HIPPYインタビュー 最新アルバム『ひろいしま』で広島から全国、そして世界へ届ける願いとエール
広島から続く道の先にある武道館
――ここまでの話も踏まえると、『ひろいしま』はHIPPYさんがこれまでのキャリアで結んできた様々な縁が凝縮されたようなアルバムなのかなと思います。
確かに、これはぽっと出の一年目で出せる作品じゃないですよね。25年間地元の広島で歩んできたからこそ、「こんな曲を作ってよ」とか色んな方に頼られるようになって、その頼られるプレッシャーを乗り越えながら作ったアルバムでした。生み出す苦しさはあったけれど、その分仕上がりには満足しています。だから、本当に全曲バズってほしいですね(笑)。
――HIPPYさんも経験上感じていることかとは思いますけれど、今の時代は思いを込めて曲を作っていればいつか突然フォーカスが当たるかもしれませんからね。
そうなんですよね。まさに「君に捧げる応援歌」はリリースしてから8年になりますけれど、こんなにも広がったことには僕自身びっくりしてる状況なので。一方で、狙って売りに行ってブレイクすることってなかなかないじゃないですか。だから、一曲一曲の結果に一喜一憂せずに同じ愛情を込めて、それがヒットしたらラッキーという気持ちで活動するのが正解なのかなって。
――一曲一曲、丁寧に種を蒔くような。
はい、本当にそう。
――最後に、今後の展望について聞かせてください。アリーナワンマンのステージでは、武道館や紅白というワードも語られましたが。
紅白に出たいっていうのはずっと言ってますし、アリーナのステージに立った時に、武道館に行ってみたいと心から思ったんですよ。25年間、広島のみんなにHIPPYを見てもらってきたからこそ、全国に飛び立って、「去年まで地元のサウナにいたあいつが!」とか思わせたい。同業の仲間にも自分ごととして、「この街から武道館まで繋がってるんだな」って感じてもらえる瞬間を作りたいです。同世代の仲間たちと、「俺たちがやってきたことの延長線上に武道館があるんだ」っていう思いを抱き締めたい。広島だけじゃなく、各地方で頑張っているアーティストとも肩を組んで頑張りたいな。
――内から外にエネルギーが変わって行っても、広島への愛は変わらずに。
そうですね。今は東京でワンマンをするって言っても1,000人も集まらないだろうし、これを何倍にもする作業はなかなか大変だと思うんですけど、広島のアリーナも最初はそういう気持ちでしたから。まずは目標を言葉にしながら、それを達成するためにどう動くかを逆算していきます。

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