【Who’s NXT】mei |「未知な部分に貪欲でありたい」共感を呼ぶ歌詞、エモーショナルなサウンドで急速に注目を集めるアーティスト

コラム・特集
2020.9.5
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mei インタビュー

mei

1stミニアルバム『バニラコテージ』収録曲の「クリームソーダとシャンデリア (feat.ねんね)」がTikTokやSNS、YouTubeで話題、Spotifyバイラルチャートでもロングチャートインするなど急速に注目が集まっている。

Who’s NXT : A series of interviews with featured artists


——meiさんが音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。

有難いことに親がとにかく習い事を沢山させてくれて、水泳や英会話教室、ソフトボールとやる中、幼稚園の年長くらいから小学校3年くらいまでピアノ教室に通っていました。当時はソフトボールにハマってピアノ教室はやめちゃったんですが、思えばあの時が初めて音楽に興味を持った時ですね。なので両親にはとても感謝しています。

 
——どういった経緯で自分でも音楽をやるようになったのでしょうか?

高校の文化祭の時に同級生がステージで自分の作った歌を歌ったりバンドを組んで演奏しているのを見て、それまで僕にとって音楽ってオーディション受かった人とかスカウトされた人とかがやるものだと勝手に思っていたから、まずそれが衝撃で、でもその次に「自分もやりたい!」って思って歌詞を書き始めたのがきっかけです。

 
——最新作をご紹介ください。

新曲「君が隣にいなくても」を9月4日にリリースしました。コロナの影響で制限された生活を余儀なくされた時に書いた楽曲です。突然の自粛生活によって愛する人に会えない人の気持ちを思い浮かべました。コロナの時期に関わらず、遠距離恋愛中の方など、寂しい気持ちを抱えている方にも届いて欲しいなと思っています。是非聴いてください!!


mei インタビュー「君が隣にいなくても」

「君が隣にいなくても」各配信ストア : https://linkco.re/3hyY6sFD

 
——ヒットが続いている「クリームソーダとシャンデリア(feat.ねんね)」はどのような経緯で制作されたんですか?

「クリームソーダとシャンデリア」は今年6月20日にリリースした1stミニアルバム『バニラコテージ』の収録曲なんですけど、『バニラコテージ』は音楽プロデューサーのHenriiくんと二人三脚で作りました。彼とは福岡のライブハウスで初めて会ったのですが、その日僕がお酒飲みすぎて潰れてしまいHenriiくんに担がれて彼の家に泊めてもらったんです(笑)。その時2人の出身が同じ宮崎県という事で意気投合して、2人で作品だそう!って事で完成したのが『バニラコテージ』になります。

それで収録曲の「クリームソーダとシャンデリア」はHenriiくんからサビだけのデモトラックが送られてきて、それを聴いている時に「クリームソーダとシャンデリア 溶けるバニラ 今隣で見惚れた」まで、一気に浮かんで、そのままサビに入れ込みました。歌詞は淡いラブストーリーで書こうと決めていたので割とすぐに書き上がりましたね。ねんねさんとは今後も一緒に曲を作りたいと思っています。「クリームソーダとシャンデリア」含め、『バニラコテージ』が何年も聴かれ続けるアルバムになる事を願っています。


mei henrii バニラコテージ

『バニラコテージ』各配信ストア : https://linkco.re/DSC4SeZ1

 
——以前のリリースではuyuniさんともコラボされていましたよね。

2年程前に、女性アーティストの方と曲を作ってみたいと思ってSoundCloudやYouTubeで探している時にたまたまuyuniを知りました。切なくもどこか力強い歌声に惹かれて速攻DMに連絡し、「spriterain」という曲が完成しました。「spriterain」はSoundCloudにUPしていて、そこでは2万回ほど再生されていたので、サブスクに出したいと思って、でもSoundCloudに上げてた曲がフリートラックを使ったものだったのでHenriiくんにremixのお願いをしたら快く引き受けてくれてサブスクバージョンの「spriterain (Henry Remix)」が完成しました。SoundCloudのほうでは僕はラップしてるのですが、remixの方では歌詞を書き直して再度レコーディングをしています。uyuniのサビも最高でSoundCloudバージョンも配信しているremixも両方とも大好きな楽曲です。配信されているのでぜひ聴いてみてください!


mei「spriterain (Henry Remix)」

「spriterain (Henry Remix)」各配信ストア : https://linkco.re/r2xvPaZY

 
——meiさんは楽曲の制作はどのようにされていますか?

今はHenriiくんと一緒に楽曲を作っている事が多いのですが、まず、僕自身がやりたい!って思った楽曲の方向性をHenriiくんに細かく伝え、やりとりしながらオケのベースを作ってもらいます。そのオケを元にメロディを乗せて、歌詞を組み立てていきますね。そして仮レコした歌入り音源を元にHenriiくんにオケを完成してもらい、スタジオで最終の歌録りをするというのが基本的な流れです。

歌詞は自分の実体験や友達との会話、映画や小説からインスピレーションを受けたりして書いています。歌詞を書いている時は好きな音楽をランダムで流しながら書く事が多いです。静かだと逆に集中できないです…… ちなみに1stミニアルバムの『バニラコテージ』は全て自宅でレコーディングしました。

 
——meiさんはどういったアーティストに影響を受けましたか?あえて3組挙げるとすれば?

音楽制作に関しては本当に多くのアーティストに影響や刺激を受けていると思います。3組に絞れなくてすみません(笑)。特に影響を受けたのは椎名林檎さんやスピッツさん、星野源さんですね。中学、高校の頃からよく聴いていました。BUMP OF CHICKENやRADWIMPSを始めback numberやサカナクション、ポルノグラフィティもよく聴いてました。またボカロが中学の頃流行っていてハチさんが好きだったのですが、ハチさんが米津玄師として出した『YANKEE』というアルバムはどれも曲の完成度が半端なくてずっと聴いてましたね。

僕は音楽を作る過程で作詞が1番好きなのですが、その作詞に対する考え方や向き合い方の面で影響を受けたのはアユニ・Dさんです。あるインタビューでアユニさんが「孤独な歌詞を孤独な人が聞いて共感して元気を出す」とおっしゃっていて、ちょうど僕も孤独や別れをテーマにした楽曲を作っている時にこんな暗くて寂しい曲ばっかりで良いのか、と悩んでいたので、暗いことって悪い事じゃないし、自分のありのままを書けば共感してくれる人はいるんだって思って、凄く救われたし、共感しました。

 
——影響を受けた楽曲でいうとどうですか?

今まで生きてきた中で1番インパクトのあった曲はサカナクションさんの「アルクアラウンド」です。中学の時にドラムをしていた友達に勧められて知りました。サカナクションさんは歌詞であまり媚びる様な事を言わず、純粋に音楽の質でリスナーを唸らせる印象があり、それは1つのアーティストの在り方としての目標でもあります。

 
また、PEDROさんの「感情謳歌」という曲。恥ずかしながら一丁前に音楽を続けるか、辞めようか悩んでいた時があって、その時に音楽を続けよう、と背中を押してもらった楽曲です。「夢に届くまで泣いて、出来ないって諦めないで 意味ない事なんてこの世界にはない」っていうストレートなサビにその時の自分のもやもやしたものを全て取っ払ってもらえた気がしました。

 
チャットモンチーさんは自分が女性目線で歌詞を書く時によく聴きます。「染まるよ」、「女子たちに明日はない」は特に好きです。

 
YouTubeで音楽を漁っていてたまたま見つけたレルエさんの「火花」。このテンポで最後まで締まりのある歌詞やメロディ、曲中のシンセの使い方、素晴らしいと思いました。

 
ネクライトーキーさんの「涙を拭いて」という曲は気分が沈んだ時に聴いてます。元気をもらうというよりは、大丈夫って慰められるような、どこか温かい気持ちになる曲ですね。あともっささんの声が可愛すぎます。

 
——meiさんが音楽活動をするにあたって何か特に意識していることはありますか?

未知な部分に貪欲でありたいです。音楽に関しては自分を過信しすぎず、新しい事は積極的に取り入れるようにしています。なのでその結果として僕の音楽を聴いてくれる方々を良い意味で常に裏切れたらなって思っています。次はどんな曲を出してくるんだろうって、誰も予想がつかないような曲作りをしたいです。

 
——今後の予定や展望はどのような感じでしょうか。

年内に単曲で新しい曲をリリースする機会を作れたらなと思っています。あと来年春前あたりにアルバムも配信したいなと。楽しみにしていてください!

 
——最後にメッセージをお願いします。

前述しましたが、9月4日に(金)配信スタートの「君が隣にいなくても」、ぜひ聴いて頂きたいです。皆さんの心に寄り添えればと思っています。宜しくお願いします!

 

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