(インディペンデントで)チーム編成を考えるタイミングとは?− IS IT TIME TO EXPAND YOUR TEAM?

アーティスト向け
2020.12.15
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先日、THE MAGAZINEではインディペンデントなスタンスを貫きながら海外ツアー実施や、ナショナルクライアントの地上波TVCMに起用されるなど活動の幅を広げるアーティスト・Maika Loubtéに、どのようにチームが運営されているかについて話を聞きました。

上記インタビュー、インディペンデントで活動しているアーティストにとっては参考になることも多くあるかと思いますので、ぜひ一度読んでみることをおすすめします。

ここではインディペンデントアーティストとしてチーム構築を考えるべきタイミングのポイントを紹介しますので、ぜひ自身のアーティスト活動の参考としてみてください。

 


(インディペンデントで)チーム編成を考えるタイミングとは?− IS IT TIME TO EXPAND YOUR TEAM?

ASK YOURSELF THESE 5 QUESTIONS

あなたは既に5人組のチームに属しているかもしれません。もしくは、チームを作ることついて考えたことがないかもしれません。また、「チームを拡大する」という意味がわからず、広げるチームすらないのに、どうすれば良いのか疑問に思っているかもしれません。

まず、考えてもらいたいのは、「あなたが到達したいレベルの成功を100%自力で成し遂げたミュージシャンには、どんな人が思い浮かびますか?」ここでの「自力で」というのは、レーベルと契約していないということだけでなく、誰の助けも借りていないという意味です。ブッキングエージェントや広報担当者、PRを手伝ってくれる人を持たず、キャリアの転機を決めたり、ツアーに参加したり、誰かに助けてもらったりしたことない。ただ100%自力で成功に向かって急上昇してきた。もちろん、そんなことはあり得ませんよね。

人は1人では生きられないように、自分1人の力だけで成功を掴むことはできません。そもそも、1人で頑張る必要があるのでしょうか?欲しかったものをすべて手に入れた時に、周りを見渡してもそれを共有したり、一緒に祝ったりする人がいなければ何の意味があるのでしょうか?

では、最初の質問に戻りましょう。チームメンバーとはどんなものでしょうか?簡単に言えば、あなたがやりたくないことや苦手なことをやってくれる人のことです。チームメンバーは、あなたが嫌いなことを得意としているため、あなたの負担を減らしてくれます。全員が苦手なことではなく、得意なことだけに集中すれば、全員が得をすることになります。

チームメンバーの例としては、広報担当者、ブッキングエージェント、ツアーマネージャー、マーケター、Facebook広告の専門家、ラジオのプロモーター、グラフィックデザイナー、バーチャルアシスタントなどが挙げられます。キャリアのどの段階においても、チーム作りに最適な時期を知るために自問自答すべき5つの問いがあります。

 
これは自分一人で行うことができることなのか?

かなり単純な問いです。答えがノーの場合、他の誰かを雇う必要があるのは明白です。例えば、アルバムのレコーディングを計画していて、自分でマスタリングができない場合は、誰かを雇う必要があるでしょう。しかし、自分でやることはできるが、得意ではない場合は……

 
自分よりも技術のある人がいるのか? (そして他の誰かを雇えば、長期的に見て違いが生まれるのか?)

これらを自分に問いかける必要があります。「自分よりも技術のある人がいるのか?」の答えはほとんどの場合イエスです。人はそれぞれ得意なこととそうでないことがあるのは、当然です。そこで、他人を雇うことによって、「長期的に見て違いが生まれるのか?」の問いの答えは、イエスの場合もあれば、ノーの場合もあります。

例えば、あなたがグラフィックデザインが得意であり、自分よりも上手にできる人がいても、直近のパフォーマンスやInstagramライブイベントのためのグラフィックを作るだけならば、完璧なグラフィックを作る必要はないかもしれませんよね。エキスパートに依頼することに越したことはないかもしれません。しかし、自分がある程度の技術を持っており、仕事に支障をきたさないレベルならば、自分一人でやりきることができるでしょう。

しかし、新しいアルバムのカバーのためにグラフィックアートを必要とし、本当にデザインの技術がないのであれば、エキスパートを雇うべきです。結局、第一印象は大事であり、アルバムのカバーのようなものは、一回限りのパフォーマンスとは違い、一生残るものであるため、グラフィックアートに重きを置く必要があります。

 
人を雇うのにかかる費用よりも時間とエネルギーがかかっているか?

活動を始めたばかりで、お金がほとんどない時は、永久に時間があるように思えることが多いでしょう。それは間違ってはいませんが、時間は取り戻せません。したがって、最初のうちは、完成度が低くてもすべて一人で行うかもしれませんが、どこかで燃え尽きてしまい、クオリティを上げなくてはいけない時期が来るはずです。

音楽活動を2年もやっていて、未だにSNS、PR、ブッキング、グッズ、マーケティング、広告、その他すべてのことを一人で行っている場合は、人を雇う必要があるタイミングかもしれません。なぜなら、誰かを雇うためにかかる費用よりも多くの時間とエネルギーを費やすようになった時点で、自分のキャリアや人生で損をしていることになるからです。

 
必要な人を雇うための予算をどのようにして用意するのか?

「お金を持っているかどうか」という問題ではなく、「どうやってお金を集めるか」が重要です。成功しているミュージシャンは、チームメンバーを「あったら良いもの」としてではなく、自分のキャリアの重要な一部として扱っています。

ちょっとした副業をしたり、仕事の時間を増やしたり、フリーランスになったり、古いポケモンカードを売ったりなど、予算を用意するためにできることは色々あります。

 
人を雇うことで、目標に早くたどり着くことに役立つのか?

最後の問いです。これは誰かを雇う際に、自分自身に尋ねるべき重要な問いです。

結果はすぐに出るものではないかもしれませんが、(広告、マーケティング、PRなど)のために人を雇うものの多くは、結果が分かるまでに時間がかかるでしょう。しかし、「人を雇うことで、目標に早くたどり着くことに役立つのか?」という問いを、常に自分自身に尋ねるべきです。その答えがイエスの場合、今度は「人を雇う方が、目標に早くたどり着くことに役立つのか?」を自分に問う必要があります。

そして、その答えがイエスならば、人を雇うべきでしょう。

目標が定まっていて、それを早く達成させてくれる人がいると分かっているのならば、その機会を活用させましょう。

 
※この記事はTuneCore USのBlogの翻訳記事になります。(原文へ
翻訳 : Ayako Tsukazaki / 編集 : THE MAGAZINE

 


 
[THE MAGAZINE編集部追記]
なお、チームで収益および責任を分担しながら作品に取り組むこともできる、収益の自動分配Split機能もTuneCore Japanでは提供しています。

この記事の執筆者
THE MAGAZINE
国内のインディペンデントアーティストをメインに新たな音楽ムーブメントを紹介するウェブメディア