uyuni インタビュー 鮮烈なビジュアル、クラウド発のハイセンスなビート、そして心に迫るリリック…新進気鋭女性アーティスト

インタビュー
2019.7.26
uyuni インタビュー 鮮烈なビジュアル、クラウド発のハイセンスなビート、そして心に迫るリリック…新進気鋭女性アーティストのサムネイル画像

フューチャーベースクルー「+Vacation」のメンバーでもあり、その鮮烈なビジュアルとともにジャンルを横断したハイセンスかつネット/クラウド発なビートにエモーショナルなリリックがのるサウンドで、SNS上をはじめ関係者からも評価の高い uyuni


【Who’s NXT】 uyuni

 
—— まずuyuniさんの簡単な自己紹介をお願いします。

福岡県出身で、現在は都内の音大に通っています。ソロと、クルー「+Vacation」のメンバーとしても活動しており、主にsns上、東京を中心に活動しています。2018年5月にニコニコ動画へ楽曲を投稿したのがuyuniとして活動しはじめた最初です。

 
——最初に音楽に興味を持ったきっかけというのは?

幼少期にピアノを習っていましたが、親もピアノを弾ける人だったので厳しく練習をさせられ辛かったので、音楽からは一旦離れようと決めていました。でも、小学校5年生でバイオリンを弾いているテレビ番組をふと目にし、感情的に弾いている姿や歌うような音色に惹かれて、親に頼み込んで音楽教室でバイオリンを習いました。それがきっかけで音楽に興味を持ち直し、いろんなジャンルを聴きはじめました。


【Who’s NXT】 uyuni

 
——最新のリリースは「Blueberry Gum」になりますか?

そうですね、シングル「Blueberry Gum」を今年の5月31日にリリースしました。これは自身の家庭環境から生まれた楽曲なんです。もとになるエピソードがあるんですけど、小学校時代に親が離婚することになって、そのことを同じ状況だった級友に話したんですね。それで、慰めなのかわからなかったんですけど、ブルーベリーガムを渡されて、「お揃いだね」って言ってくれたんです。で、そのあと校庭に手をつないで走って行って、一緒に遊びました。この出来事をふと思い出して、この楽曲を作りました。録音しているときは何度も泣きましたし、現在自分が音楽を楽しんで続けていられていることに改めて感謝するキッカケにもなった作品になりました。

uyuni – Blueberry Gum

 


【Who’s NXT】 uyuni
「Blueberry Gum」ジャケット

 
——楽曲の制作はどのようにされていますか?

基本的に、すべて家で行っています。いつもまずはテーマを先に決めて、トラック制作を始めます。普段から楽曲で使いたい言葉や、メロディー等はiPhoneのメモ帳やボイスレコーダーに記録しているので、それを元にテーマを決めることもありますね。

 
——ご自身の音楽のどんなところが特徴的だと考えていますか?

幼少期からメロディーに触れる機会が多かったので、それを生かした作品にしようと心がけています。また、自分の声はあまり好きではないのですが変わった声なので、その点は特徴的だと思います。あと、やはり自分ならではの世界観を作り上げることを常に目標にしています。

 
——これまでどういったアーティストに影響を受けてきましたか?

挙げるとするならば、まずはHave a Nice Day!さんです。歌詞の言葉選び、感情的な歌い方、メロディーの中毒性にすごく惹かれたアーティストです。初めて聴いた曲は「Blood on the mosh pit」です。この曲が書かれた背景のストーリーも含めとても大好きな一曲です。わたしが初めて出した1st EP『JELLYFISH』では最後の曲でHave a Nice Day!さんと大森靖子さんの作品「Fantastic Drag」をカバーしました。トラックから制作するのは大変でしたが、この曲もとても大好きなので作っていて楽しかったです。永遠に輝いているアーティストです。

Have a Nice Day!(ハバナイ!) – blood on the mosh pit

 
もうひと組は、ササノマリイさんです。一時期ボカロにハマっていた時期があったんですけど、その時にねこぼーろさんの「戯言スピーカー」という曲が好きでした。それから、ねこぼーろさんは後にササノマリイという名義で自身が歌唱をする活動を始めたのですが、その楽曲もトラックの繊細さや独特なメロディーが素敵で感動しました。ササノマリイさんの世界観は昔から大好きで、尊敬しています。

戯言スピーカー/ ササノマリイ (sasanomaly)

 
——他にも影響を受けた楽曲がもしあれば教えていただけますか?

Have a Nice Day!×おやすみホログラム「エメラルド」

自分の音楽において影響を受けたアーティスト2組による楽曲です。ライブ映像の含まれたMVの雰囲気や、Have a Nice Day!さんによる独特のサウンドトラックとおやすみホログラムさんのメンバー2人の力強くて可愛い声が素敵です。この曲を聴くと毎回、初心に戻るような気持ちになります。

 

ササノマリイ(sasanomaly) 『game of life feat.ぼくのりりっくのぼうよみ』

これも大好きなアーティスト2組による楽曲なのですが、ササノマリイさんとぼくのりりっくのぼうよみさんの世界観が溶け合った曲で、2人の掛け合いが印象的でした。

 
SKOLOR – YOUTH [REMIX] ft. TYOSiN, ACE COOL (Prod. Pure100%)

SKOLORさんのソロ「Youth」をRemixした作品です。ワンカットのMVが印象的で、pure100%さんのギター音を使った力強いトラックと、それぞれの魅力がverseごとに詰まった曲でいつ聴いても衝撃を受けます。

 
Superorganism – Everybody Wants To Be Famous

ロンドンを中心に活動されている多国籍バンドで、ボーカルの日本出身のオロノさんの声とトラック、映像が印象的でメンバー全員がとても楽しそうに音楽をしている感じが大好きです。

 
DAOKO × 中田ヤスタカ「ぼくらのネットワーク」

DAOKOさんの透明感のあるボーカルと、中田ヤスタカさんのポップで可愛い感じのトラックが聴いていて楽しい気持ちになった一曲でした。イントロですぐ心が掴まれました。

 
4s4ki – 超破滅的思考

ANIMAL HACKさんの息をしているようなトラックと、4s4kiさんの透き通っていて尚かつ芯のあるボーカルが素敵で初めて聴いた時はMVと共に聴いたのですがMVと楽曲の世界観がマッチしすぎて鳥肌が立ちました。

 
RANLとLB「きゅーびっく☆るーぶ」

知り合いに教えてもらって聴いたのが最初です。RANLさんの可愛い声とLBさんの印象深い声が相まっていて、聴くと絶対テンションが上がる曲です。

 
lyrical school「brand new day」

トラックのギターとベースの音がとてもかっこよく、サビのメロディもとてもキャッチーです。いつ聴いても楽しくなります。大好きすぎて、この曲をサンプリングして同じタイトル「brand new day」という曲を作りました。

uyuni – brand new day

 
Mura Masa & Charli XCX – 1 Night

オシャレで、独特な音を使ってあるトラックがイントロからとても印象的でした。浄化されるようなサウンドで尚且つテンポが良く心が踊ります。

 
My Hair is Bad – ドラマみたいだ

高校時代バンドをやっていたのですが、その頃特に聴きまくっていた一曲です。最初サビから入るところで、一気に惹き込まれます。この曲を聴くと嫌なことも忘れられそうなくらい力をもらえます。

 
——uyuniさんが音楽活動をする上で、何か意識していることはありますか?

ジャンルに縛られすぎないことです。幅広いジャンルを聴くことで以前よりいろんな視点から物事を捉えることができるようになりました。そのため、幅広いジャンルを知った上で自分の世界観を表現するのに適切なサウンドを作ることが第一だと考えています。

 
——そういった中で、まわりに共感できるアーテイストはいらっしゃいますか?

Itaqさんですね。一年前にネット上での音源によるトーナメントで知り合いました。Itaqさんのほうからご連絡をいただいたのが絡みはじめたきっかけです。考え方が似ているので話していて共感することが多いです。また、知識を与えてくれる方でもありリスペクトしています。歳が近いのでお互いの学校の話とか、音楽以外の話も気軽にできる良い友達でありアーティストです。


【Who’s NXT】 uyuni
Itaq撮影による一枚

 
ちなみに、7月24日にItaqさんの楽曲に参加させていただいたMVが公開されたので、そちらもぜひ見ていただきたいです。

Itaq / I Am That I Am (Remix) feat. uyuni, noma & Kenny Bullard

 
——今後はどういった展開を予定されていますか?

現在、ソロでの活動以外は「+Vacation」というfuture bassを主軸にしたクルーをやっています。自分はやってみたいことが沢山あるのですごく良い環境だなと思っています。メンバーもみんな優しくて一緒に活動できてとても嬉しいです。

【+Vacation】illumination 【オプテン×uyuni×yui×dau】

 
今後も、ソロでもクルーでも活動していく予定です。ソロでは次のリリースに向けて制作中で、今まさに自身の世界観が詰まった作品になるよう試行錯誤している感じですね。


【Who’s NXT】 uyuni

 

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この記事の執筆者
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