kim taehoonインタビュー 「ジャンルによる分け隔てなく自分っぽく仕上げる」
Lo-Fi、ベッドルームポップ、ファンク、ラップ等々、ジャンルを越えてハイセンスかつオリジナリティ溢れる楽曲をアクティブにリリースしている kim taehoon。思わず身体を揺らされるリズム、耳に残る旋律とリリック、そして洗練されたアレンジでリスナーを独自の世界にひきこんでいる。
About : kim taehoon
4歳で初来日。幾度も世界を一人で渡り歩き、着実にスーパースターへの道を歩んでいる。
幅広いバックグラウンドを持ち合わせたゆるめの次世代マルチアーティスト。
——音楽に深く興味を持つようになったきっかけを教えてください。
大学2年生の頃、路上でジャムセッションを観た時に「こんな音楽があるんだ!」という衝撃を受けました。それまではもっぱら邦楽のポップスを聴いており、「洋楽=EDM」という謎の偏見により洋楽を厭っていたのですが、そのような考えを一掃してくれるきっかけとなりました。そこから音楽を掘るようになり、現在では浅薄ながらクラシックなモノから現代的なモノまで幅広く聴いています。
——最新のリリースをご紹介いただけますか?
2019年8月24日に「Saturday」をリリースしました。これまでの作品は、主にクールなサウンド感と風刺的な歌詞によって構成されているのですが、今作はチルなサウンド感と日常的な歌詞が特徴となっています。
正直、これまでのスタイルと一線を画して、現在では普遍的になってしまったコード感を用いたことや日常を歌詞にあてたことによって、自身のイメージが崩れてしまう可能性は危惧しています。いわば「よくある」コード感は敢えて避けていたのですが、歌詞の一部にもある様に、自分が洋楽を聴き始めるきっかけとなったGrover Washington Jr.の「Just the two of us」の要素を入れ込まなければ、という一心でリリースに至りました。表現しているモノの表面は変わったように見えますが、ポップさやキャッチ―さ、そしてぼく自身のゆるさはこれまで通りです。沢山聴いていただき、見えない部分のおもしろさを感じていただけたら幸いです。
「Saturday」 各配信ストア : https://linkco.re/VGA0hyPG
——他にkim taehoonさんを知る上でおすすめの楽曲をあげるなら?
2019年6月25日にリリースした2nd Single「DON’T LET ME DOWN」です。クールでアーバンなサウンドにキャッチーなメロディ、ちょっとダサめのゆるいラップ等様々な要素が混在するものの、”kim taehoonらしい”ポップな一曲に仕上がっています。
夜の街が似合うサウンドからはどこかベッドルームポップらしさも感じられ心地よいと思いますし、歌詞は、頭の中がからっぽの何も考えない人々へ向けた風刺となっていて、”DON’T LET ME DOWN”を”ドレミド”と空耳で歌うポップさにピリッとした辛味が効いているかなと。ぼく自身がゆるく踊っているMVも”kim taehoonらしい”世界観が繰り広げられているので併せて要チェックです。
「DON’T LET ME DOWN」 各配信ストア : https://linkco.re/9Xy8m606
——kim taehoonさんが影響を受けたアーティストは?
嵐 です。幼少期から触れる機会が多かったこともあり、エンターテインメント性から音楽性まで幅広く影響を受けました。嵐というグループが醸し出す雰囲気は穏やかでゆるいのに対してキメる時はキメるというギャップはもちろん、どんなことをしても嵐であることに感銘を受けています。基本的にはポップで一貫している中にも、ラップやアンビエント、ディスコやハウス等の様々な要素がミックスされていることがシンプルにおもしろく、そのどれをも嵐っぽく昇華しているところが印象的です。
もちろん作詞作曲を全てメンバーが手掛けている訳ではないことは承知の上で、一作品を自分らしく表現できる点について感服をするばかりです。音楽性でインスパイアされたアーティストは沢山いますが、そこは実際に聴いていただいて、「◯◯の影響受けてるな~」とか「◯◯っぽさあるよね~」等と想像を膨らませていただけたらと思います。
——音楽活動をされる上で意識していることはありますか?
常に「キムっぽい」ことを表現できるように心がけています。これまでポップをはじめ、Lo-Fi風のサウンドやゆるいラップ、ファンクやハウス等様々なアウトプットをしてきましたが、ジャンルによる分け隔てなく自分っぽく仕上げることを意識しています。
ジャンルが統一されていた方が入口としては分かりやすいとは思うのですが、如何せん色んな音楽が好きな故、出来るならあれもこれもやりたいと思っており、また、色んなことを表現できた方がエンターテインメント性もあり、聴き手も気分に応じて選曲できるため、色んな人が色んな方法で楽しめるんじゃないのかなと思っています。
その中で”キムっぽさ”が垣間見えたり感じられたらすごくおもしろいと思うし、ジャンルや音楽性関係なく”kim taehoonっぽい”という統一性も表現できたらいいなと思っています。
——現在の音楽シーン、環境に関して、何か感じられていることはありますか?
インターネットや技術の発展により、誰でも気軽に音源を作り上げられるようになっている現代において、アーティストとリスナーのバランスの偏りは増していっているように感じられます。お気に入りの音楽やアーティストを見つけることは容易になりつつある一方、その母数は急激に増加していて、見つけてもらうことの難しさを感じています。
さらに、いつ見つけてもらえるかはより不透明であり、だからこそ見つけられるための受け皿を設けておくことの重要性を感じています。ぼく自身も偶然良い音楽やグラフィックを見つけると何とも言えない嬉しさを感じますし。「リリースが最大のプロモーション」とはよく言われることではあると思いますが、いい作品を、コンスタントにアウトプットしていこうと思いますので、皆様、kim taehoonを見つけて下さいね(笑)。
——今後の活動の展望や予定は?
これまでもそうだったように、これからもkim taehoonは変わり続けていくと思います。その中でも本質的な部分はブレずに邁進していきたいと考えていますので、温かい目で見守っていただけたらと思います。作品だけでなく、ライブでも「一人でこんなことしてるの?!」と言わせるようなパフォーマンスをしますので、遊びに来てくださると嬉しいです。
また、完全に個人的な趣味ですが、”COOLKIM”というプロジェクトで、影響を受けた嵐の楽曲をkim taehoon色全開でカバーしておりますのでそちらも要チェックです。最後に、暫定ですが、年末または年始あたりに嬉しいお知らせが出来たらと思っておりますので、乞うご期待です。
kim taehoon
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