GINTAインタビュー 「UCHIDA 1」が国内外で大きくバイラル 新たな道を選んだGINTAの進化と大きな夢
“内田”しか入れないライブをやりたい
——現在TikTokを中心にバズっている「UCHIDA 1」をともに制作したODAKEiさんとはどのように出会ったのですか?
昔からODAKEiのことをYouTubeで見て知ってて、こいつはヤバいポテンシャル持ってるなと。ずっと、いつかは一緒に曲をやりたいと思ってて。去年の7月か8月くらいに、誰かから連絡先を教えてもらって話しました。その頃、ODAKEiはあんまり活動をしてなくて、メンタルが落ちてる時期だったみたいなんですけど、「お前、才能あるのにもったいないぞ」「俺と一緒にやろうぜ。お互い内田やし、『UCHIDA』って曲だそうや」って。
——ということは、仲良くなったのは曲を作ることになってからなんですね。
そうですね。
——ODAKEiさんとは特別バイブスが合う?
性格自体は正反対かもしれないですけど、一緒にいたらオモロいですし、二人でステージに立つとめちゃくちゃ楽しいです。ネジが外れちゃいますね。自我を忘れて楽しいだけが勝っちゃうっていうか。周りのこととかマジどうでもよくなって、二人だけの世界に入っている感じがして。
——レコーディング時には「『UCHIDA 1』に人生賭けてるから」ともおっしゃっていましたが、当初からTikTokでのバズを狙っていたのでしょうか?
それはもちろん狙ってました。Ricky Lunaさんというすごいビートメーカーから、半端ないビートが送られてきて、「これはもうバズり確定でしょ」みたいな。ザ・TikTokやんって。これで行こうと思いました。
——その狙い通りのヒットが実現した率直な感想は?
マジでありがたいです。Ricky LunaさんにもODAKEiにも感謝です。
——海外のSNSユーザーからも反応が多いようですが。
中国でも抖音(ドウイン/中国版TikTok)のランキングに入ってたりして、とんでもなくビビりました。さすがに中国でバズるのは狙ってなかった。60万とかいいね!が付いてたりして。「UCHIDA 1」じゃなくて「エンターテイナーダンスチャレンジ」って呼ばれてて、いつの間に曲名が変わってたっすけど(笑)。
——8月にはSmokepurpp参加の「UCHIDA1 (Miami Remix)」もリリースされました。今後もリミックス展開が予定されているんですよね?
はい、グローバルに展開していきたいなと思ってます。ラオス、韓国、ミャンマー、タイ、あとはベトナムバージョンがあって。そもそも「UCHIDA 1」はビナハウスっていうベトナムのジャンルの曲なんですよ。なので、ベトナム出身のKid Trunksともう一人現地のラッパーに歌ってもらおうと思っていて。
——同じ楽曲で様々な国のアーティストによるリミックスをリリースするのは面白い試みですね。なぜこのような展開をしようと思ったんですか?
本当は、「XOXO」の時にめちゃくちゃやりたかったんです。東南アジアでエンタメの仕事をやってる人から、「海外でバズりたいなら、現地のアーティストのあの曲をリミックスしてもらうんだよ」みたいなことを言われて。その時はなかなか上手く進まなかったんですけど、今回の「UCHIDA 1」もどの国の言語でも関係なくヒットする曲だから、これでやってみようと思って。最初から準備してました。アーティストを紹介してもらったり、インスタのDMでアメリカのラッパーに連絡したり。
——また、「UCHIDA」シリーズは「UCHIDA 10」までリリースしたいともお伺いしました。
半年に一回ぐらいのペースで出していきたいですね。「UCHIDA 1」がバズったのを見て、やっぱりリスナーにとっての初めての感覚っていうのが大事なんじゃないかなと思って。今回ビナハウスをやったように、日本人がまだ聴いたことがない世界中の色んなビートを使っていきたいな。次はロシアンハードベースで作りたいと思ってます。
で、「UCHIDA 10」まで作ったらツアーを回ろうってODAKEiと話してて。内田っていうやつは入場無料(笑)。内田って全国に25万人くらいしかいないんですけど、いずれは内田しか入れない『内田家』っていうライブをやりたい。周りが全員内田って、めちゃくちゃ面白いじゃないですか。「内田ー!」「ワー!!」みたいな(笑)。やっぱり、イカれたことをやりたいんで。
——GINTAさんの楽曲は、「UCHIDA 1」のようにTikTokフレンドリーなアッパーチューンと、センチメンタルな楽曲の振り幅が大きいですよね。意識して作り分けているのでしょうか?
いや、特に考えているわけではないです。良いビートを見つけたら「コレにしよう」ってくらいで。でも最近は、それじゃダメだなって思ってるんですよね。この半年間いっぱい曲を作ってきて、ちょっと作業になっちゃってた部分があって。これからはアルバムに向けて、時間をかけて納得のいく曲を作ろうと思ってます。
7月にアメリカに行った時、自分を見つめ直しました。早くヒットを飛ばさないといけないっていう焦りから曲を作り続けてたけど、それってアートじゃないじゃないですか。そういう音楽を作るのをやめようって思って。
——何かに間に合わせるための曲じゃなくて。
そうですね。でも「UCHIDA 1」がヒットしてるから、心に余裕ができたっていうか。だからこそ、次はもっと良い曲を作りたい。
夢は武道館ワンマン、そしてアメリカへ
——先日GINTAさんの誕生日である9月27日には、東京・Spotify O-EASTで『0START TOUR』ワンマンライブが開催されました。
初めてのワンマンだったんですけど、とにかく昔の自分とは違うよっていうところを見せたくて。比べるのは良くないですけど、レペゼンの時よりさらにヤバくなってるよ、退化してないよっていうのをワンマンでは意識しました。
——そして、その後の展望はいかがでしょうか?
いまはアルバムの内容を考えている段階で、その後はリリースツアーがやれたら。例えばZeppが埋まるくらいパワーがあるアルバムを作れたらなと思ってます。
——レペゼン時代から幅広い活動をされてきたGINTAさんって、ある意味肩書きを付けづらい存在だったと思うんですよ。でも、今のGINTAさんにはやっぱり“アーティスト”として進んでいくんだという覚悟を感じます。
そうですね。いずれはまたバラエティみたいなこともやりたいですけど、まずは音楽が理由でレペゼンを辞めた以上、音楽で結果を出したい。だし、ミュージシャンやアーティストとしてヤバいって認められたらまたYouTubeとかもやっていきたいですけど、あくまで音楽を中心に動いていきたいです。
——今、GINTAさんはどんな夢を抱いていますか。
いずれは武道館でワンマンライブをやりたい。それが終わったらアメリカに住みたいんですよ。それが一番の夢ですね。アメリカに住みたいっていうのは、ずっと何年も前から思ってるので。そのために頑張ってます。
——アメリカでも音楽活動を?
もちろんやります!