「Swag」で海外も注目 ラッパー Miyauchi インタビュー 「嘘でしょ?みたいなことをやりたい」
「嘘でしょ?みたいなことをやりたい」
——今後、Miyauchiさんのどんな部分に注目してもらいたいですか?
Miyauchi:楽曲で言ったら、『”The Mixtape”』に入っている「満点爆笑大笑い」とか。あとは「My Name」とか「Flowershop Freestyle214」あたりですね。この3曲は自分でも面白いなと思える曲ができたので。
——どんなところが面白いと分析しますか?
Miyauchi:あくまで自分の評価ですけど、今まで自分の中にあったラップのルールをぶっ壊して作れた曲だなと思ってるんです。「満点爆笑大笑い」はポジティブの押し売り曲なので、シンプルにそれを書いていたときの自分が好き。「My Name」はフックとフックに挟まれて、めちゃくちゃ長いヴァースがあるっていう構造が珍しいと思います。リリックもそれまで言ってこなかったけど、確かに自分にあることを言えてるんで自信作。「Flowershop Freestyle214」は、タイトル通りフリースタイルで作ったんですけど、自分たちはフックがない曲を作ることが多くて。その中でも自信作で、リリックで「Yeah」とだけ言ってるところがあるんです。Yeahだけで金稼げたら面白いじゃん、みたいなことを歌っていて。
——そんな曲あるかよ!と笑ってツッコまれたい感じ?
Miyauchi:嘘でしょ?みたいなことをやりたいんですよ。それができたのが、その3曲だったんで聴いてもらえたら嬉しいです。
——Miyauchiさんの中には、自分のことを正直に歌うマジメさと、世間を斜に見るようなユーモア・風刺感覚の両方があるように思います。そのバランスが理想だと思うラッパーは?
Miyauchi:今はANARCHYさんが近いかもしれないです。と言いながら、来年は「やっぱり千葉雄喜さんヤバいっす」と言ってるかもしれない。わからないですね。
——MiyauchiさんのラップスタイルのルーツにあるのはKOHHですか?
Miyauchi:そうです。KOHHさんの「This is How We Do」や「Super Star」は、さっき話したルールをぶちこわしている理想かもしれないです。あとは「Paris」とか。自分でワールドワイドって言うのはエグいなって。めざすのはそういう面白さなんですよね。
——この言葉をここでこう使うんだ、みたいな面白さ?
Miyauchi:新しい視点とか、視点を変えてみるとか。KOHHさんはそのアイデアがすごいな、天才だなって思います。けど、そういう部分を面白いと思える感性は、たぶん、僕の中にもあると思うから。それをひたすら磨いていくだけですね。