Glansインタビュー 1stアルバム『slow tree』で注目の札幌発5人組が反復と解放の中で追い求めるエクスタシー

インタビュー
2024.7.4

とにかく気持ちいい音楽を作りたい

——先ほどの話ですと、早くも次のアルバムへのモチベーションが高まっていると。

ヒデト:これやりたいねっていうアイデアはバンバン出てくる。この前、一週間電波もない山の中で引きこもり練習してたんですよ。

江河:そこでめっちゃセッションしてて、言葉にはできないけど「こういう感じでいきたい」みたいなのは見えました。

——Glansは、ある種オーソドックスなバンド像から解き放たれつつあるバンドだと感じています。そういう意味で、既存のシーンに対するカウンターとして機能していきたいという気持ちはみなさんの中にありますか?

高田:うーん。好きなことをやれればいいよね。

ヒデト:好きなことやって、それでみんなで「イェーイ!」ってなってるのが俺は一番好きかな。いらない人にとってはいらないし、欲しい人にとって欲しいものでいい。

高田:好きな人だけ好きでいてくれればっていうのはあるね。

江河:そうだね。自分たちの好きなことを本気でやって、自分たちが好きだって思えるものを作って、それを好きだって言ってくれる人が来てくれれば。

——何かに対する対抗心ではなく、内側から湧き出てくるものをモチベーションに続けていきたいという。

ヒデト:それに越したことはないです。それで幸せになれるんだったら。

高田:戦いに行きたくはないよね。

ヒデト:同じイベントの対バン相手だったら、どっちがお客さんを気持ちよくさせられるかっていう対抗心はあるっすけど。その場所には好きな人だけが来てくれればいいかな。

高田:一つのイベントで一曲みたいになるのが一番理想だよね。

ヒデト:それにプラスでストーリー性があったらいい。

——バンド編成や音楽性も、自在に形を変えていく可能性を秘めているかと思いますが、Glansはこれからどのように変化していくと思いますか?

ヒデト:その時に食らったものを形にできればって感じかな。日々インスピレーションを受けるものっていうのはすごくいっぱいあるんで、それらを発散できれば満足。それは音楽だけじゃない世界状況とかも含めてなので……毎日大切に生きてます。

高田:まあ、どうなるかはその時にならないとわからないよね。

——では最後に、Glansとして目指すバンド像を聞かせてください。

高田:俺は、Glansが社会からの逃げ道になれればそれでいいかなって感じです。

——それはリスナーにとっても、高田さん自身にとっても?

高田:自分にとっての方が大きいかもしれないっすね。

木下:これ聴いとけば間違いない、Glansを聴いたらとりあえず楽しめるっていう存在になりたい。楽しませたいっていう欲が強いです。

ヒデト:世界征服系でいきたいっすね。「ヒデト・チンポ!」「イェーイ!」って歓声が上がるくらい。それは日本だけっていうキャパじゃなくて、人、すべてが。

江河:俺は、とにかくめっちゃ気持ちいい音楽を作りたいっす。曲を作って、出来た曲をきいて、「あー気持ちいい!」みたいなのを、最高まで求めたい。

 
 


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