Norman (SUS by suspereal) インタビュー | 渋谷アンダーグラウンドから世界へ

2018.12.12


Norman (SUS by suspereal) | 渋谷アンダーグラウンドから世界へ
Norman (SUS by suspereal)

渋谷のアンダーグラウンドから発信し、世界中にカスタマーを持つSUS。「もともと海外が好きで。むこうの方が動きもリアクションも早いし、『SUS』っていうワード自体もニュアンス含めてピンとくるみたい」と語るのはSUS by suspereal代表のNormanさん。積極的に海外に展開し、オンライン化が進むアパレルシーンにおいて、創業当時から何より“信頼”を大切にしてきた。


SUS / SUSPEREAL | 渋谷アンダーグラウンドから世界へ

「Suspereal Try Deadってバンドをやりながらアパレルブランドを立ち上げて、2005年に、SUSとsusperealっていう2つのラインになって。今作っているものとしては、シンプルでカジュアルなストリートラインかな。それを渋谷から発信して、日本以外の国、例えば、フィンランドやロンドン、メルボルン、ロシアとか世界中でポップアップをやりながらface to faceで人にちゃんと会って。実際にプロダクトを手にしてもらいながら、信頼を作るっていうのをやってきた」

「今回も『almond hostel & cafe』でポップアップ出してるけど、ホステルって人との出会いがある場所だし、誰もやってない試みでいいでしょ。そういう洋服版のライブツアーっていうか、ポップアップのキャラバンみたいなことを10年以上前にはじめて。その当時は、そういうことしているところは他にあんまりなかったんじゃないかな。後から大手のアパレルが真似してきたり、今はそういうやり方が主流になってたりするけど」


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そのコンセプトについても、独自の視点で「誰もやったことがないことをやる」と常に新たなチャレンジを続ける。

「俺らは日本っぽくないと言うか、カテゴライズされないような感じで。コンセプトは、うーん……そもそも“コンセプト”ってなんだろうね。ちょっと話が脱線するけど、日本の街自体も遡るとコンセプトなんかバラバラでしょ。例えば、代々木公園にワシントンハイツがあって、一方で原宿や表参道はパリとかヨーロッパのスタイルに影響受けて青い屋根に白いお城っぽい建物で“シャトー◯◯”みたいなアパートメントが作られたりしてて(笑)。でもそういうコンセプトのずれが、結果的に今の時代で面白いものになっているでしょ。俺も微力ながらそういうことができればと思うし、それを新しい人たちが面白がってくれてカルチャーになればいいなと思ってて」


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これまでカルチャーの移り変わりを最前線で見つめてきたNormanさん。

「昔はね、恵比寿系とか代官山系、渋谷系って分かれてて。そうやってカテゴライズされて、それぞれの流れで消費されてしまって、自分で自分の首を締めることになったんだよね、結局。雑誌もさ、そういうカテゴライズされていった末につまらなくなって、なくなっちゃったし」

「バンドや音楽もそうだと思う。カテゴライズしちゃうとつまんなくなっちゃう。会社だって同じでしょ?出来上がってしまったものはつまんないし、途中の過程にあるときは楽しいのかなって。正直答えはないけど、なんか常に新しいことやっていこうっていう感じなんだよね」


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人間味に溢れ、音楽の匂いを色濃くまとうSUSは、単にファッションの文脈だけではくくれない繋がりも産み出し続けている。

「モデルやファッション好きだけじゃなくて、意外と音楽のPAさんやエンジニアの人も着てくれたりするんだよね。なんか裏方さんに着てもらえるって素直に嬉しくて。ファイト・クラブじゃないけど、街でつながってるっていうか。こういうのって俺たちじゃないと出せないようなつながりだし、その部分はコピーしようと思ってもできるものじゃないよね。SUSを通して知り合いが増えるっていうことも、他のブランドに比べても全然多いと思う」


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そのカテゴライズされないスタンスは、Normanさん自身の海外での生活も大きく影響しているようだ。

「バンクーバーにいたんだけど、シアトルのシーンにグランジが出てきた時で。NIRVANA、Alice in Chains、Pearl Jam、Soundgarden、Stone Temple Pilots、Mudhoneyとかね。当時シアトルは治安が悪かったんだけど、そういう時代感の中で出てきた音楽だったし、刺激的だったよ。でも、東京に帰ってきたら全然違う音楽シーンで。そういう対極にある両方を体験したよね」


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「むこうに1ヶ月ちょっと滞在しては帰国するっていうのを10回以上繰り返していて。海外から帰ってきて、タイダイ柄のTシャツにキャップかぶってたら、「なんでそんな格好してんの?」って。当時こっち(日本)はポマード付けてシャツインみたいな感じで。片や(海外)ドレッドでストリートで音楽やってるかと思ったら、片方(日本)はボンタン履いてBUCK-TICK聴いてるみたいな世界だから、全く違うよね(笑)。それぞれカルチャーが全く違う。だから、そうやって行ったり来たりしてたことで、カテゴライズしないっていう感覚になったっていうのはあると思うよ」


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グローバルシーンの最前線に居続けるNormanさんの目に、昨今の流れはどう映るのだろうか?

「ちょっと前はノームコアもあったけど、それももう変わってるし、2017年まではGosha RubchinskiyやVETEMENTSとか、ロシア、東ヨーロッパのデザイナーがけっこうフィーチャーされて。でも、またそれとは違う流れがきてるようだし。今年の夏は、若い人はガチャベルト出して、カラフルな色のバンドTシャツ着てコーディーネートしてたけど、それも2018年だけだろうしね。常にファッションって対極があるから。ファッショナブルなやつらが集まってる一方、そのアゲインストなファッションがあるから」

流行り廃りを見てきたからこその冷静な視点で、ユースカルチャーの息苦しさも指摘する。

「ブランドもの着てて、ファッションのカルチャーを上げてるって言いながら、実は古着やメルカリみたいなアプリで買ってて、全然マーケットに金おとしてねえじゃんって矛盾もあったり。でも、それもまたファッションなのかな(笑)。GUCCIやBALENCIAGA着てて、そういうブランドが大好きっていう子に『オフィシャルで買ったことある?』って聞いたら一回もないっていう(笑)。でも、すげー上げてるって主張してるみたいな。やっぱ、すがりたいんだろうね。Instagramとかで、『あのコよりもかっこよく生きたい』、『良い生活をしたい』って、納得いかないんでしょ。いかに充実したライフ送れるかってもがいて。でもそれに終わりはないのにね」


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「今はどこの都市のカルチャーが今一番面白いですか?」と尋ねると、「一つには決められない」とのこと。ある特定のトレンドを追うのではなく、常にマクロな視点を持ち続けるNormanさんが考えるSUSの今後とは。

「方向性という方向性は特にないんだけど、着やすいシンプルラインは続けるかな。あとは、その時々でインスパイアされたものを出していく感じかな。基本はやっぱり着やすくて面白いものを作っていきたいと思ってるよ。春夏のコレクションとか、シーズンを気にするのは、もうなんか違うかなって思ってて。“今っぽさ”っていうのは常に流されていくものだから」

「フューチャリスティックな部分は残していきたいとは思いつつ、時間軸にとらわれないようにはしたい。それで、それぞれの時代の人が楽しんで着てもらえれば嬉しいかな。なんていうか、匂いっていうか。例えば、NIRVANAでもMETALLICAでも、まさに彼らっぽい曲がある一方で、らしくない曲もあるわけじゃん。でも、どっちにしても一貫してそのアーティスト特有の匂いっていうのは全ての曲には含まれてる訳で。そういうニュアンスだよね」


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最後に、音楽アーティストのファンも多いSUS。ミュージシャンとのコラボレーションについてたずねると。

「会って話して、何をやりたいか。コンセプトにもよるけど、機会があればコラボしても全然いいよね。アーティストでもお互いに面白いと思った人だったらやりたいよ」


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