Junes K インタビュー Spotifyグローバルプレイリスト『Fresh Finds』にもピックアップ、今注目を集めるビートメイカー

インタビュー
2022.2.15
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Junes K (ジュネスケー)

Junes K(ジュネスケー)
福岡県在住。ビートメイカーとグラフィックデザイナーの顔を持ち、その類い稀な才能でOTAIRECORDが開催する「ビートグランプリ CLASH 2019」で優勝。

OLIVE OILとPOPY OILが主宰する【OILWORKS】からアルバム2作をリリースし、環ROYへのREMIX提供、2021年には初の個展を開催の他、2022年1月リリースの楽曲「Songbook」がSpotifyグローバルのビッグプレイリスト『Fresh Finds』にピックアップされる等、今注目を集めるビートメイカー。

IYOW : A series of interviews with featured beat makers / producers / composers
 


 
——キャリアスタートのきっかけ

学生の頃からギターを弾いていて、社会人になってからも一人で宅録してました。HIP HOP好きの友達の影響でMASCHINEに興味を持って、購入したら一気にハマってそれからずっとビートメイクしてます。

 
——ターニングポイント

ビートを作り始めた2年後にオタイレコード主催の「ビートグランプリ CLASH 2019」に応募したら予選通過し、優勝しました。何か実績、アピールできるものができてからレーベルにデモを送ろうと思ってたので、優勝したタイミングでOILWORKSにデモを送り、それからCDをリリースさせていただきました。

 
——最近手がけた作品

入江陽 – ニモ(荷物をおろして)

前半のビートは88LEXUZさん、後半にビートチェンジして自分が参加してます。

 
——キャリア当初の制作環境

MacBook AirとMASCHINE MK2。

 
——現在の制作環境、メインの機材

MacBook AirとMASCHINE MK3。

Junes K

 
——モニター環境

Apple純正イヤホンを使ってたんですがよくちぎれて買い直してたので、今はファミマで買った紐がぶっといやつ使ってます。

 
——使用音源

Native InstrumentsのExpansions。ドラムのサンプルやパターン等充実していてよく使ってます。あとはCD、レコード、Spliceからのサンプリングです。

 
——使用プラグイン

MASHINE内のcompressorやEQはよく使ってて、他はあんまり使いません。マスター、グループにかけるだけで良い感じになるので重宝してます。

 
——ビートメイクのプロセス

CD、レコード等からサンプリングして作ってます。上ネタのチョップしたパターンを最初に何個か作り、それをランダムに繋ぎ展開を作ってます。

 
——ビートメイクポリシー

完成形をイメージせず、目の前にあるモノの組み合わせで偶然出来上がるのを楽しんで制作してます。仕上がりのクオリティもあまり考えないで、その時の気分で作ることを心掛けてます。異なる曲をコラージュすると、自分でもイメージしていなかった曲ができることが多く、人に寄るんだと思うんですけどそこがサンプリングの楽しいところだと思ってます。

 
——最も影響を受けたプロデューサー/ビートメイカー

一番を選ぶのは難しいんですがコニー・プランクは好きです。学生の頃にCANやDAF、ノイバウテンといったドイツの音楽にハマった時期があり、後になってコニー・プランクが全て携わってたことを知りました。自分が作ってる音楽とはちょっと違いますが、あの異様な空気感みたいなのは表現したいなと思ってます。ジャーマンロックはミニマル、ループミュージックが多いので、ビートメイクにも何か影響受けてるかもしれません。

 
——影響を受けた楽曲

ジミヘンは学生の頃からずっと好きでよく聞いてます。ジミヘンは死後に膨大な未発表音源がリリースされていて、それを集めるのにハマってました。未完成のジャムセッションみたいな音楽が好きで、そういうモノを作りたいなと思ってます。

 
 
レーベルWordSoundからリリースされているアーティストが好きです。この不穏な感じ、自分も作りたいです。

 
 
This Heatも学生の頃からずっと好きです。学生時代に熊本のアングラの輸入盤LP.CDを主に扱うコラム88レコード(http://column88.shop-pro.jp/)によく通っていて、店員の芥川さんにジミヘンが好きなことを伝えたらThis HeatのBBC Sessionsを教えてくれました。コラム88レコードはノイズや実験音楽が充実していて、学校からも近かったのでよく行ってました。音楽の好みとかコラム88レコードからかなり影響受けたと思います。惜しくも閉店してしまったんですが、今は通販はやってます。

 
 
MOODYMANNは、MASCHINE MK2を買った時にまず目標にしたアーティストの1人です。

 
他には下記のような楽曲、作品になります。

 
 
BLACK SMOKER REMIX​(​instrumental)

 
 
角谷美知夫 – 腐っていくテレパシーズ

 
 
narki brillans- postcard from spac’

 
 
——My favorite works / 自分の作品からのお気に入り

寝坊主 x Junes K – 『九龍庭園』

寝坊主と共作したEP。自分でも今まで聞いたことがない音楽が作れたので気に入ってます。今聞いても「狂ってんな〜」と思います。

 
 
入江陽 – ニモ(荷物をおろして)
前半のビートは88LEXUZさん、後半にビートチェンジして自分が参加してます。前半、後半でビートが違うのに見事に1曲としてハマっていて、違和感もなく凄いかっこいいです。自分が作った音楽は普段聞き返さないんですが、この曲はハマってよく聞いてます。

 
 
環ROY – Flowers(Junes K Remix)

環ROYさんのリミックスに参加でき光栄に思います。自分らしさを意識して気合い入れて作りました。

 
——Message

今コラボ作品やコンピレーションなど制作してます。お楽しみに!

 

Junes K
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この記事の執筆者
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