DURDN インタビュー 相次ぐプレイリストインやEarly Noiseにも選出、シンガーbakuとプロデュースデュオtee teaによる注目プロジェクト

2021.8.4


DURDN インタビュー

DURDN

韓国をルーツとするシンガーbakuと、プロデュースデュオ・tee tea(SHINTA[ビートメイカー]+yacco[トップライナー])によるプロジェクトDURDN。2021年1月に活動を開始したDURDNは、1stシングル「Conflict」を皮切りにコンスタントに作品をリリース、これまで6作のシングルと、先日は1st EP『Vacation』を発表。新人ながらその洗練されたクオリティの高いサウンドで、リリースの度に多くのプレイリストにピックアップされ、Spotifyの注目ニューカマー・プレイリスト「RADAR: Early Noise」にも選出されている。

DURDN : baku(Vocal)、SHINTA(Track)、yacco(Topline)
 


——DURDNのみなさんそれぞれが、最初に音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。

baku : テレビで見たBusker Buskerというバンドを見てかっこいいなと思ってギターを始めたのがきっかけです。

SHINTA : もともと幼い頃からダンサーをしていて、音楽とはずっと近い関係にいました。それで、中学2年生の時父親に連れて行ってもらったウルフルズのライブをみてギターに憧れてギターを始めて、さらにB’zに感化されてギタリストになりたいと思いました。

yacco : 小学生の時に吹奏楽部だったのでその頃から音楽が好きでした。高校生の時に父にアコギを買ってもらったのがきっかけです。

 
——DURDNはどんな経緯で結成されたのですか?

baku : それまでは家で一人でギターを弾いて歌っていたのですが、yaccoさんを紹介してもらってデモを送ったらその日中に”一緒に音楽をやろう!”と言ってくれました。SHINTAさんとyaccoさんの曲を聴いてこの3人なら上手くいくと確信しました。

SHINTA : ギタリストとして仕事をするよりも、自分の曲を作ることがとにかく好きでした。でも中々自分が書きたい曲を聴いてもらう機会がなく、楽曲コンペも数えきれないほど参加してきましたが通ったのは一曲のみ。そんな時にBakuが素敵な声と曲(「Conflict」のデモ)を送ってきてくれて、これはイケると確信して一緒に活動させてもらうことにしました。

yacco : 私も曲を作るのが大好きでSHINTAとコンペに参加してきましたがキープ止まりが続いている状態でした。そんな時にbakuがカバーなど6個くらい動画を送ってくれたんです。どれもギター弾き語りで顔も映っていなかったのですが聴いてすぐにSHINTAに動画を転送して電話で”ちょー良い声の男の子見つけた……もう一緒にやろうと思うけど良いよね?”と半強制的に話を進めました(笑)。それからすぐにbakuの宅録環境を整えて「Conflict」の制作に取りかかりました。

 
——みなさんのその確信の通り、新しい楽曲をリリースする度に多くのオフィシャルプレイリストに入るなど今とても注目を集めているDURDNですが、先日待望のEPをリリースしましたね。

SHINTA : はい、このあいだの7月21日に5曲入りの1st EP『Vacation』をリリースしました。

Bakuが作曲した3曲目に収録の1stシングル「Conflict」と、tee teaの要素が色濃く出ている2曲目に収録の2ndシングル「捨てたらいい」は、対比して聴いていただくとすごく面白いかと思います。どちらの曲も本当に違う良さが出ていて好きです。

 
4曲目の「忘れたいね」は、やはりこの曲で僕らを知っていただいた方も多いと思うので、ライブの時を想像してノッて聴いていただきたいですね!(笑)

 
1曲目の「Vacation」と5曲目の「City Drive」は新曲なんですけど、「City Drive」はまさに夜の都会のドライブといった感じで、車内で聴いて欲しいですね(笑)。韓国語から始まり1番はソウルのドライブ、2番は日本語になり東京のドライブというところで内容が対になってる感じの歌詞もぜひ楽しんで欲しいです。

 
そしてタイトル曲の「Vacation」はまさにサマーチューンになっているので、今みたいな暑い夏に、僕みたいにあんまり暑い夏が好きじゃない人もノレる曲に仕上がっていますのでぜひ(笑)。


DURDN「Vacation」

『Vacation』各配信ストア : https://linkco.re/1xQyr15z

 
——他にこれまででおすすめ、あるいは思い入れのある楽曲はありますか?

baku : 僕は「The Last Day」です。曲の雰囲気、トラック、メロディ、歌詞、テーマどれもタイプです。

 
SHINTA : 全部です。本当に選べない(笑)。トラックメイクだけで言うなら「忘れたいね」と「City Drive」、「僕の夢」はめちゃくちゃ気に入ってます。

 
yacco : 本当にどの曲も大好きです……ずるい?(笑) トップラインが気に入っているのは「僕の夢」です。サビに歌詞を入れないというのが大好きです。他にも、「忘れたいね」のような楽曲はSHINTAの得意ジャンルだと思いますし、バラードの「いつか、思い出に」はbakuの伸びやかで優しい歌声がとてもハマってます。

 
——DURDNでは楽曲の制作はどのようにされていますか?

SHINTA : tee teaとして曲を作り始めるので、まずは僕がトラックを制作して、その後にyaccoがトップラインを作っていきます。その後Bakuに仮でボーカルをとってもらって、ディレクションをしながら修正して、もうレコーディングをなるべくすぐして、そのまま僕がミックス、マスタリングを行っています。全て基本的に宅録で回していて、ボーカルだけたまにスタジオに入ってレコーディングをします。なるべくスピード感を持って制作していくことを大事にしています。

 
——みなさんからすると、DURDNの特徴はどんなところだと思いますか?

baku : DURDNは役割がしっかりしてるので、自分達の得意分野を活かし尽くすことが出来るのが特徴だと思います。

yacco : やはり、bakuの声は唯一無二だと思います。低音はスモーキーで気怠い雰囲気ですが、高音は柔らかい声でどんな曲調にも対応できます。またSHINTAは本当にいろんなジャンルのトラックが作れるのでそれも魅力だと思います。

 
——それぞれ影響を受けたアーティストを教えてください。

baku : Busker Buskerで、高校3年間それだけ聴いてました。

SHINTA : 多すぎるので、本当に難しいのですが、多分根底には確実にキング、Michael Jacksonがいます。彼の曲が幼い頃からずっと僕を踊らせてくれていて、Popsとはこうあるべきだというものを体に染み込ませてくれていたと思います。

yacco : 私は宇多田ヒカルさんです。家族みんな大ファンで、車の中ではいつも流れてます。

 
——影響を受けた楽曲だといかがでしょうか?

baku :

Daniel Caesar – Get You (feat. Kali Uchis)

 
Car, the Garden – Myeongdong Calling

 
 
SHINTA :

Dua Lipa – Break My Heart

 
Fkj & Tom Misch – Losing My Way

 
Chris Brown, Young Thug – Go Crazy

 
——みなさん音楽活動にあたって、何か特に意識していることはありますか?

baku : DURDNが作った曲のテーマではなく聴く人それぞれの解釈で良いと思うので、誰かの心にDURDNの音楽が残ったら良いですね。

SHINTA : 無駄を省くことを心がけています。全ての音に存在価値がちゃんとあって、生き生きとしたトラックを作っていたいです。あとは、Popsであることを常に意識しています。Rock、Hip Hop、R&B、Jazz、EDM……本当に色んなものが大好きだからこそ、僕らから出てくるものはPopでありたい。と思っています。

yacco : メンバー、自分の作るものや持っている才能を好きでいることは大切なことだと思っています。また、トップラインにおいてはフックになる部分を日本語で書くことは意識しています。歌詞は飾らない言葉で書くのが好みです。”オシャレな歌詞だね!”よりも、”この歌詞分かる”と言われる方が嬉しいです。自分の怠惰なところをさらけ出しているので、分かると言われると私自身が救われます。あと、メロディは何度も聴いて飽きないかどうかチェックします。

 
——現在の音楽を取り巻く状況について、何か感じることはありますか?

SHINTA : ストリーミングがだいぶ普及してきて、その恩恵を僕たちも受けていると思います。しかし、まだよく見てみれば、”特別音楽が好き!”という人でないとストリーミングサービスはまだ利用していない方々が多いのかなとも思います。なので、そう言った方々にももっとストリーミングの良さを感じてもらえるような機会やサービスへの理解が深まるようなものがたくさんあると良いなと感じます。

 
——最後に、今後の活動の展望や予定を教えてください。

baku : 日本語と韓国語をミックスした曲を今後もたくさんリリース予定なのでグローバルに活動していきたいです。ライブも精力的に行いたいと思っていて、音源でも、ライブでも聴きごたえのあるものを作っていきたいです。

あとは今の3人の夢は自分たちのスタジオを持つことです!!なるべくずっと音楽をしていきたいので、ずっとそれだけ考えて生きていけるようになりたいです。

 

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