付けを考えてくれた“サスアップ”君、それを一緒に踊った動画をあげてくれた“あすく”君、その2人の友達の“らいど”君。その3人には本当に広めてくれてありがとうって感じです。僕自身ダンスが好きなのでその振り付け真似してTikTokあげてみたり、その振り付けをみんな真似して踊って動画上げてくれて、SNSを通してみんなの耳に届いたって感じですかね。なにより曲のフックもキャッチーな感じを意識して作ったので、みんなが歌いやすいかなって。ある意味狙い通りだったのかもしれないです。
——ビートを手がけているSHYYについてはどんな印象ですか？
本当に僕好みのビートを作る方だなと思いました。「PROMISE」を作る時にYouTubeでタイプビートのいい感じのを探していたら偶然見つけて。いつか個人的に連絡してアーティストとビートメイカーとして2人の共同作品作りたいなと思いました。
——また、同じシングルに収録の「PROMISE (feat. Ccn & vivi)」はどういった内容の曲になっていますか？
「愛って実際なにが愛なの？」って考えさせる内容になってますね。終わりにしたほうがいい関係とか忘れられない関係、結局そこに愛はなかったりみたいな、少しアダルトなドロドロした感じの内容です。
——客演参加しているお二人とはどういうつながりなんでしょうか？
viviとは初めて関東でライブした時にそのイベントで会ってその時仲良くなって、Ccnはインスタでつながってから関東のイベントで会ってそこから仲良くなったんです。Ccnとviviの2人は僕と会う前からイベントとかで面識あって友達だったんですよ。それで去年の7月くらいにviviと夜中に暇な奴集めてviviの家で遊ぼうぜってなった時に、遊んだメンバーの中にCcnもいて、その日は朝方に寝て昼ごろ起きて、みんな帰って残った3人が僕とCcnとviviだったんです。そこで僕が「暇だし曲作んね？」ってなって僕がバース先に作って2人にフックとバース作ってもらって数時間でパッとできたのが「PROMISE」だったんですよ（笑）。それを翌日に僕のSound Cloudで上げたらめちゃくちゃバズって、そこから頻繁に3人で遊ぶようになったんですけど、本当に気が合いすぎて気持ち悪いくらいで（笑）。お互いにアーティストとして高め合いつつ、友達としても本当最高な関係です。
「等身大の自分である、謙虚を忘れない」
——そういう素敵なつながりができるのもXANさんの魅力だと感じますが、XANさんが音楽活動において特に大切にしていることや意識していることはありますか？
「等身大の自分である」ことと「謙虚を忘れない」こと、これらをすごく大切に意識してます。“自分はいつまでも追う側”って思い、僕を追ってくれる人達にも感謝と優しさを忘れちゃいけないと思うようになりました。ラッパーとしての自信を持って大きく見せることも大切だけど、これらは絶対に大切だなと思ったので。家族、友達、仲間、ファン、全てに全力で応えていくって決めてます。
——今回一気に名が広がったので、今後の活動にも注目が集まりますね。
自分が最高のラッパーだと自信を持って言える活動をしていきたいですね。そのためにも2023年はソロ曲の制作、自分の憧れのラッパーとの楽曲も制作できるように、積極的にリリースなどしていこうと思っています。
——今後の動きがますます楽しみです。
新曲のリリース発表も近々できると思います。そして「SKI MASK」のMVも制作中です。みなさんぜひ楽しみにしていてください。
