【Who’s NXT】Tio | 1st EP『Expectation』リリース、その高いクオリティで話題のR&Bシンガー

コラム・特集
2020.4.24
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Tio インタビュー | 1st EP『Expectation』リリース、急速に注目を集める話題のR&Bシンガー【Who's NXT】

Tio

神戸市生まれ神戸市育ち、1997年生まれ現在23歳のR&Bシンガー。
父親の影響で幼少の頃よりブラックミュージックを聴き始める。聴いてきたジャンルは、HipHop、R&B、Rock、Kpop、ボカロと幅広い。2018年頃より、オリジナル曲やカバー曲をSoundCloudに投稿し始める。2019年から本格的に音楽活動を開始。関西の注目若手プロデューサーjaffの作品「Unbalance」や、ロシア人プロデューサーJaenam(ジェナム)の作品「Face」に客演参加。最近では、iCE KiDの話題の作品「Don’t stop trying」に空音とkojikojiと共に客演として参加。

Who’s NXT : A series of interviews with featured artists


——音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。

自分から音楽を聴くようになったのは小学3、4年生の頃ですね。父親が貸してくれたMP3プレーヤーでなんとなく聴いていました。そのプレーヤーには、B’zやORANGE RANGE、Aqua TimezやYUIなど、当時のJ-POPを代表するアーティストの曲が沢山入っていました。その後プレーヤーは父から譲ってもらったので、自分の好きなアーティストのCDをレンタルしたり買ったりして、どんどんプレーヤーに入れて、自分だけのプレイリストを作っていったんです。特にORANGE RANGEやAqua Timezなどの邦楽バンドにめっちゃハマりましたね~。

 
——自分で音楽をやるようになった経緯というのは?

自分が歌うことを好きになったきっかけは、中学生の頃に友人と行ったカラオケです。当時、僕は運動も勉強も普通で、これといった特技も無く、なんの特徴もない子でした(笑)。でも、友達とカラオケに行った時に、歌が上手いって褒められて。普段褒められることがないから、すごく嬉しかったんです。それでいつしか、自分の好きな歌手に憧れて「自分もこうなりたい!」って思うようになりましたね。

それで「高校に入ったら軽音バンドをする!」って言ってたんですが、結局部活はバスケ部を選んだので音楽はしませんでした。でも大学生になってからも夢は捨て切れず、3回生の頃に、とりあえずPCとマイクとインターフェースを買いました。それから1年、大したこともせず、4回生の時に就職したくなかったので(笑)、カバー曲やオリジナル曲をSoundCloudに投稿し始めました。そして大学卒業後、本格的にTioとして活動を始めて、今に至ります。

 
——現在の活動シーンやペース、拠点はどういった状況ですか?

特にジャンルを決めて活動はしていませんが、R&Bベースで曲を作っています。活動場所は主に関西ですが、今はライブ活動よりも音楽制作が多いですね。どんどん曲をためていってるって感じです!フィーチャリングアーティストも色々考えているので、楽しみにしていてください!

 
——最新作とその聴きどころを教えてください。

4月24日にリリースした僕自身、初名義の作品である1st EP『Expectation』には、主にSoundCloudに公開していた曲と、未公開だった曲を収録しています。今回このように自分の曲を各ストリーミング、ダウンロードサイトにリリースするのは初めてで、これからの自分自身のアーティスト人生への期待を込めて『Expectation』というタイトルにしました。


Tio インタビュー | 1st EP『Expectation』リリース、急速に注目を集める話題のR&Bシンガー【Who's NXT】

EP『Expectation』 各配信ストア : https://lnk.to/Tio_Expectation

一曲目の「Fall」は、EPのリード曲なんですが、トラックメイクから歌まで、全部自分で制作したセルフプロデュース曲です。トラックメイクはあまり得意ではないのですが、自分の中では、かなりお気に入りの曲なので今回収録することにしました。

 
二曲目の「Cinderella Man」は、SoundCloudでも公開していた曲で、たまに一緒に制作を行う、ロシア人のトラックメイカーepsyle (エプシル)と作った曲です。元々は彼名義で出す予定でしたが、僕のEPに入れることにしました。

三曲目の「Those Nights (feat. Sixxx)」は、仙台のアーティストSixxxと作った曲です。トラックが90’s R&B風だったので、歌詞とメロディも聴きやすいようにキャッチーにしました。ディスコな雰囲気もあるので、老若男女楽しんで頂けるかと思います!

四曲目の「Cloud 9 (feat. Kohjiya)」は、長崎の高校生ラッパーKohjiyaと作った曲で、今回のEPの中でもお気に入りの曲ですね!僕は、Kohjiyaのフロウとメロディセンスが大好きで、バースをもらった時はめちゃくちゃテンション上がりました。自分のパートも好きなので、自分の曲なのに何回も聴いちゃいます(笑)。

 
——新作がこれからどのように聴かれていくか非常にたのしみですね。また、他にこれまででおすすめ、あるいは思い入れのある作品というのはありますか?

まずjaffの「Unbalance」ですね。僕、この曲でjaffに誘ってもらえるまで、日本人と曲を作ったことがなかったんです。だから、客演依頼を受けた時はすごい嬉しかったし、jaffも僕の作った曲をすごく喜んでくれたので、とても心に残っている曲です。

 
二つ目は、iCE KiDの「Beautiful」です。この曲は、若手ラッパーが集まるアルバムの中で唯一シンガーとして参加しました。アルバムの最後のトラックなので、一番初めから最後まで通して聴いてほしいですね。

 
最後の一つは、これまたiCE KiDの作品で「Don’t stop trying」ですね。この曲は、空音とkojikojiと一緒に客演で参加しました。レコーディングの時2人と初めて会ったんですが、2人のラップと歌にはめちゃくちゃ衝撃を受けましたね…… こんな2人と一緒に曲を作れるなんてって。そんな2人と曲を一緒に作れるってこと自体が光栄でしたし、絶対良い曲にしたかったので結構悩んで作りました。実際に出来た曲は、iCE KiDも喜んでくれたし、僕にとっては今までで一番多くのリスナーの方に聴いて頂けた曲だと思うので、イチオシの曲です。テーマも「挑戦をやめない。諦めない。」っていう、応援ソングのようなものなので、これからも長く聴いて頂きたい曲です。

 
——Tioさんは普段楽曲の制作はどのようにされていますか?

音楽制作に関しては、基本的に作詞作曲からレコーディングまで全て一人で家でやっています。最近は音楽で繋がった友達も増えたので、これからは、ワイワイみんなと一緒に曲作りしたいです(笑)。

曲を作るプロセスとしては、先に詞を書くときもあれば、コードとメロディから先行で作ったりと色んな方法を試します。でもだいたい、完成したトラックにメロディを作った後、歌詞を考えることが多いですね。

先日、家で一人で←(笑)、SIRUPさんのLoopをカバーしたので、ぜひこちらもチェックしてみてください!

 
——Tioさんは、ご自身の音楽的特徴をどのように考えていらっしゃいますか?

アーティストとしての特徴…… なんだろう…… ジャンルに捉われない音楽ですかね。基本的なベースはR&Bや、ブラックミュージックなんですが、Popやロック、アニソン、ボカロなど、僕自身色々なジャンルの音楽を聴くからこそ、ジャンルに捉われない曲を作るように心掛けています。歌う時に関しては、詞に寄り添った表現やフロウを意識しています。曲だけでも、歌詞の背景やシーンが思い浮かべられるようにしています!


Tio インタビュー | 1st EP『Expectation』リリース、急速に注目を集める話題のR&Bシンガー【Who's NXT】

 
——Tioさんはどういったアーティストに影響を受けてきましたか?あえて3名あげるとすれば。

一人目は玉置浩二さんです。日本で最も歌が上手い歌手って言われていますが、本当にその通りだと思います。元々、父親の影響で聴いていたのですが、YouTubeでコンサートの動画を見た時に本当に自分もそう思いました!日本って高音で上手く歌える歌手が意外と多くて、僕も高音を出せることに憧れていました。でも玉置浩二さんの歌を聴いた時、「あ、高音なんか出せなくてもいいや」って思えるぐらい、彼の奥深さのある歌声に感動しました。それから、歌い方とかを参考にして勉強したり、父親と一緒にコンサートにもよく行くようになりました。

二人目は、韓国のR&B歌手のDEAN (ディーン)です。僕は結構、韓国のHiphopやR&Bに影響を受けているのですが、その中でも彼を知ったときは衝撃でした。まず初めに聴いたのが、Anderson .Paak (アンダーソン・パーク)がフィーチャーしている「Put my Hands On You」です。同じアジアで隣の国なのに、こんなにも最先端の音楽をしているのかって驚きました。すぐにDEANの曲はiTunesで全部ダウンロードして、彼のことを調べまくりましたね。その頃は、あまり日本では有名じゃなかったので、韓国語の記事ばかりであまり分からなかったですが(笑)。彼は常に新しい音楽を探しているということで、楽曲制作にかける時間がとても長いそうです。待ちくたびれるぐらい(笑)。でも、その彼の考え方やセンスを僕はとても尊敬しています。

最後は、特定のアーティストではないんですが、ボカロ系の歌手に影響を受けました。中学生の頃、自分の中で「歌手になりたいけど、歌手みたいな特別な存在になるのは難しい」っていうイメージがありました。でも、ボカロ・歌い手という存在をネットで知ったとき、その概念は全く覆されましたね。どんな人でも、音楽を作って、歌って、世界に向けて配信できるんだって気付きました。今この時代では、何か特別なことをしたからアーティストになるのではなくて、何か一つでも表現をし始めたら、それは紛れもなくアーティストなんだと思います。当時の僕は、その世界を知ったことでめちゃくちゃ感動して、より一層歌手になるっていう夢が揺るがなくなりましたね!

 
——楽曲で、好きな曲・影響を受けた曲を教えてください。


玉置浩二さんの「JUNKLAND」は僕の中で一番の名曲です。彼がコンサートで歌うこの曲のアレンジがとてつもなく素晴らしく、言葉で表すのは難しいのですが、毎回鳥肌が止まらないです…。僕もこうして人の感情を揺さぶれる様な歌を歌っていきたいです。

 

DEANの「Put My Hands On You」は、初めてDEANを知った曲です。当時僕は韓国のヒップホップ、R&Bシーンにどハマりしていて、毎日四六時中ディッグってました。DEANの名前こそ見かけたことはあったんですが、最初すぐに聴こうとは思わなかったんです。けど、この曲を目にした時、Anderson. Paak!?ってなって、すぐ聴きました!(笑)そしたら、もう自分の好みドンピシャで…… そこからもう虜です!

 

小学生の頃に、初めて自分で買ったCDということもあって、ORANGE RANGEの「ラヴ・パレード」もめちゃくちゃ好きです! 冒頭でもお話ししたように、小学生の頃聴きまくってました!思い出の曲ですね!

 
——Tioさんが音楽活動をするにおいて、特に何か意識していることはありますか?

特にこれといったことはないでんすが、ラフな気持ちで音楽はすれば良いんじゃないかなって思います。もちろん、テキトーって訳ではなく、真剣にならなければいけない場面はありますし、支えてくれる人にはしっかり感謝はしています。けど、僕はあまり気負わず、自由に表現することが音楽だと思っているので、これからも楽しくラフに音楽活動をしていきたいです。

 
——今後の活動の展望や予定を教えてください。

今回のEPリリースを皮切りに、短いスパンでどんどん楽曲をリリースしていきたいと思っています。特に、国内外問わず色々なジャンルのアーティストとコラボしたいと思っているので、実現できるよう頑張ります!あとは、それに伴ってライブ活動も積極的にしていきたいですね。今はこういった状況なので、すぐには出来ませんが、この大変な時期を乗り越えた時に、自分の最大のパフォーマンスをお見せしたいです!したいことが多すぎて、何から手を付けていけば良いのか少し分からなくなりそうですが(笑)、一つずつ丁寧にこなしていきたいです。

 
——最後にメッセージをお願いします。

現在の情勢がこの様な状況の中で、皆さん最善を尽くされているかと思います。僕たちアーティストは素晴らしい楽曲を沢山リリースして、少しでも皆さんに幸せを届けたいと思っています。今は場所や時間、関係なく音楽を聴ける時代だからこそ、それを最大限に活用して、いつも以上に音楽を聴いて頂きたいです。そして、今の現状を乗り越えた時に、「あの頃はあの曲聴きまくって乗り越えたなあ。」って言って頂ければ嬉しいです!

繰り返しになりますが、僕のデビュー EP『Expectation』が配信されていますので、ぜひ聴いてきださい!


Tio インタビュー | 1st EP『Expectation』リリース、急速に注目を集める話題のR&Bシンガー【Who’s NXT】

 

info

Tio 1stEP『Expectation』
1. Fall
2. Cinderella Man
3. Those Nights (feat. Sixxx)
4. Cloud 9 (feat. Kohjiya)

-liner notes-
SNS、SoundCloudで話題の”Tio”がついにデビュー!!
デビューEP『Expectation』は全4曲で構成されたまさに問題作!
4曲のうち、1曲⽬にクレジットした「Fall」は、”Tio”が作詞・作曲の全てを担当した今作のリード曲。優しいオルゴール調のメロディーラインに”Tio”の⽢い声と天性の表現⼒で書いた詞は、 恋する男⼥必⾒の楽曲となっている。
2曲⽬の「Cinderella Man」ではトラップ調での構成となり、3曲目「Those Night (feat. Sixxx)」は90’sディスコを彷彿させるかのようなビートが印象的。
そして、4曲⽬「Cloud 9 (feat. Kohjiya)」は注⽬度No.1 の⾼校⽣ラッパー”Kohijiya”を客演に迎えた、話題豊富な”Tio”のデビューEP『Expectation』は2020/4/24ついにリリースとなる。

EP『Expectation』 各配信ストア : https://lnk.to/Tio_Expectation

 
Tio
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