HAZUKI(lynch.)インタビュー 「自分の想像に追い付けた作品」ソロ2ndアルバム『MAKE UP ØVERKILL』で掴んだ自由と可能性
蘇る初期衝動とさらなる展望
——10月22日からは『TOUR’24 “WAKE UP ØVERKILLER(S)”』が始まります。ツアーファイナルは12月10日のZepp Shinjuku (TOKYO)公演ですが、Zeppワンマンはかねてからの目標だったそうですね。
「HAZUKI、ソロでZeppやったんだ」っていうのは、僕にとって大きなトロフィーになるなと思っていて。lynch.もかつてはZeppを目標にしていたんですよね。
——なるほど。HAZUKIでの活動を通して、かつてlynch.で経験した初期衝動を思い出すこともあるんですか?
ありますね。HAZUKIの発足当初は、コロナ禍だったこともあって会場の規模感が上手く掴み切れなかったんです。動員も読めなくて、悩んだこともありました。だけど、去年の『BURST SUMMER TOUR’2023 “反逆ノ行脚”』からは、初心に帰ってガッツリ小さいところからやっていこうという話になりまして。それから先の、「この感じだったら、次はもう一回り大きい会場行けるね」「いや、次はもう一回この会場でやろう」っていう感覚は、「これ知ってるな」と。その場に熱がある時って、「次はもっと行けるぞ!」って思えるんですよね。それがなんだか懐かしいです。
——今回はどのようなツアーにしたいと考えてますか?
曲数が増えたことで、聴けない曲っていうのも出てきますけれど、その分日替わりでセットリストを変えて、よりアーティストとしての色気を出せるツアーになると思います。今まで通ってくれていた人にはそういった変化を楽しんでもらえると思うし、初めて観る人にも『MAKE UP ØVERKILL』というアルバムをより色濃く味わってもらえると思ってます。ライブならではのアレンジや、僕がどの曲でギターを持つかも楽しんでほしいですね。
——ちなみに、今回のアルバムやツアーのタイトルにも使用されている「Ø」の文字はHAZUKIさんのシンボルとなりつつありますが、何か元ネタがあるんですか?
元ネタはアメリカのバンド、UNDERØATHですね。2004年くらいからずっと好きで、「Ø」の表記がカッコいいからマネしただけです。Spencer Chamberlain(Vo)のシャウトのスタイルにも影響を受けました。
——最後に、HAZUKIとしての展望を教えてください。
来年はlynch.が20周年イヤーということで結構忙しいんですけれども、HAZUKIでももう一周くらいツアーが回れたらいいなと思ってます。その先はどういう活動になるかまだわからないですけれども、全国的にもう一段階レベルアップして、Zepp Shinjukuよりデカいところを目指していきたいですね。やらしい話、お客さんが入るともっと好きなことができるじゃないですか。ステージのプランだったり、照明の見せ方だったり。もっともっとやりたいことがたくさんあるから、もっと自由に表現していきたい。なので、ぜひ皆さんもアルバムを聴いて、友達にもオススメしていただいて、HAZUKIを広めてください。