reina & Kota Matsukawaインタビュー 自分と人と間合いを見つめるR&B 1st EP『A Million More』も話題のw.a.u所属シンガー

インタビュー
2024.5.9

間合いを見つめて歌う

——音源制作にはストイックな姿勢を感じさせるreinaさんですが、先日ライブを拝見した際には自然体で音楽を楽しんでいる印象を受けました。

reina:でも、人前に立つのはあんまり好きじゃないです(笑)。ステージに上がるのは安全圏の外に出る行為だし、音源を作ってリリースする方が断然気楽で。ただ、観客と自分の間にある空気感を読み取ることによってできることがあるんじゃないかと気付いてからは、気楽に歌えるようになってきたとは思います。タワーレコードの『NO MUSIC, NO LIFE. @』に寄せた「間合いを見つめて」っていう言葉は、そういう意味なんですけど。中学校のころ少しだけキックボクシングをやっていたんですけど、ライブでの一方的ではなく相互に向け合う緊張感って格闘技や武道の間合いと似ていて。それをちゃんと見つめて自分のものにしようという心構えが身についてきました。

Kota Matsukawa:reinaは、お客さんを楽しませるためというより自分を理解するために自身を動かしてるんですよね。だから、ライブはreinaがやりたいことをただ見てもらって、それが刺さる人に刺さればいいと思う。

——4月7日に幕張メッセで開催された『GO-AheadZ』にて、VivaOlaさんのステージに客演ゲストとして出演していましたよね。大きな舞台の感触はいかがでしたか?

reina:あそこまで大きいと楽しかったです(笑)。YouTubeで見た好きなアーティストのライブを思い出して、「こういうことやってるんだ」みたいな。職業体験や社会科見学的のような感覚でした。

Kota Matsukawa:全然緊張してなかったですね。リハの時も、花道をバーっと進んで、ウロウロしてました(笑)。

——今後立ちたいステージや出演したいイベントはありますか?

reina:フェスには出たいですね。『GO-AheadZ』でワイヤレスマイクを持ってパフォーマンスした時、めちゃくちゃ動きやすいことに感動したので、ああやって歌いたいな。

Kota Matsukawa:具体的にはフジロックとか。あとは海外のフェスにも出たいよね。

reina:出たいね。

Kota Matsukawa:日本に住んではいるけど、そんなに国内のことを気にしてるわけでもないので。特定のシーンに食い込むとかはどうでもよくて、reinaを聴く人がいればいいだけ。何かと同一視したり体系化したりするネットのリスナーも多いけど、パッケージ化されることで弱体化してしまうこともあると思う。そういうのはガン無視していきたいですよね。

 

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