音楽アーティストにおいてプレスリリースを作成する際のコツ | HOW TO WRITE A PRESS RELEASE THAT GRABS ATTENTION
インディペンデントで活動するアーティストの楽曲が、ストリーミングサービスでチャートインすることが珍しくなくなった現在、プロモーションにおいてもレーベルやプロダクションのサポートがなくても、アーティスト自身で様々なアプローチを行うことが可能となりました。先日はアーティスト写真作成に関するTipsを紹介しましたが、今回は同じくTuneCore USのBlogからプレスリリースに関し、Muddy Paw PRのファウンダー兼CEOであり、Infectious Magazineの運営者としても知られる Angela Mastrogiacomo さんのポストをご紹介します。
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※この記事はTuneCore USのBlogの翻訳記事になります。
SNSの積極的な活用、ひと目で気を引くような素晴らしいアーティスト写真、そして、どんなアーティストなのか興味を掻き立てるバイオグラフィーの重要性などについては、きっと承知のことだと思います。
では、プレスリリースについてはどうでしょうか?
特に重要視していないかもしれませんが、キャリアを成功させるには活動に関するあらゆることに目を配る必要があり、プレスリリースは新しい作品を広めるために考慮するべきことのひとつです。
プレスリリースは、書くことだけでなく、それをいかに広めるかも大事になってきます。少し手間のかかることですが、ちょっとしたコツをここでお教えしましょう。
正しいタイミングかどうか
プレスリリース作成に没頭する前に、タイミングが正しいかどうかを確認しましょう。時々、活動に関するあらゆることに対してプレスリリースを作っているのに誰もとりあげてくれないと、不思議がっているアーティストを見かけます。
正しいタイミングを意識してください。活動に関する全てのことにプレスリリースが必要なわけではありません。プレスリリースが必要になるのは、新しいシングルやアルバム、ミュージックビデオ、大規模なツアーをアナウンスする時のみにしてみてはいかがでしょうか。それらは、人々の注目を集めることのできる高価な商品のように限りあるものなのです。
ストーリー性
ストーリー性のあるプレスリリースを心がけましょう。そのプレスリリースは、ある意味あなた自身のストーリーなのです。
耳目を集め、ハートをがっちり掴むような印象的かつ説得力のあるプレスリリースにするためにも、詳細かつ、クリエイティブな言葉&センテンスで綴られたものを目指しましょう。単に事実を並べた無機質なものには、誰も関心を持ちません。
第三者によって、あなたやあなたのバンドについて書かれている特集記事のつもりで作るといいかもしれませんね(あるいは、改めて他の誰かに書いてもらうよう依頼するとか)。ここは重要な部分なので、十分に時間をかける価値があるでしょう。
どういう種類のアーティストなのかを伝える
バイオグラフィーと同じく、プレスリリースは新たなファンとつながり、アーティストキャリアに役立つ関係を築くきっかけとなります。するべきことは、単純に事実を伝えて誰かが食いついてくれることをただ待つのではなく、もっと強い関係値をファンと築いていくことです。
したがって、プレスリリースでは相乗効果があるように、下記のような項目も盛り込むようにしましょう。
・次のリリースについて
・ライブやツアーについて
・特別なイベントについて
・新しいグッズについて
・オフィシャルサイトやSNSのリンク、問い合せ先
引用を活用する
個人的には、プレスリリースに引用を用いるのは大いにありだと考えています。引用は導入部分の段落の前後に挿入するのがいいかもしれませんね。引用によって、アーティストとしての人間性やパーソナリティーがより伝わりやすくなるでしょう。
先にも述べましたが、引用文を用いながら、感情に訴えかけるストーリーを盛り込みましょう。そうすることで、これまで音楽を作るにあたってのスキルや機材についての新たな気づきもあるでしょうし、作品への苦労や思い入れ、レコーディングや制作秘話などのエピソードからの引用は、より深いリアクションを得るはずです。
そういった葛藤や情熱、体験をシェアすることは、人とのつながりを強くする大切な要素だということを意識しておきましょう。
フォーマットを試行錯誤する
プレスリリースに決まりきったカタチはありませんが、必要な項目がすべて揃っているかはちゃんと確認しておきましょう。とは言っても、誰かのサンプルを参考にするのが最も手っ取り早いので、参考までに以下に簡単な例を示します。
大前提として、テキストを書く前に、最高のアー写があるか、そしてそのクレジットが把握できているか、まずは確認しましょう。
導入部分:ここでは、あなたがどこの出身で何者なのか、そして、このプレスリリースのポイントがなんなのかをまとめましょう。
例)本日、ニューヨークのポップ・パンクアーティスト Fish Sticks は新EP『Into the Sea』を5月15日にリリースすることを発表した。
どこでレコーディング / 制作されたか、ゲストアーティストについて、などもここに付け加えてもいいかもしれません。
引用:導入部分と第二段落のあいだに入れましょう。
第二段落:今までのライブやキャリアについて、どういう活動をしてきたか、些細なことも含めてリストアップし、まとめましょう。
第三段落:ここでは、「ABOUT」といったボールドの文字と共に、バイオの略と、SNSやオフィシャルサイトの各種リンク、ツアーやライブの日程などを書きましょう。
作ったプレスリリースをどのように伝えるか
いざ素晴らしいプレスリリースが完成したとして、次に、実際それをどのように広めればよいでしょうか?
いくつか方法はありますが、どんなDIYキャンペーンにおいても、1対1の個人的なピッチング(情報出し)が大部分でしょうし、特にインディーアーティストにおいてはこれが適していると思います。自分の伝えたいことを詰め込んで自ら作成したプレスリリースを用意することは、アーティストとして表現したいことを世に出すにあたって、間違いなく最も価値のあるやり方でしょう。それを、関係値のある人へピッチングしていきましょう。一斉メールで送っても誰かが気にかけてくれる可能性は低いので、関係値がないなら、まずはその関係性を作りましょう。
知名度が多少なりともあるのであれば、時短の方法はいくつかありますし、自身のメーリングリストを活用するのもよいかもしれません。
PR Dailyのようなサービスを利用する手もありますが、私の経験からすると、やはり自身のコネクションを活かした1対1のピッチや自身のメーリングリストでのニュース出しのほうが、より効果的な傾向があるようです。
元記事 : HOW TO WRITE A PRESS RELEASE THAT GRABS ATTENTION (TuneCore US Blog)