百足『Orange』インタビュー「クオリティにこだわることが迷惑をかけた人たちへの報いになる」

インタビュー
2024.3.25

ものすごい孤独を感じても全然1人じゃない

——EPのタイトルにもなった「Orange」はどのように書いたんですか?

「Orange」は「かえりみち」の延長線上にある曲です。「かえりみち」を作ってる時に、なんか夕焼けが出てくる歌詞がすごく多いことに気づいて、今回のEPのタイトルを『Orange』にしたいと思ったんです。

——この曲はファンに向けて書いたのかなと思いました。

はい。ファンの人に向けて書きました。プラス、もし何か辛いことがあってもあなたは1人じゃないってことを伝えたかったんです。実体験として。ものすごい孤独を感じても、全然1人じゃない。

——あと “言葉は誰かを/傷つけるためじゃなく/横に誰もいない 1人笑えない/君を救う為だから” というラインの言葉の重さが違いました。昨今のSNSの荒れようもひどいですし。

バトルとかも見てくれてた人が、この曲を聴いてハッとなってくれたら嬉しいですね。


 
——『Orange』が発表されて1ヶ月ぐらい経ちますが反響はどうですか?

「今までで一番良い」みたく言ってくれます。すごく救われます。

——3月3日にHARLEMで開催されたワンマンライブはどうでしたか?

パンパンでただただ楽しかったです。

——感想のフリースタイルをSoundCloudにアップされてましたね。

翌日に録ったんで声ガラガラで(笑)。来てくれた人へのプレゼントみたいな感覚です。遊びに来てくれた友達の名前をシャウトしたら、現場にいた人も楽しめるかなと思ってやってみました。こういうビートでラップすること自体も初めてだったのでめちゃくちゃ楽しかったです。

百足 (mukade) · 第二章 (freestyle)

 
——では今後の活動予定を教えてください。

HARLEMをやって気づいたんですけど、今後はワンマンの会場をどんどん大きくしていきたいなと思ってます。今まで会場のサイズなんて考えたことなかったんです。でももっとデカいステージからの景色を見てみたいと思いました。バトルの大会だけじゃなく、フェスにも出てみたいです。

 

百足『Orange』

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この記事の執筆者
宮崎敬太
音楽ライター、1977年神奈川県生まれ。ウェブサイト「音楽ナタリー」「BARKS」「MySpace Japan」での編集/執筆/運営を経て2015年12月よりフリーランスに。2019年に「悪党の詩 D.O自伝」の構成を担当した。また2013年にも巻紗葉名義でのインタビュー集『街のものがたり 新世代ラッパーたちの証言 (ele-king books) 』も発表している。