邦ロック特集「Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場」#19【瞬間最大風速, 不完全燃焼, Sweets, neodada, ObOrOge, 徒然書簡, キアロスノウ, AiconiC, ステレオドロシー, AoAu】
“先取り邦ロック”を武器に音楽ライターやイベント企画で活動する遊津場が、その月に気になった邦ロック楽曲を10曲セレクトする【Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場】。
「若手が中心となるので、新たな発見があるはず!あなたをコアな邦ロックリスナーにさせてみせる!」と遊津場は息巻いてるとか何とか。
以下、セレクト楽曲を遊津場が解説。本記事の解説とともに、セレクト楽曲をまとめたTHE MAGAZINEのプレイリストもお楽しみください(毎月更新)。
1.瞬間最大風速「グッドバイ」

大阪発4ピース熱情センチメンタルロックバンド。「それはこういうことです」というのを、十二分に良く示す曲です。四ツ谷衝太(Gt.Vo)はこういう音の中で、こういう歌を歌うためのボーカルをしています。そして一文字一文字に熱を込めた歌詞もしっかり刺さります。
先月の自主企画も良い日になったとのこと。あいつの目に炎を宿すロックがここから始まる。
2.不完全燃焼「F1LTER」

島根県松江市発、10代6ピースロックバンド。先日2年連続の閃光ライオット3次ライブ審査進出も決定しました。昨年から私自身、山陰のバンドシーンが熱いと思っているのですが、その中の1組。関西や関東でもライブをしています。
伸びやかな歌声とスケールの大きさを感じさせながら、どこまでも透明感もあるのが特徴に思っていますが、そこがさらに進化しています。アウトロまで是非楽しんでください。
3.Sweets「碧に出逢う」

大阪のピアノポップロックバンド。上質という言葉が似合う色彩豊かなサウンドメイクと、そこに負けない紳士的なボーカルで、突然大企業のCMタイアップが決まっても全然納得します。調べてみると作詞作曲は曲によって違うのでしょうか。キーボードボーカルのバンドでは珍しい気がします。
今作は3ヶ月連続リリース2曲目になります。どんどん空気が肺に入っていくようで、とりあえず動き出す気分になれます。
4.neodada「微熱」

【新音楽芸術運動】をテーマにしており、その楽曲の没入感を体感すれば、あなたも次世代音楽体験の先駆者として名前を挙げたい1組となるでしょう。
2nd EPに先駆けて先行リリースもされたこの曲は洗練されたプログラムの中に、バンドサウンドならではの激しさ、そして蒼子(Vo)のボーカルというか、演劇の世界にも行けそうな声の表現力。neodadaの箱庭に閉じ込められてみなよ。
5.ObOrOge「愛欲」

昨年もこのコラムで取り上げた“朧気な日々を荒らして”が改名しての1作目。既にMVが過去最高再生回数を記録しています。
愛の持つ狂気的な力に苦しんでいるようにも聴こえるし、抗えない自分を正当化しているようにも聴こえます。こういうソロアーティストの音楽はドーパミン中毒向けどうのこうの言われがちですが、逆にこれに何も感じないようでは、感情の水分が枯れすぎてるのかもしれません。
6.徒然書簡「新訳・交差」

先日結成5周年ライブも行った新感覚文学ロックバンド。正規メンバーも再び演者5人+コンポーザー2人の体制となり、さらなる進化のための1st EPの再録「新訳・往復ドラマ」から1曲。
やはり質感が変わっていますね。よりライブで心地よくなる自分が想像できるようになっています。その結果、この曲のオススメ度がグンと上がりました。そろそろ関西でもライブが見たいですよねぇ。
7.キアロスノウ「Burst!!!」

5月1日結成で、いきなり注目度を高めている福岡の男女ツインボーカルバンド。オルタナ×ガレージとのこと。
aintの清風(Ba.Vo)がメンバーにおり、これでもかと2人の爆撃機プレイを詰め込んで、そこに男女ツインボーカルが入ってくるので、1分41秒でも情報過多になっています。
経験値はしっかりあるので、ここからの動きにも驚く準備をしておいてよさそう。
8.AiconiC「ハンティングラブリー」

ライブを見て、このまま地道に真っ直ぐ、歌モノギターロックライブバンドに育ってほしいと願っている2006年世代の大阪バンドです。
春介(Gt.Vo)の優しくも芯のある歌声に合うキャッチーさは安心感を与えますし、リズム隊の2人のアグレッシブな演奏が、しっかりロックバンドという形を強固なものにしています。ここから付いていくバンド筋肉によって、想像以上のジャンプを見せてほしいです。
9.ステレオドロシー「能天気お天気がーる」

年始の期待するバンドにも選出しましたが、着実に評価を高めて、名前も活動のステージも広がっている大阪の超ギターロックバンドです。
そんな期待も高まる中でリリースされた新曲はチャイナ感満載のダンスナンバー。そこにお天気屋さんの感情をしっかり言語化した歌詞。心が落ち着かない時には美味しい中華料理食べて、これ聴いて「自分が太陽を連れてくる!」ってしましょう。
10.AoAu「ランドリー」

千葉県出身のガールズバンド。この度アーティスト写真が4人が田植えしている写真になりましたが、青木陽南(Gt.Vo)の伸びやかなボーカルはそんな広々とした生命力を感じます。気持ち良い風を呼ぶ歌声をしています。
3rd EPの収録曲はどれも良いのですが、ふとした風景が浮かぶ歌詞、洗濯槽がガコガコ回っている音にも似た弾むメロディ、歌詞以外のラララと歌う部分にも心を惹かせるものがある上記の曲にしました。
「Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場」プレイリスト