FANI インタビュー | バイト辞めてシーン駆け上がる京都発新鋭ラッパー
今年の話題はかっさらうつもり
──そして、『Out the 貧乏』リリース直後にバイトを辞めたことも大きなトピックとなっています。
アルバムを出すって決めた瞬間にバイトも辞めることにして、新年初の出勤日に一目散に伝えさせていただきました。バイト先の方からもめちゃくちゃ賄いをいただいていたのでお世話になってますし、お店にも自分自身が必要やなっていうのは分かってたんですけど……それでもみんな背中を押してくれはったし、お客さんも応援してくれはって。やってやらなあかんなと思いました。
バイトを辞めてみて、毎日が想像もできないくらい素晴らしいですね(笑)。今まで働いてた時間に音楽できますし。今日も「こんな感じで東京来ることになるんや」って驚いてます。まだお金も何も手に入れてないですけど、この状況だけでほんまに幸せです。
──ただお金持ちになりたい、楽に生きたいというよりは、やっぱり音楽で生きていきたいという思いが強い?
そうですね。音楽やってる時が一番楽しいです。ヤバい新曲を作ってみんなをビックリさせて盛り上げるってことを想像してたらワクワクしてくるんですよ。ライブも大好きですし、やっぱり第一は音楽をやることです。
──今後、ラップで立ちたい舞台や行ってみたい場所はありますか?
ニューヨークには行きたいですね。本場で認められたい。やっぱり、シーンの規模も全然違いますし、ヒットした時のインパクトも違うやろうから。日本のHIPHOPシーンよりも向こうのHIPHOPシーンに真のドリームを感じます。憧れますよね。とはいえUSのラッパーも有名な人しか知らないんですけど、Jay-Zとかはラップ以外もクールにやっててカッコいいですよね。そういうこともやってみたいです、まあ、まずはラップでご飯を食べれるようになってからですけれど。
──では、自分の音楽をどんなリスナーに届けたいですか?
老若男女、色んな人に聴いてほしいですね。子どもからお年寄りまで届けられるラッパーって、今あんまりいないんじゃないかなと思うんです。でも、「人生最高」はバイト先の70歳くらいのお客さんも「歌詞が良い」って言ってくれはったりするし。「奥歯痛い保険証ない」は子ども向けのつもりで作ったんで(笑)。色んな世代の人に知ってもらいたいです。
──幅広いリスナーに向き合うことで、FANIさんと似た境遇の人を勇気付けられるかもしれないですしね。
少なからず誰かの力になれてるんかなあとか、考えますよね。地元にも、最近仕事を辞めて自分のやりたいことに挑戦してる友達がいたりして。背中を押せてるんかなと思うと嬉しいです。
──そして、早くも次回作の制作が進んでいるんだとか。
はい。改めて自己紹介となるアルバムというか、『Out the 貧乏』よりもラフな曲を入れて、僕がどんなヤツかっていうことを知ってもらえる作品になれば良いなと思ってます。現段階では17曲の予定で。
──この数ヶ月で30曲以上をリリースする勢いということですね、すごい。
そうですね。とにかくビックリさせたい。まずは日本のHIPHOPシーンをいただくつもりでやってるんで、勝負をかけてます。今年の話題はかっさらうつもりです。日本のHIP HOPシーンいただきます!ぶっちぎり!

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