AZUインタビュー 孤独と不安を乗り越えた先に ―― アルバム『Aurora』で描く愛、仲間、自分のスタイル

インタビュー
2025.6.6
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福岡・早良区野芥発のクルーNokeyBoyzに所属のアーティストAZU。同クルーおよびDADAとの作品を皮切りに、ソロ作もコンスタントにリリース。孤独や不安も含め自身の心情をストレートに綴ったリリックと、それを情感豊かに表現する歌声で着実にその存在感を増し続けている。今年1月には待望の1stアルバム『Aurora』をリリースし、収録曲の「Aurora (feat. 柊人)」はバイラルチャートにも長くチャートインを果たした。今後のさらなる活躍が期待されるAZUに、バックグラウンド、アルバム『Aurora』について、そして6月末に開催を控えるワンマンライブへの想いを聞いた。

取材・文:Jiro Honda

 
 
音楽に囲まれ育った 地元・野芥

——現在ツアー(”1ST ALBUM “Aurora” LIVE TOUR”)の最中ということですが、これまで手応えはいかがですか?

今のところ2月末から10か所近くまわっていて、どの会場もいい感じです。お客さんの層も思っていた以上に幅広くて、受け入れてくれているというか反応も良くて楽しめています。

——ツアーのファイナルは地元の福岡ですが、地元について聞かせてください。AZUさんは所属するNokeyBoyzのDADAさんと同じ福岡の早良区野芥の出身なんですか?

野芥の隣に賀茂っていう地域があるんですけど、もともとDADAとはそこの小学校で1年生から一緒で、遊んでました。それから小3くらいの時にDADAが野芥に引っ越して、その2年後の小5だったかな、自分も野芥に引っ越してまた一緒になってみたいな。いずれにせよその辺の地域が地元です。

——DADAさん含めNokeyBoyzは幼馴染ということですが、みなさんどんな子どもでしたか?

特に自分とDADAはとにかく音楽が好きでした。好きなジャンルも色々で、ヒップホップだけじゃなくてロックやJ-POPも全然聴いてたし。いい曲があったらCDを持ち寄ったり。それで中学校くらいから遊ぶってなったらサイファーするようになって、その流れで曲作った方がかっこよくねってなって曲作りを始めました。もう遊びの延長ですね。

——ヒップホップを意識して本格的に聴き出したのも中学校から?

それくらいですね。一番最初はKOHHさんとかを聴いてヤベェってなって。それからChief KeefやLil Durkとかシカゴのラッパーを聴き始めてしっかりヒップホップを聴くようになりました。それで、さっき言ったように自分たちでも曲を作って、高校の頃にはライブもするようになりました。

——高校生の頃からクルーとして活動していたんですね。

ですね。今だと、DADAの他にQinceやKirathesavior、DAB、Y-POLOとかいますけど、NokeyBoyzって別に誰がNokeyBoyzで誰がNokeyBoyzじゃないとかあんまりなくて。野芥に僕らのスタジオがあって、そこに出入りして曲作ったり遊んだりしてる仲間くらいの感じかな。

——音楽に囲まれた生活というのは家庭でもそうでしたか?

家族もめっちゃ音楽が好きで。父はもともとロックバンドをやっていてギターを弾いてましたし、母はピアノの教室の先生をやってたり、姉は吹奏楽だったり。なのでクラシックも小さい頃から自然と耳にしていました。姉はボカロ曲も好きなんですよ。だから、そういった環境からインスピレーションを受けた部分も大きいんだろうなと思います。

 

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