【Who’s NXT】MAGUIRE | New EP『I’MA RACER』リリース、仙台を拠点にする新世代アーティスト
MAGUIRE
宮城・塩竈市出身、2000年代生まれの新生アーティスト。レパートリーに富んだメロディーと内側を繊細に綴る歌詞で多くのリスナーを魅了。
これまでRoainMaguire名義で、EP『NEW COMER』、Donatelloや同じく仙台で活動するpararainyを迎えたアルバム『NGE』をリリース。自身でもイベント「Remind」を主催し、過去にはLEX、SANTAWORLDVIEW、空音なども出演。今回、心機一転“MAGUIRE”に名義を改め、新EP『I’MA RACER』を11月23日にリリース。
——まず、MAGUIREさんが音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。
小学校5年生ぐらいの時に、親がCOMPLEXの復活LIVEの映像をテレビで見てて、そこで音楽の良さとか歌い手の魅力に惹かれました。ただ当時はプロスポーツ選手を目指していたので音楽的な活動をしてみようとかは一切考えていませんでした。
——自分で音楽をやることになった経緯というのは?
中学校に上がって僕の先輩に部活で県選抜の人がいて、これは自分には無理だと思ってからスポーツがめっきり嫌いになってしまって(笑)。ちょうどその辺のタイミングで彼女に振られたり、親が離婚したりして、少しずつ荒れていきました(笑)。
自分は当時から身長が170cmくらいで周りより少し大人っぽかったのもあって、けっこう年上の人と遊ぶことが多かったんです。その過程でヒップホップと出会いました。ヒップホップを聴き込んでいくうちに、同じような境遇のラッパーが沢山いて、俺も人に言えないこと歌詞にしてみようかなと思ったのがきっかけです。
——現在どの辺りを中心に活動していますか?
僕は主に仙台で音楽活動をしています。今よく遊ぶラッパーやDJとかもほとんど仙台で出会いました。
——最新作について教えてください。
今回リリースした『I’MA RACER』は1本の映画をイメージして作りました。今年の5月に初めてのアルバム『NGE』をリリースしたのですが、その時は本でいう短編集みたいなイメージで9曲全て違うエピソードって感じで作りました。
アルバム『NGE』各配信ストア : https://linkco.re/fv3pR6Ce
今回はそこからヒントを得て、じゃあ今回は1本の映画のようにしてしまおうと思い「統一感」を意識して作りました。元々曲を作る上でストレートに歌うっていうのが苦手で、日本語の歌詞とかをちょっと聞こえを悪く発音したりしてたんです。ただ今作は、過去の事も今の事も全て逃げずに向き合おうって気持ちが強くてしっかりストレートに日本語で内側を歌ってることが多いので、そういう変化なども感じてもらえたらなと思います。
EP『I’MA RACER』 (11月23日リリース) 各配信ストア : https://linkco.re/pQtQnzXA
今回のEPはやっぱり色んな意味で思い入れが強いので沢山聴いて欲しいです。全て納得がいく曲なのですが1番のオススメを選ぶとしたら「A YOUNG IS DIED」という曲です。僕は今17歳なんですけど、けっこう大人と子供の境目にいるって言うか(笑)。向き合ってきた問題はかなり深刻だったし大人にならなきゃいけない場面が何度もあって。その中で「じゃあ、どこから子供でどこから大人なんだろう?」って沢山考えてて。僕なりに出した答えが「大人になろうって思った瞬間から大人と自覚して生きていくことが出来る」って感じだったんですね。なのでこの曲から俺は若さを捨てよう、若者であることをやめようと思って作りました。
もちろん4曲全て良いので、沢山聴いて沢山感じてもらえると嬉しいです。
——普段、楽曲の制作はどのようにされていますか?
僕は曲を沢山作るっていうのがけっこう苦手で、録り溜めとかもほぼ無いんです。なので何かの出来事をきっかけに曲を作り始めることが多いです。友達と遊んだり、どこか遠くへ行ってみたり、何か不幸が起きたり、そういう時に曲を作ろうって思います。
——まだMAGUIREさんのことを知らない人にご自身の特徴を伝えるとしたら、どんなところになりますか?
友達に言われて自覚したのですが、僕は「希望」だと思います。でもそれはまだ自分にとってです。なので、これから自分以外の誰かの「希望」になれなたらなと思っています。
——どういったアーティストに影響を受けましたか?
影響を受けたと言うか「音楽に食らう」って感情を本能的に感じたのは阿部真央さんですね。ちょうど荒れ始めた時期に彼女に振られて、はじめて毎日が辛くなった時に友達が阿部真央さんを教えてくれて。1年くらい毎日聴いてました。
——楽曲でいうとどういった曲に影響を受けましたか?
タッチっていうアニメがあって、その挿入歌に「風のメッセージ」って曲があるんですけど、その曲がすごく好きです。人生のふとした1コマに自然に入り込んでくるあの感じがたまらなく好きです(笑)。ちょっと古い感じもするけど、都会の街にもマッチするしぜひ皆さんにも聴いて欲しいです。
——音楽活動をするにあたって、なにか特に心がけていることはありますか?
これってけっこう永遠のテーマですよね(笑)。僕は僕の音楽を聴く人が目を瞑って何かを連想出来るかが大事だと思います。
あと人生のBGMになれているかどうかも大事だと思います。例えば彼女とドライブする時、小さ過ぎず大き過ぎない音量で流して、その場をより良い空間に出来るかどうかとかが重要なんじゃないかなって思います。
——音楽活動をする上で、リスペクトするアーティストはいますか?
沢山いるんですけど、AK-69さんは中学生の時から聴いてて。中学生の頃に聴いてた人なんて今は全然聴かなかったりするのに、彼はずっと新しくてずっとかっこいいです。僕も彼のように息が長い音楽活動をしていけたらなと思います。
——現在の国内音楽シーンについて何か感じることはありますか?
色んな人がいて、良い意味で騒がしいって感じです。楽しいです。
——最後にメッセージを。
今回のEPもそうですし過去の作品にも自信があるので、ここからもっと多くの人の前で自分の事を歌えたらと思います。そこに1人でも何か感じてくれる人がいたら嬉しいです。
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