SPRAYBOXインタビュー 日本と世界をつなぐベースミュージックのゲートウェイ 注目レーベルのこれまでとこれから
アジアのUKベースミュージックレーベル筆頭を目指して
——2024年のSPRAYBOXの動きについて、現時点で話せる範囲で教えてください。
Genick : リリースについてはまだ明確に決まっているわけではありませんが、過去にVol.2までリリースしているコンピレーションシリーズ『SPRAYDEPOT』は出したいです。それと、『THE RAVING SIMULATOR』もかなり好評をいただいたので、このパッケージはまた制作できるんじゃないかと。加えて、来日アーティストのパーティーのサポートやコラボレーションは積極的にやっていきたいです。
Oblongar : 『SPRAYFEST』で初めてちゃんとしたマーチャンダイズを販売するんですけど、そのあたりも来年はさらにスケールアップできたらいいなと思います。レーベルの規模を広げていく上では、アパレルを着てる人が増えればその分訴求力につながるし。
Genick : グッズの話と通ずるところでは、SPRAYBOXを応援してくれるコミュニティを日本国内で強固にしていくのは一つの課題ですね。ネット上にリスナーはいるけど、まだファン同士のコミュニティは弱いので。
——最後の質問です。長期的な目線で見て、SPRAYBOXを日本国内、そして国外においてどのような存在感を放つレーベルにしたいですか?
Jacotanu : 国内シーンとUKはじめ諸外国を繋ぐ存在になることが目指すべきミッションだと考えてます。それを実現するために、まず国内ではSPRAYBOXをもっとデカくして、アーティストに「このレーベルとやっていきたい」って思わせるような存在にならないといけない。さらに、国内におけるUKサウンドのリスナーももっと増やさないといけないですよね。
——そもそものパイを広げる必要があると。
Jacotanu : そうですそうです。kyoくんやGenickからも話していた通り、裾野を広げていく動き。我々をきっかけにUKのサウンドに興味を持ってもらって、母数をどんどん増やしていくことで、国内シーンはどんどん成長していくと思うので。
Oblongar : もう少し具体的に言うと、もっと客演を増やして、HIPHOPとかポップスのフィールドに我々がコンポーザーとして進出していける土壌を作っていきたいですね。国内でUKガラージのトラックが流れたら「SPRAYBOXのメンバーが手がけた曲かな?」ってイメージが浮かぶような存在になれればいいなと。
——なるほど。
Oblongar : 国外から見ても、日本で、引いてはアジアでUKガラージのレーベルといえばSPRAYBOXと言われるような存在になるのが夢ですね。
Nizikawa : 特定の音楽シーンにオリエンテッドなレーベルだからこそ、その中で筆頭的な存在になれたら。
Jacotanu : 日本で独自に発展してきたものを海外に発信して、さらに日本に逆輸入されるところまでいけば最強かな。今はまだ漠然と抱いてるイメージに過ぎないので、まずは今出来る国内外のアプローチを着実にやっていこうと思ってるような状況です。
kyo : どのような手段を取るにせよ、国内と国外の両軸を重視するという姿勢は変わらないというのがメンバーの共通認識で。UKと日本のハブになれたらいいなと常々思ってます。