【Who’s NXT】ine(アイニー)「ロックンロールの本質を忘れないよう」2020年始動の新鋭3ピースロックバンド
ine(アイニー)
2020年始動、3ピースロックバンド・ine。活動開始直後コロナウイルスの影響を受け活動が困難になり、前Baが脱退。約1年越しに、2021年2月より新体制で活動を再開。東京都内を中心に活動中。
メンバー : 関澤真加也(Gt./Vo.)、川夏男(Ba.)、福田理奈(Dr.)
Who’s NXT : A series of interviews with featured artists
——音楽に興味を持ったきっかけ
関澤真加也(以下、まかや) : 高校入学と同時に仲良くなった友だちがRADWIMPSを勧めてくれたおかげでバンドと出会いました。それまではGReeeeNや嵐など、Mステで観て好きになった曲を聴いていました。
川夏男(以下、なお) : 小学校高学年の時にゆずか何かを聴いて親と一緒に地元のアコースティックギターの教室に通い始めました。その時どう思っていたのかは覚えてません。
福田理奈(以下、りな) : 姉が吹奏楽部で、兄がピアノを習い始めたのがきっかけで自然と音楽に関わる環境にいました。兄弟が楽しそうに演奏する姿を見て音楽に興味を持ちました。
——自ら音楽をやるようになった経緯
まかや : 高校生の時にも漠然とバンドに興味を持っていましたがやるタイミングはなく、大学入学後andymoriの弾き語りをしたくてアコギを買ってからが始まりです。
なお : YouTubeでベースの弾いてみたを投稿し始めたら、少し反響があったので。
りな : 小中高と吹奏楽部でパーカッションだったので、そのままの流れでドラムをやり始めました。大人になっても音楽を聴くだけでなく、自ら音楽を表現し創り出すことで聞いてくれた方々に何かを伝えたいと思ったのがきっかけです。
——活動拠点
まかや : 主に東京でライブすることが多いですが、特にこだわりなく活動していきたいです。
——最新作について
まかや : 今回、「yellow」というニューシングルをリリースしました。女性の爪の色から発想を得た曲で、漠然としつつも何となく的を得た歌詞を書けたかと思います。サビの「人を許して嘘を恨んでいる」の一文に全て込めた感覚でいます。
なお : この曲は、聴こうとするというより、この曲が今あなたの耳に聞こえている、って感じが大切な曲だと思います。
りな : ineの今までの楽曲とは違う壮大な世界観になってると思います。MVでも表現されてますが、ハッキリ見えそうで見えない、答えが見つかりそうで見つからない感じを楽曲の中でダイナミクスをつけて表現してるのでそこを感じ取っていただけると嬉しいです。
「yellow」各配信ストア : https://linkco.re/ArNZdgD9
——ineでイチオシの楽曲
まかや : 全部まんべんなく愛するよう心がけていますが、お気に入りとしては「本当のことは口に出すな」という曲です。Bメロが最高なのと、生きてきた中で幼少から感じてる感覚をうまく言葉にできたかなと思っています。
「本当のことは口に出すな」収録『muneni』 各配信ストア : https://linkco.re/Q8D0TnE0
なお : 自分は「愛の故に」ですかね。俺は携わってないですが、良い曲書くなーと思いました。
りな : 私も「愛の故に」です。ineを結成して一番最初に出来上がった曲で、思い入れがあります。個人的にはドラムのパターンが全て私の好きな物づくしでやらせてもらってるので聴いても叩いても楽しいです(笑)。サビの「信じていても忘れられてそれでもずっと信じたいなって待ちわびた頃に気づくことも含めても優しさだと心からこれを無くしたくない」という歌詞がお気に入りです。
「愛の故に」収録『yueni』各配信ストア : https://linkco.re/M2G0uEN7
——楽曲の制作について
まかや : 基本的に曲によりバラバラではありますが、最近はリズムから着手することが多いです。ineはドラマーが優秀なバンドなので、こういうリズムの曲がやりたいな!から作り始めています。後、ハイライトメンソールとレッドブルが秘訣です。後者の方が大切かもしれない……
なお : 最初にまかやが持ってくるか、俺が混ざりつつか、みたいな二択ですね。自宅スタジオでまとめあげたものをリハスタに持っていくことが多いです。
りな : まかやくんとなおくんがまとめあげた楽曲に味付けするような感じですかね。2人が作った楽曲の世界観を崩さないようにしつつ、私らしいドラムパターンをどこに入れようか…… と考えてます。
——ineの特長について
まかや : 最終的には歌モノに帰結する、リズム隊のセンスが光るバンド、ですかね…… 自分の曲が多いので考えたことがないかもしれないです。
なお : 曲がいい、仲いい、まじめ。
——影響を受けたアーティスト
まかや : ここ数年、andymoriと踊ってばかりの国の2バンドで僕の人生は成り立っています。共通して思うのは優秀な歌唄いということ。男の子がロマンチックに明け暮れたその先のようなお2人です。そこに1バンド足すのであれば、今はゆらゆら帝国って答えますね…… 夜中に音楽好きで僕より全然音楽に詳しい人から教えてもらうという、最高の出会い方をしたバンドなので。いずれもきちんと人としての感性をキッチリ描き出してくれている素晴らしいアーティストです。
なお : 中学生時代に聴いてバンドに踏み込むきっかけとなった9mm Parabellum Bullet、ニコニコキッズだったのでベースを始めた時に一番参考にしていた馬リオさん、20歳くらいの時にアイドルマスターシンデレラガールズにドはまりして「Trancing Pulse」という曲を初めて聴いた時に度肝を抜かれて追いかけ始めた上松範康さんですかね。
りな : 関ジャニ∞とBrian the SunとASIAN KUNG-FU GENERATIONです。正直アイドルはすごく苦手だったんですけど、関ジャニ∞はアイドルのキラキラ感だけではなくバンドサウンドでもコミカルな曲でも完璧にパフォーマンスする姿に圧倒されました。Brian the Sunはバイト仲間が教えてくれてライブを見に行ったのがきっかけです。ライブを見て初めて心を持ってかれたバンドでした。アジカンは姉がよく聞いていて、小学生の頃ずっと聴いてました。気づいたらドラムのパターンを真似して遊んでたりしてました笑
——影響を受けた楽曲
まかや : andymoriと踊ってばかりの国のアルバム全てですね。恐れ多くて10曲に絞ることができないので各バンド1曲ずつ抜粋するのであれば、andymoriは「Life is party」、踊ってばかりの国は「evergreen」ですね。この2曲は生き方みたいな部分にも影響がある気がします。世の中の全てを表してるな、と感じます。元気のない時にはNORIKIYOの『平成エクスプレス』というアルバムを聴いています。
なお : 吹奏楽でよくやっていた楽曲ですが、「サウス・ランパート・ストリート・パレード」。音楽の自由さを知りました。
9mm Parabellum Bullet「The Revolutionary」、「カモメ」。この二曲は同アーティスト内でも良く聴いていたと思います。
FUZZY CONTROL「88」、「モナリザ」。馬リオさんが好きなバンドでその影響で。
amzarashi「空っぽの空に潰される」、「美しき思い出」。初めて聴いた時の感覚をよく覚えています。
Triad Primus「Trancing Pulse」。僕の人生に関わる曲です。
Jamiroquai「Virtual Insanity」。気が付いたらこの曲を知っていた気がしますが、深層心理で俺に何か働きかけてる気がしますね。
Bruno Mars「That’s What I Like」。『24K Magic』はめちゃくちゃ聴いてます。その中でも特に好きですね。
りな : Brian the Sun「グラストライフル」、ASIAN KUNG-FU GENERATION「真冬のダンス」、ロイ-RÖE-「VIOLATION*」、OKAMOTO’S「90’S TOKYO BOYS」、People In The Box「ダンス、ダンス、ダンス」、Set It Off「Black December」。
——音楽活動にあたって意識していること
まかや : The Beatlesから始まった、ロックンロールの本質を物書きとして忘れないよう心がけてはいますが…… 最近は心が大人になったのでマナーさえ守ればオッケーってマイルールで曲を書いています。ずっと考えるのも大変なので、そこそこルーズに良い曲だけ書いていられれば最高かな、と。
なお : 常に聴き手側を意識しています。
りな : 求められるものは100%で答えられるように常に心がけてます。音楽活動をやろうと思った時の気持ちに背くようなことはしないようにしています。
——リスペクト/共感するアーティスト
まかや : スタンス・楽曲ってところでグッとくるのはLOSTAGEですかね…… あとはGEZANの動きを無視できる人間ではいたくないかな、と思います。全感覚祭に呼ばれることがロックバンドとしての誇りだと、僕は思っています。単純に男の子としてはNOT WONK加藤さんとかになりたいですね……
なお : ineでの自分を考えた時に思っているのはFUZZY CONTROLのjoeさんや東京事変の亀田誠治さんを意識している気がします。須藤満さんもベーシストとして参考にしています。
りな : 関ジャニ∞です。アイドルらしくキラキラしたり、バンドでかっこよく演奏したり、コミカルな曲で全力でふざけたり、彼らのパフォーマンス力には圧巻です。ドラマーとしてはBrian the Sunのドラマー田中駿汰さんです。ライブを見た時に難しいリズムでも笑顔でクールに演奏している姿に一瞬で心持ってかれました…… 私もあんな風にドラムを叩きたい!と思いました。一生憧れの存在です。バンドとしては歌詞がわたしにとって刺さる楽曲が多くて新曲が出る度にそう!これが言いたかった!みたいな気持ちになります(笑)。
——現在の音楽シーンについて感じること
まかや : “邦ロック”って括りが甘くなってきたのかな、と思います。今まで漠然と若者の音楽として若手バンドが牛耳っていたシーンに平然とラッパーが入ってくるようになった。ヒップホップに最大限のリスペクトを込めて、僕らは胸を張ってロックンロールを鳴らさねばならぬ時代だなと思います。
なお : 大衆的でないと規模が大きくならないのかな、と感じます。
——今後の活動の予定/展望
まかや : あまり難しいことを考えたくはないので、良い音楽を作り良いバンドとして人生の中で胸を張って生きていきたいですね。予算を貯めて大きなCDを出すのも目標です!
なお : 日本のバンドの新しい未来が見えたらいいですね。
りな : 今はコロナで難しいですが、たくさんの人にineの世界観を見て欲しいのでツアーをやりたいです。楽曲はサブスクでも聴けますが、その楽曲を演奏しているineの姿を見てほしいです!耳だけでなく目でも何かを伝えたいですね。
——メッセージ
まかや : 新リリースの「yellow」、隙なく名曲だと思っています。本当に色々な人に聴いてもらいたいです。ぜひよろしくお願いします。
なお : このインタビューを見ている方はたぶん行動力のある方だと勝手に思っているので、ineを、新曲「yellow」を先ず聴いてみて興が乗ったら周りにも勧めてみてください。
りな : MVを見てほしいです!モヤッとした世界観が見る人の想像を掻き立てるような素晴らしい作品になってます。楽曲と合わせて是非チェックしていただけると嬉しいです!