15MUSインタビュー 「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」元バンドマンという異色の経歴を持つビートメイカー/ラッパー

2019.12.12


【ロングインタビュー】15MUS (Chilly Source) | 「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」元バンドマンという異色の経歴を持つビートメイカー/ラッパー

バンドのベーシストとしてその音楽キャリアをスタートさせ、2015年にソロでの活動を開始したビートメイカー/ラッパーの15MUS(フィフティーンマス)。Chillをテーマとした展開で人気のライフスタイルレーベル Chilly Source に所属しながら、アクティブかつ真摯に作品を発信し続けている。聴くものの日常を優しく彩るエモーショナルな“沁みる”サウンドで、リスナーも日々増え続けている15MUSに、渾身の新曲「YourSong」について、また試行錯誤を経てたどり着いた現状への思い、音楽活動のスタンスにいたるまで話を聞いた。

初EP 『MEMORIES』リリースを経て

——“思いの丈全てを綴った”という思い入れの深い新曲「YourSong」を先日リリースされ、今日はその辺のお話も含めお伺いできればと思うのですが、まずその前に初となるEP『MEMORIES』について、ご自身でやられているネットラジオ「ますラジオ」の中でリリースに伴う心境の変化というのはさほど無いとおっしゃっていましたね。

そうですね、変化は……なかったですね(笑)。なんかもう早く次の新しい作品をどんどん出したいっていう気持ちの方が強くて。

ただ『MEMORIES』をリリースして、リスナーが明らかに増えたなっていうのは肌で感じました。それは、ライブでの声やSNSでの反応を見てもそうだし。制作で家にいることが多いんですけど、ネット上で評価を見てめちゃめちゃ嬉しい一方、リアルに顔が見えないところの評価なので「ホントなのかな?」って疑心暗鬼にもなったりするんですけど、実際ライブに新しい客さんに来ていただいたり、ダイレクトに感想を言ってもらえたりすると「現実だ、ホントだったんだ」って(笑)。だから、新しく聴いてくれた人が増えたことは素直にすごく嬉しかったです。

——作品を評価されるのはどれも嬉しい声だと思いますが、中でも作品のどういったところに言及されると15MUSさん的にぐっときますか?

自分の曲がリスナーの生活に溶け込んでるっていうストーリーは特に嬉しいです。通勤中とか受験勉強の時、散歩の時に聴いてるよっていう声とかもうたまらないですね。そういう日常のシーンに自分の音楽を入れてもらえてるんだと思うと感慨深くて。過去の情景や心情を思い出させてくれる音楽って誰しもあると思うし、人生において聴くことのできる曲数って限られてるわけじゃないですか。その中に僕の曲を選んでもらえたんだと思ったら、やっぱり一番テンション上がりますね。


【ロングインタビュー】15MUS (Chilly Source) | 「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」元バンドマンという異色の経歴を持つビートメイカー・ラッパー

強い思い入れのある楽曲「YourSong」

——そして、直近でリリースされたのがとても思い入れのある曲だという「YourSong」ですが、どういった経緯で作られた楽曲なのでしょうか?

『MEMORIES』をリリースした後に新しく作った曲なんですけど、プライベートな話になりますが、少し前におふくろがちょっと体調を崩した時期があったんです。心臓の調子がよくなくて手術をしまして。お陰さまで今は元気になったんですけど、これまで自分の人生で普通に元気でいることが当たり前な身近な人がそういうことになる経験があまり無くて。その出来事をきっかけに色んなことを考えさせられて出来た曲が「YourSong」なんです。

——「YourSong」のMVの最後のシーンからも、そういった親子のストーリーが感じられますよね。

あの場面についてはみんなに言われますね(笑)。やっぱり、母親にとっていくつになっても息子ってああいう存在だったりするじゃないですか。ただ、曲全体としてリリックには母親の入院で感じたことから派生した、自分の人生にまつわる様々な思いや心情も盛り込んでいます。例えば、一時期音楽以外の仕事をしていたこともあったんですけど、面接の時に「こんな歳になるまで何やってたの?」って言われてムカついたこととか、自分と歳の近いアーティストがどんどん先にいってるのに、自分は何やってんだっていう歯がゆさやもどかしさとかも。

——具体的にリリックで何ヶ所か解説いただけますか?

例えば、

「大人はきっと演じるもんで
したいこと全部飲み込んでるって
本当は昔と変わらないって」

の部分は本当におふくろが言った言葉なんです。おふくろと10代だろうが60代だろうが、人を好きになったり愛する感覚って結局同じだっていう話をしたことがあって。歳を重ねるごとにやっぱり大人のフリをしてそう振る舞ってるんだけど、気持ちっていうものは変わらないよねっていう。

他に、

「変わらぬ日々
苛立ち
立場が口に戸を立てる
時計音を立て」

というところは、最近、若い世代のアーティストほど思うがままにできないっていうか、年相応みたいなことをどうしても考えてしまうことが増えたなって感じるんです。19、20歳の頃のように「明日のことなんか知らねぇ」みたいな生き方はもうさすがにできないというか。若い頃は時間なんていくらでもあると思ってたし、当時は自分が立場みたいなものをここまで考えるようになるとは思わなかったですね。だから、このリリックには、ムカつくとか悲しいとか声を荒げて何も考えずに言えないようになってしまったもどかしさを込めました。まぁそんな大した立場じゃないんですけど(笑)。

こういう風に、本当にこれまでの人生で感じたことを全てさらけだしています。特にここ6、7年ぐらいの自分がかなりリアルかつ素直に投影されている曲になっています。

——そういうリアルな部分が共感を呼んでいるんでしょうね。15MUSさんって幅広い世代、特に若い世代からも支持されている印象があります。

たしかに受験勉強の時に聴いてますとか、学校の帰りに聴いてるっていう声はありますね。あと別の曲なんですけど「分かりみが深い」ってコメントもらったことがあって、その言葉使いは明らかに若いだろうなって(笑)。そうやって幅広く聴いてもらえてるっていうのは、リリックに書いた通り、感覚って年齢関係なく変わらないんだろうなってことなのかな。

——15MUSさんは伝え方の温度感が絶妙ですよね。そういうところも幅広いリスナーに支持される要因なのかなと。

自分の性格がそのまま出てるんですよね。性格上あまりダイレクトにも言えないんだけど、でも普段から抱えてることはたくさんあって色んなことを言いたいし、みたいな。そのせめぎ合いからポロっと出てる感じで。

あと表現の仕方でいうと、以前から言ってることではあるんですけど、自分は90年代のポップスから強く影響を受けていて。感覚的にそういう時代の比喩方法や、直接的に伝えないさじ加減、バランスとかを肌で感じてきたから、こういう表現になっているのかもしれません。それは語感も含めて。文末の言葉の落とし込み方や言い回しの気持ち良さだったり。そういう言葉自体の気持ち良さにもこだわっています。


【ロングインタビュー】15MUS (Chilly Source) | 「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」元バンドマンという異色の経歴を持つビートメイカー・ラッパー

15MUSのサウンド作りとは

——音としての気持ちよさでいうと、「YourSong」はベースの存在感ありますよね。

ベースはかなり意識しました。Lo-Fiな雰囲気の中に際立つ図太いベース感を出したくて。もともとベーシストだったんで、自然とそうなってしまってるところもあると思いますけど(笑)。クラブとかそういうデカいとこで流した時に体で感じてもらえるような低音にあえて仕上げました。

『MEMORIES』はサウンドとしてはシティポップや歌謡のテイストでまとめたところがあって、そこまでヒップホップっぽいビートではなかったんですけど、「YourSong」はLo-Fi HIp Hop感を全面に出した曲にしたかったので、それに即した音作りになっています。

——基本的なビートメイクのプロセスはどういった流れですか?

やっぱりバンドをやってたんで、曲作りの過程に関してはバンドで曲を作ってた時と同じ感覚やアプローチで作ってます。リフがあって、そこから肉付けしていくみたいな。なので、鍵盤から作りはじめることが一番多いんですけど、MIDIキーボードで、エレピのトラックをひとつだけ立ち上げてワンループ作って、ドラムの音を決めて、徐々に色んな音を足していくっていうパターンですね。もともとヒップホップ自体が1ループに展開を持たせるっていう構成が多いんで、まずは16小節作って、音の抜き差しをして、仮歌入れてからブラッシュアップしていくっていう感じです。

——机の前に座ってから作り始めるタイプですか?それとも普段の生活の中で思い浮かぶタイプ?

ビートに関しては腰を据えて作りますね。リリックや歌メロに関しては、絶対に耳に残る良いものにしたいんで普段から思いつく限りずっと考えています。

——15MUSさんは、SSW的というか、プロデューサーであり、ラッパーでもありますよね。詞先・曲先でいうと順番はいかがですか?

基本的にはトラックが最初で、そこにメロとリリックをはめていきます。もちろん場合によってはメロが先だったり同時の時もありますけど、頻度でいうと前者のケースの方が明らかに多いです。

——今はどういった機材環境ですか?

フルスペックのMac miniと、Logic Pro X、49鍵のMIDIキーボードと、audio-technicaのイヤモニとかですね。基本的にあまり機材にこだわる方じゃなくて。機材にこだわるならアレンジに時間をかけたい方なんで。ひとつの機材よりひとつのアレンジっていう。誰かの受け売りですけど(笑)。音源も色々試したんですけど、最近は結局Logicに最初から入ってるものを使うことが多いです。竿系、特にギターは自分で弾いたほうが早いので自分で弾いちゃうこともあります。

——そこは元バンドマンの強みですね。あと、ヴォーカルの処理が非常に細やかだなと思ったのですが、その辺はどのようにされていますか?

Logicにデフォルトで入ってるピッチ修正機能でタイミングずらしたり、iZotopeのNeutronを使うこともあります。プラグインを挿す順番は決めていたりします。はじめにディエッサー挿して、EQ処理した後にサチュレーション挿してみたいな。でも、ネットで調べたら分かる範囲だと思いますし、そこまで特別なことはやってないと思います。

——技術のキャッチアップは常にしていますか?それともタイミングでまとめて学ぶタイプですか?

日々調べたりもしますけど、制作においては、何よりもとにかく色んな新しい曲を作りたいっていう気持ちがやっぱり強いんです。だから、作りたいものがあって、じゃあそれを実現するためにはどんな方法があるんだって勉強する方ですね。例えば「YourSong」みたいなLo-Fi Hip Hopを作りたいときもあれば、ゴリゴリのトラップやブーンバップ、純粋なポップスも作りたい、そういう次から次に湧き上がってくるものに対して、どうすればいいかその都度学んでいます。

——常に新しいものを作りたいっていう感覚はバンドの時からですか?

僕は割と気を使ったり空気を読んじゃうタイプなので、バンドはやっぱり複数人でやるものだから今ほどではなかったですね。でも、ひとりでの活動になってからは、もう自分のやりたい通りにやってるというか(笑)。それこそラジオを始めたのもそうだし。


【ロングインタビュー】15MUS (Chilly Source) | 「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」元バンドマンという異色の経歴を持つビートメイカー・ラッパー

自分にフィットしたファンコミュニケーション = ラジオ

——「ますラジオ」はどういった経緯ではじめられたんですか?

自分自身、好きなアーティストのことを知りたい方だし、基本的にリスナーって好きなアーティストについて何かしら知りたいんだろうなって思うんです。僕の場合、色々情報を敢えて公開していない部分もあって、SNSぐらいでしかコミュニケーションする場所がないんですけど、じゃあSNSをすごく積極的に使いこなしているかっていったらそうでもなくて。一方で、何か他の良い伝え方ってないのかなとは思ってて。自分の音楽を好きになってくれた人がもっと好きになってくれるよう、新しい曲はもちろんですけど、音楽とは違う何かもあったほうがいいなと。でも、インスタのライブとかはちょっと恥ずかしいし、自分ひとりでできて編集もできるものって考えたら、じゃあラジオだって思って、とりあえずいきなりはじめてみました。

それでいざやってみたら、良かったよっていう声もちらほらあって、それこそChilly Sourceのメンバーがゲストで出たいとか言ってくれたり。今って明らかにファンとのコミュニケーションマナーって変容していますからね。若い世代にとって距離の近さってかなり重要だと思うし。あと距離が近い方がシンプルに楽しいんですよね。

——ちなみにYouTubeではなくあえてラジオにしたのはどうしてですか?

単にラジオ、とりわけポッドキャストをやってる人がまだあんまりいないっていうのと、シンプルにラジオの方が僕の活動や表現に対してフィットするなと思ったから。声だけYouTubeにアップするより、「ますラジオ」っていう番組パッケージとして届ける方が僕の中でしっくりくるんです。僕自身、学生の頃はよくラジオを聞いていたし、ラジオというもの自体への憧れもあったんで。

こだわらずに新しいものを

——Chilly Sourceの名前が出ましたが、やはり所属されている他のメンバーから刺激を受けたりもしますか?

やっぱりillmoreくんやニューリーくんとかは純粋に尊敬してますね。ふたりとも毎回毎回いいもの作ってくるんで、ほんとまいっちゃいます(笑)。しかもふたりそれぞれアプローチも違いますし、僕ももっと頑張らないとっていつも思わされます。その二人含め、本当に素直にかっこいいと思えるアーティストがChilly Sourceにはたくさんいるなと感じます。

——ちなみに15MUSさんがビートメイカー/プロデューサーの中で一番影響を受けたのは誰ですか?

僕の場合バンドから今のスタイルに移行してるんですけど、もともとの活動の動機が“人生において何か音楽に関わることをやっていたい”ということで、紆余曲折を経て現在にたどり着いてるんです。だから「ビートメイカーになりたい」みたいな明確な意思が最初からあったわけじゃないので、特に誰かに憧れてるっていうのはないんですよね。もちろんたくさんの音楽を聴いてきましたし、色々なジャンル、音楽というものもベースとなる部分は、ある程度は分かっているつもりではいます。好きなアーティストもそれこそたくさんいますし。

ただ、特定の何かにこだわりたくはなくて。例えば、ギターで手グセってあるじゃないですか。それってオリジナリティーでもある一方、表現を縛ってしまうものでもあると思うんです。昔、曲を作ってた時にそれで悩んだこともあったし、こだわりすぎるあまり新しいものを生み出せない状態ってよくないなと。なので、「15MUSっぽさ」っていうのは自分では全く意識していないです。

僕が日々聴いてるたくさんの音楽やこれまでの体験や経験がコーヒーの豆だとしたら、僕っていうフィルターを通して抽出されるコーヒー、その一滴一滴が15MUSの音楽なんじゃないかなと思っています。そしてその一滴がぽちゃんと落ちた時に広がる波紋がもっと広がればいいなと思ってますし、そうするためにももっともっと美味しいコーヒー、つまり良い音楽を作らなきゃなって取り組んでいる感覚です。

——そうお伺いすると、Chilly Sourceにいらっしゃいますけど、ご自身ではチルっぽさというのは特に意識されていないんでしょうね。

そうなのかもしれないです。Chilly Sourceはチルな空間やチルな音楽を提供していますけど、他のメンバーもみんな好き勝手に音楽作ってますし(笑)。きっとKROくんやAKITOくんの全体のオーガナイズが上手なんでしょうね。

——Chilly Sourceのようなレーベルもそうですが、ヒップホップはサウンド含めますます多様化していますが、その辺りに関してはどのように感じていますか?

「何を作ってもいい」といったら語弊があるかもしれないですけど、色んなアプローチでやっていいんだなっていう自由さはすごくいい流れだと感じています。そこで良いものを作れたら評価してもらえるフラットな環境もあると思うし、色んな人にチャンスが開かれているジャンルなのかなと。日本ではまだいわゆるマスなメインストリームジャンルになっていないからこそ、のびしろがあると思いますね。それこそ、リスナーの若さや海外の状況を考えればなおさらそうだと思うし。

——表現者にとって環境としては良い時代ではありますよね。

めちゃくちゃいい時代なんですよ。個人で全世界に配信流通できるし。僕がバンドやっていた時なんて、まずどこかのレーベルに入らなきゃ何も出せないみたいな時期だったし。それを考えると、今や音楽を発信できる環境は死ぬほど整ってるし、もうやるしかないよねって。


【ロングインタビュー】15MUS (Chilly Source) | 「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」元バンドマンという異色の経歴を持つビートメイカー・ラッパー

膨大な試行錯誤を経てたどり着いた現在

——バンド、特に日本のバンドシーンではフィジカルからデジタル/ストリーミングへの移行がまだゆっくりな状況ですが、過去バンドマンだった15MUSさんからして、なぜそうだと思いますか?

ぼくの場合は、デジタルの知見がある友達と親しかったというのもありますし、表現する音楽がヒップホップになって、その周辺のアーティストのトレンドに対する敏感さを近くで感じていたので、フレキシブルに移行できたのかなと思います。バンドって複数人が集まる形態なので、どうしてもメンバー間で考え方の違いがあるだろうし、あとは音源制作にかかるイニシャルコストも時間もそれなりにかかってしまうので、アンテナの高いメンバーがひとりいたとしても、そこを調整する難しさはあると思います。

——ただ海外でバンドだからといってストリーミングが普及していないかといったら……

バンドも普通に配信してますもんね。うーん、本当にどうしてなんでしょうね…… 考えれば考えるほど分からなくなってきた(笑)。

ただ一つ言えるのは、自分の場合は、ひとりの身軽な活動になって何だってできる状況で、どうやったら色んな人に知ってもらえるんだろうって考えたら間違いなく配信という選択肢しかないだろうと。

——それこそSoundCloudには150曲以上アップされたそうですね。

本当に泥をすするじゃないですけど、とにかく出来ることは何でも試しました。色んなものを作ってアップしまくって、アニソンのアレンジまで試した時期もありましたから(笑)。

——でもそんな試行錯誤があったからこそ今があると。

ですね。本当に色んなことをやってきたからこそなのかなとは思います。


【ロングインタビュー】15MUS (Chilly Source) | 「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」元バンドマンという異色の経歴を持つビートメイカー・ラッパー

「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」

——色々なチャレンジをされてきたということですが、「ますラジオ」では不安になる時もあるとおっしゃっていましたね。そういう時ってメンタルのメンテナンスってどのようにされていますか?

曲を作るっていう行為自体が自分にとってめちゃめちゃ楽しいことなんです。曲を作ってる時はただ良いものを作りたい以外のことは何も考えないので。だから曲作り自体がストレス発散になってると思います。リリックを書くのもそうですね。普段言えないことを吐露できる場所でもあるので。だから音楽があるからこそ今の自分を保てていると言っても過言ではないです。

——そのように音楽とともに人生を歩んでいる15MUSさんですが、今後の展望はどのようにお考えですか?

それも「YourSong」をリリースした後、最近改めてよく考えるんです。「僕は何になりたいんだろう」って。でもどんなに考えても結局たどり着くのは「音楽をやりながら生きていられればいい」っていうところなんですよね。まぁお金がもっと欲しいなとは普通に思いますけど(笑)。

なので具体的な夢っていうのはないんです。もう生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがないっていう感じ。

——最後に具体的な次の動きを教えてください。

すでに新しい作品に向けて動いています。『MEMORIES』から「YourSong」にいたるまで、曲に関する全てを自分で手がけていたんですけど、次の作品では他のアーティストと一緒に作った曲も入れようかなと。ストックもたくさんありますし、そういうコラボレートの制作も進んでいるので、EPやアルバムといったカタチでまとまった作品を出せればと考えています。


【ロングインタビュー】15MUS (Chilly Source) | 「生きててとにかく音楽が作りたくてしょうがない」元バンドマンという異色の経歴を持つビートメイカー・ラッパー

「YourSong」 各配信ストア : https://linkco.re/PrsPEpsY

 

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