ソウルベイベーズ インタビュー | 親しみやすく心地よいメロディ、耳に残る楽曲でリスナーを惹きつける“自然体”なバンド【Who’s NXT】

2022.5.6

ソウルベイベーズ

ソウルベイベーズ
2018年に結成、三鷹・吉祥寺・下北沢を中心に活動を開始。大学のサークルで出会った3人は、卒業後にバンドを結成。

モータウンをはじめとしたソウル・ファンクカルチャーと、松任谷由実、オリジナルラブ等のジャパニーズポップスをルーツに持つ。彼らの奏でるメロディーは、親しみやすさと心地よさを内包している。そこにソウルのように歌い上げる Vo.豊田康一郎の声が乗り、一度聴いたら耳に残る楽曲が特徴。Vo.豊田康一郎はそのメロディーセンスを生かし、CM 等にも楽曲提供をしている。

メンバー:
豊田康一郎(Vo&Gt)、野中菜都美(Bass)、篠原佑太(Drums)

Who’s NXT : A series of interviews with featured artists


——ソウルベイベーズの楽曲はTHE MAGAZINE編集部でも評判なのですが、まずソウルベイベーズのみなさんが音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。

豊田 : 実家のカーステレオで流れていた音楽が興味を持ったきっかけです。車の中でユーミンやThe Beatles、南こうせつ、ジャニーズなどを聴いて育ちました。初めてお小遣いで買ったCDはKinKi Kidsだったと思います。

豊田康一郎(Vo&Gt)
豊田康一郎(Vo&Gt)

 
篠原 : 中学の友達からバンドに誘われて、それがきっかけでBUMP OF CHICKENやRADWIMPS、ELLEGARDENを聴くようになりました。そのメンバーの一人が豊田くんです。

篠原佑太(Drums)
篠原佑太(Drums)

 
野中 : 幼少期に実家の車でKinKi Kidsが流れていたのが音楽に興味をもつようになったきっかけです。小学校ではモーニング娘を聴くようになって、中学生になってからはTSUTAYAとかでCDをレンタルしてMDに落としたりラジオを録音して習い事の途中に聴いたりしていました。BUMP OF CHICKENの「涙のふるさと」を聴いてバンドをやりたいと思うようになりました。

野中菜都美(Bass)
野中菜都美(Bass)

 
豊田 : 僕はBUMP OF CHICKENに入りたいと思っていました(笑)。

野中 : 私も(笑)。

篠原 : それってあるあるなの?(笑)

 
——ソウルベイベーズ結成の経緯というのは?

豊田 : メンバー全員大学時代に同じ音楽サークルに入っていて、そのころから一緒に音楽をやっていました。ソウルやファンクといったアメリカ音楽をひたすらバンドでコピーをする、今考えると結構ストイックなサークルでした。サークル引退後、3人で一緒に履修していた太極拳の授業中に「もう少し音楽やりたいよね」という話になったんです。結局卒業してからもその気持ちが冷めず、バンドやろうかという話になりました。3人体制に大きなこだわりは無いのですが、ソウルをこの少人数で演奏するのは珍しいなと思いますし、仲がいいのでこの3人で演奏しています。

 
——現在どの辺りを中心に活動していますか?

豊田 : ライブは主に東京、三鷹や下北沢周辺で行っています。現在ベースの野中がエストニアに留学中のため多くは活動できていないですが、野中が帰国する夏と年末年始ごろにライブを予定しています。

ソウルベイベーズ
ソウルベイベーズ

 
——3月末にEPをリリースされましたね。

豊田 : はい、先日3月30日に5曲入りの1stEP『Soulbabies』をリリースしました。学生時代に作った曲から昨年作った曲まで収められています。今作は学生時代からの友人で阿佐ヶ谷ロマンティクスのSatoshi Hori君に鍵盤をお願いしました。メロウなエレピや華やかなオルガンを入れてもらったので、普段のライブとは少し違ったアレンジを楽しんでもらえると思います。今作はバンドのグルーヴを大事にしたかったので、録音時に「クリックを聴かない」「一斉に録音」という手法にチャレンジしました。そんなチャレンジに付き合ってくれたSatoshiには感謝しています。また、アートワークにTsunahiko Yoshimoto、リリックビデオにはnatsume、他にも多くの仲間たちの協力のもとできた作品です。CD化もされているので是非お手に取ってみてもらいたいです。

ソウルベイベーズ「Soulbabies」
ソウルベイベーズ『Soulbabies』

https://linkco.re/xZQCV2Rs

 
——ソウルベイベーズのまとまった音源を心待ちにしていました。各楽曲について少し解説していただけますか?

豊田 : 一曲目『メロディをこしらえる』は、バンド結成時からやっている曲です。宗派や国籍や肌の色の違いやハンディキャップの有無はあれど「根っこ」の部分は同じだよねという思いを込めています。ただ「猫」と聞き間違える人が多いので声を大にして言います。「根っこ」です!(笑) 篠原君の小気味いいドラミングと野中の芯のあるベースワークが特徴です。

 
二曲目『雨とキッチン』。雨の日にダラダラ起きて料理を作って音楽聴いて過ごす日をうたったブルースです。ブルースとは少し憂鬱な日々に対する奮起の歌詞が多いものですが、この曲は違います。本当に暇な時間を過ごしている人の歌ですので、リラックスして聴いてください。

 
三曲目『凡』。ボーカル豊田の大学留年が決定した際、豊田父の実家でボロクソに言われ 自分の不甲斐なさと田舎の固定概念への悲しみ、捨てきれぬ音楽への情熱が詰まった 全世界の留年性必聴のスローバラードです。

 
四曲目『わからんベイベー』。メンバーを含む仲間と静岡県熱海市へ車で旅行した際、思いついた曲です。 その旅は「夢か現実(うつつ)」か分からなくなるほど楽しかったんです。 旅に出る前日から子供(ワッパ)に戻ったかのようにワクワクし、小田原から有料道路に差し掛かると、左手に見える青々とした海、トンネルを抜けると鮮やかな熱海の町が現れ、カーステレオから流れる大好きなソウルミュージックにイマジネーションを受け生まれた渾身の一曲です。サビのリフレインは勿論、各所にちりばめた名曲へのオマージュも楽しんでもらいたいです。

 
五曲目『na-na-na (Happy song)』。前向きなメロディの上に軽快なギター、どっしりとしたベースとドラム、華やかなオルガンの音が心地よいポジティブな楽曲です。 歌詞の中に「We’ve only just begun、君なりの幸を見つけたのね。今日からの命ことごとく使い果たして」とあるように、 人それぞれに違った形の幸があり、その幸に向けて命を使い果たしたいという思いを込めた一曲です。アーティスト仲間以上の盟友、tommgnによるクライマックスギターソロが聴きどころです。

 
——難しいとは思いますが、みなさん中でもイチ推しの曲をあげるなら?

豊田 : 難しい…… お二人はどうですか?

野中 : 推し曲は全部だよね〜。普通に(笑)。

篠原 : オレ3曲目の「凡」が好き。今回どの曲もクリック音を聴かずに、一斉に録ってるんですけど、各楽器のテイクを3、4回弾いたんですけど、結局寝起きに取った1テイク目を採用したんです。それがすごい曲の気怠さや情けなさとマッチしていて好きです。好きなポイントとして、歌詞に豊田くんのソウルが込められているところです。「昔から知っている豊田くんだなぁ」と。

野中 : 私はこの一曲というより、なんとなく私には「わからんベイベー」や「nanana(Happy song)」のとある一節に私たちが好きな楽曲の要素がオマージュとして散りばめられていて、そういう遊び心がバンドの楽曲の好きなところです。そういうのを見つけて楽しんでもらいたいです。

 
——ソウルベイベーズでは楽曲の制作はどのようにされていますか?

豊田 : 僕が作ってきた曲の案をスタジオに入って全員でアレンジしていくというスタイルです

 
——まだソウルベイベーズを聴いたことがない人に、バンドの特徴を伝えるとしたら?

豊田 : お世話になっているライブスペース、三鷹おんがくのじかんの菊池さんからいただいた言葉が、とても僕らの特徴を表してくれているので引用させていただきます。

「大学のバンドサークルから、そのまま出てきたような隙だらけの雰囲気と、それを心地好く裏切ってくれる楽曲たち。昨今のロックバンドで目にするようなゴチャゴチャしたテクニックとは無縁の、つまり、味がボヤける妙なトッピングではなく、出汁と隠し味で勝負しているのであります」

 
——ソウルベイベーズのみなさんはどんなアーティストに影響を受けましたか?

篠原 : いろんな人に影響を受けていますが、Steve Jordanです。ドラマーというよりアーティストだと思っています。ビートが素晴らしい人はたくさんいて、それも好きなんですが、ビートが素晴らしい上でソウルが込められているビートを叩くのはこの人だと思います。

野中 : James Jamersonです。ベースラインを口ずさみたくなる初めてのアーティストでした。ベースといえばバンドの屋台骨を支えるイメージですが、ジェマーソンのベースは歌っているようなベースラインで、初めて聴いたとき「楽しい~♪」って感じたのを覚えています。

豊田 : Ronald Isleyです。The Isley Brothersのボーカルで、よく胸がはだけた服を着ているやんちゃそうな人です。彼が歌うと歌詞が踊るというか、フレーズ一節毎に振付があるような抑揚を感じるんです。全然自分とはタイプが違うしあまりにも遠い存在なのですが、ボーカルを担ううえで歌声で歌詞に振付をするというイメージを与えてくれたアーティストです。

 
——楽曲ではどういう曲に影響を受けましたか?10曲あげるとしたら?

全員 : 10曲では収まらないので、シングル配信した2曲「メロディをこしらえる」と「わからんベイベー」についてインスピレーションを受けた楽曲をプレイリストにまとめました。

 
——みなさんは音楽活動にあたってなにか特に意識していることはありますか?

篠原 : MINAMISという別のバンドもやっていて、そっちは集団芸というか一つの方向に全員で突き進むということをやっているんですけど、ソウルベイベーズに関してはそれぞれが思っていることをその場で出せばいいと思っています。世の中のいろんな音楽を聴いて「こうすべき」「こうしなきゃ」みたいなのを取り除いて、色々蓄えた知識を使わないというか「変な音楽」を作っていきたい。だからレコーディングでクリックを使わなかったり、正解に向かわないようにしています。

野中 : このバンドは長くやり続ける、友達集団としてずっと遊んでいる感覚でやりたいイメージが強いです。DIYっぽい感じがしていて、自分たちと仲のいい友達に力を貸してもらって、できる範囲で作っていくみたいな。そんなところが良いと思っています。

豊田 : 日常でちょっと嫌なことがあってもバンドで音出してハッピーならいいじゃない。というスタンスです。そんな感じで続けられたら良いなと思っています。続けて続けて、60歳でビルボードのステージに立てたらいいね(笑)。

 
——今後の活動予定を教えてください。

豊田 : 野中がエストニアに留学している間は、帰国の度に何回かライブができたらと思っています。リリースもシングルでも良いので、年に1回は出したいなと思います。あとは他アーティストとのコラボ作品やソロでの活動も頑張りたいです。

 
——では最後にメッセージを。

篠原 : 豊田君の曲すごく素敵なので、簡単に聴けるので是非一度聴いてみてください!

野中 : 地方ライブ、野外ライブ誘ってください!

豊田 : 次回確定しているライブは7月18日@渋谷7th Floorです。是非お越しください!

 

ソウルベイベーズ
Twitter
Instagram
YouTube
SoundCloud
Linktree
TuneCore Japan

この記事の執筆者

THE MAGAZINE

ストリーミング時代の中でうまれる新たな情報やアイデア、インサイト、ナレッジを、ミュージシャン/音楽アーティストおよびそのファンへ発信し、国内シーンの活性化と海外へのチャレンジをサポートするメディア ― Powered by TuneCore Japan

https://www.tunecore.co.jp/