【Who’s NXT】luvis | 初EP『Afternoon』リリース 京都発ChillでエモーショナルなサウンドのZ世代SSW

コラム・特集
2021.2.17
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luvis インタビュー

luvis(ルービス)
京都在住のSSW/Track Maker。作詞・作曲・トラックメイキングを全て自身で手がける。

先代から受け継がれてきた愛を、パッションを、今を生きる⼈々へ、さらにはその先の時代に生きる人へと繋いでいくZ世代のアーティスト。

ジャズ、ソウル、ビートミュージック、R&Bなどから影響を受けた有機的なサウンドが特徴で、chillでエモーショナルなトラックと心地良いアンニュイな歌声で聴く人の心をふんわりと包み込む。

Who’s NXT : A series of interviews with featured artists


——luvisさんが音楽に興味を持ったきっかけをまず教えてください。

ありがたいことに手を伸ばせば音楽に触れることができる環境にいたので、昔からわりと音楽は身近にありました。音楽のことをより深く知りたい、と思えた一番のきっかけは、ソウル、ジャズ、ヒップホップ、ブルース、R&Bなどを通して、思わず体が動いてしまうような強烈なリズムや、それだけで数々のドラマが垣間見える美しくもどこか哀愁漂うようなハーモニーに触れたことです。おそらく、これからの人生にも大きく影響を与えると予測しています。

 
——ご自身で音楽活動をはじめた経緯というのは?

とにかく、小さい頃から何かを音で表現するのが人一倍好きでした。今度はそれを外に発信していきたいという思いが強くなっていき、ギターを手に取った時にそれが確信に変わりました。


luvis インタビュー | 初EP『Afternoon』リリース 京都発ChillでエモーショナルなサウンドのZ世代SSW

 
——現在の活動の拠点はどちらですか?

京都で活動しています。25歳までに一回は東に攻め入りたいです。

 
——最新作の紹介をお願いします。

2月17日にEP『Afternoon』をリリースしました。この作品は、正午(noon)のような垂直に伸びる輝きを放つ十代を終えた直後、目の前に揺れる言葉とリズムをまとめたものとなっています。

収録曲を順番に紹介すると、

ゆっくりとうねりながら進む時代の中で、新たな音の誕生を祝う「The birth」。

先代から受け継がれてきた、時空を超えた愛を紡ぐ歌「Journey」。

ティーンの頃に抱いた様々な憂を訴える「teen」。

人であるからこそ、日常の風情、盲目的な巡り合わせ、それらはいつでも考え方次第で彩りを与えてくれる。考え方次第で、毎日が日和。毎日が、人間日和。そんなことを綴った歌、「human day」。

春風が胸に開いた穴を通り過ぎ、描いていた未来の話は、夢のままに。片耳ずつ分けていたイヤホンが、今では何故か両耳で聞こえます。そんな恋の終わりを告げる歌、「Stereo night」。

周りに存在する愛しき人々に、愛を持って色褪せない景色を築いていくことを誓う歌。時にラブソングになり、時に普遍的な愛を紡ぐ歌に、受取手の持つ愛に呼応する歌、「tell u my luv」。

この6曲を収録したEPとなっています。


luvis Afternoon

EP『Afternoon』各配信ストア : https://linkco.re/X0VnFaxQ

 
——中でも、特に思い入れのある楽曲はありますか?

もちろんどの曲も思い入れがありますが、あえてあげるなら「Journey」です。ファーストシングルというのもあり、特に思い入れの強い作品になっています。二番サビ終わりの間奏は、いつもお世話になってるギタリストRONOのギターソロとluvisの声とが綺麗な糸を織りなしているので、ぜひそこも意識して聴いてていただければと思います。

 
——luvisさんは、普段どのように楽曲の制作をされていますか?

風呂場から始まることが多いです。開放的になれますし、雑味がない分自分の中から正直な音が出ますので、1番すんなりアイデアが湧きやすいです。そこで浮かんだアイデアを、トラックメイキングで具現化するというのがここ最近の主流です。その次に、弾き語りで作ることが多いですかね。もともと弾き語りをやっていたので。


luvis インタビュー | 初EP『Afternoon』リリース 京都発ChillでエモーショナルなサウンドのZ世代SSW

 
——ご自身の特徴を言葉で表現するなら?

「luv is アイ とは 何かを巡って沸き起こる音の大群」

 
——luvisさんはどういったアーティストに影響を受けましたか?

Mr.Children
出会ったきっかけは、車の中で流れていた、というごくごく一般的な理由ですが、遺伝には逆らえずみるみるハマっていきました。音楽に愛を心から感じることができるのは、紛れもなくこの方々が鳴らす音に出会えたのがきっかけです。

D’Angelo
音が鳴って、止んで、鳴って、止んで。そうして時の流れに沿って音楽は流れますが、「止んで」のところに旨味のようなものがあると気づかせてくれたのがディアンジェロでした。ジェイディラの魂の香りが漂うクエストラブのビートに、ピノのベースが絡み、ハーグローブのペットが絡み、スパンキーのギターが絡む。全員の「休止」が一致してまた音が始まるまでの時間に、旨味が凝縮しています。とんでもないものに出会えてしまいました。これから先の人生において、自分の中で2ndアルバムの『Voodoo』を超える作品は果たしてあるのだろうかとたまに思います。それぐらい、自分にとって大切な作品です。ライブ見てみたいです。

Julie London
もともとバーニーケッセルというジャズギタリストのファンで、そこからこの方に辿り着いたのですが、英語がほぼわからない人間にここまで感情を揺らす歌というものがあるのかという衝撃が走りました。かなりイタイですけど、夏、鴨川を見下ろしながらこの方の曲を聞くと、等間隔に哀愁が漂いなんとも言えない気持ちになりますのでおすすめです。京都へお越しの際はぜひ『Julie Is Her Name』をつまみに祇園や河原町をご堪能くださいませ。京都にめちゃくちゃ合うので。

 
——楽曲でいうとどういった曲に影響を受けましたか?

D’Angelo – Untitled (How Does It Feel)

魂が揺れます。ブルンブルン揺れます。それはそれは、ブルンブルン揺れます。

 
John Mayer – Gravity

ライブ映像になりたいが詰まってます。エレキギターで歌いたいと思えたきっかけの曲です。

 
Charlie Parker – Donna Lee

ビバップを教えてくれた曲です。ギターでもピアノでも真っ先にやった曲です。大好きです。

 
D’Angelo – Feel Like Makin’ Love

歌詞は率直すぎますけど、初めてちゃんとカバーした曲です。弾いててものすご気持ちええです。

 
Marvin Gaye – What’s Going On

愛ってやっぱええなと思わしてくれた曲です。強くて、優しくて、熱くて、激しいです。大好きです。

 
Maddie Jay – Lunch Break

自粛期間、なんべんもこれ聴きながら妄想のバカンス行ってました。夏!夏!夏!って感じのやつです。今年はバカンスいけるかな、どやろな。いきたいな。おうちバカンスもありやけれども。

 
Samm Henshaw – Broke

Brokeの時でもなんとか振り切れます。強制的に元気になります。パワーもらえます。

 
Mac Miller – Small Worlds

気張りすぎやなって時に聞くとラフになれます。気張るんは腸から脱出する方の手伝いん時ぐらいにしときましょう!

 
荒井由実 – 12月の雨

「あの頃から幾年がすぎたかしら」という台詞がとても奥ゆかしく聞こえるであろう世代の方々(言い方が難しかったです、、!これが限界!)が半世紀前にこれを聞いて恋を乗り越えてたということ自体が尊い上に、半世紀経っても共感できてしまうと言う普遍性にたまげました。レコード買って、家でコーヒーをのんで目を瞑りながら当時の喫茶店にタイムスリップして聞いてます。大好きです。

 
Olatunji – Akiwowo

心臓が叩かれます。鼓動とリズムってのは通じ合う部分があるんだと気付きます。こればっかりは聞いていただかない限り言葉で説明するのは難しいです。よろしくお願いします。

 
——luvisさんは音楽活動をするにあたって、何か特に意識していることはありますか?

音と愛を信じ続けることです。ドリアンみたいなこと言うてますけど、全然何べんでも言います。ただ言うからにはやり通します。

 
——そういった意識の中で、上記以外でリスペクトするアーティストはいますか?

Marvin Gayeです。「some lovin’ here today / 今こそ愛を」 いつの時代にも欠かせない一文だと思いますし、歌で聞くと心がブルブル震えます。痺れます。

 
——今の音楽を取り巻く状況について何か思うところはありますか?

同世代のシンガーやバンドをよくYouTubeのおすすめ等で知ることが多いんですけど、最近はより悔しい、と感じることが増えました。多様化が進み新しいものという定義付けが困難になっていく中、ここまで強烈に光る新しさを見せつけられるアーティストがいるのか、と。音楽業界は正直まだ輪郭も掴めてませんけど、新しいものに飢える若者の底力は計り知れないなとしみじみ思うので、負けないようにアンテナはビンビンにはっていきつつ、自分のスタイルを模索していきたいです。


luvis インタビュー | 初EP『Afternoon』リリース 京都発ChillでエモーショナルなサウンドのZ世代SSW

 
——今後の活動についてはどういったことを考えていますか?

白骨化する寸前まで誰かの心を揺らしていたいです。白骨化した後も、この地球の、もしくは宇宙のどこかで自分の歌が口ずさまれたりしていたら、なんて考えてます。月面で流して欲しい曲、みたいなのもデモにあるので、夢はでっかくです。お世話になった人に、「ドームやる時VIPで呼ぶから!」なんてこと言ってしまってるんで、ドームでやるまで白骨化はできません。後はTiny Desk concertに出たいです。あそこには自分の夢が詰まりまくっているので。

 
——最後にメッセージをお願いします。

貴重なお時間割いて読んでいただきありがとうございます!散々臭いこと言うてしまいましたけど、自分こう言うパーソンなんです……!これからも言うていきますけれども、どうか今後ともよろしくお願いします!

 

luvis
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