miidaインタビュー 沙田瑞紀(ex.ねごと)によるミニマムユニットが表現する自由で型にはまらないサウンド&スタンス

2019.12.24


【ロングインタビュー】miida | ex.ねごと 沙田瑞紀とsugawara(ecke/SYMBOL)によるミニマムユニットが表現する自由で型にはまらないサウンド&スタンス

miidaが奏でる楽曲はオントレンドでありながらしっかりとしたバックグラウンドを感じさせ、新たに降り立った自由なフィールドで表現欲求に従うがまま真摯に音楽に向きあっていることが強く伝わってくるサウンドだ。時代を彩る楽曲を生み出し続けたねごとでの活動を経た沙田瑞紀は、かつての盟友sugawaraを迎え、今年ユニットmiidaをスタート。フレッシュなアプローチでグッド・ミュージック/ソングをリスナーに届け始めている。これまで築いたトレジャーを胸に抱きながらも、何にも縛られず次のステージへと歩み始めた二人に話を聞いた。

10年以上の時を経て再び合流したふたり

——まずmiidaとして最初の音源、「grapefruit moon」を配信リリースされた手ごたえはいかがでしたか?

沙田 : ワンマンライブをその前にやったんですけど、音源を望む声も多くいただいていたので、まずはリリースできてとにかくホッとしました。SNSでもたくさん反響があって嬉しかったですね。

——「grapefruit moon」をmiidaの最初のリリースに選んだのはどうしてですか?

sugawara : 沙田の新しいプロジェクトだからねごとのイメージがあるリスナーもいたかもしれないんですけど、miidaはそれとはまた別のアプローチでやってるユニットということで、サウンドもそれを表すものにしようと「grapefruit moon」を最初のリリースにしました。

miida – Grapefruit Moon [short video]

——改めてmiidaの結成の経緯をお聞かせいただけますか?

沙田 : ねごとが今年の7月20日に解散したんですけど、解散については2018年の11、12月ぐらいに話をしていて。そうなると必然的に解散後はどうしようかなって考えざるを得なくて色々思いを巡らせてはいたんですけど、音楽が好きだということはやっぱり譲れないなと。これからの人生もきっと音楽から離れることはないだろうなという漠然とした思いはあって。そういう本当に漠然とした気持ちの中、とりあえず新しく曲を作りはじめたんです。そうして曲を作っているうちに、これを表現するのは一人ではないなという感じがして。ただバンドでもないなと。で、徐々に自分の中で”ミニマムな体制でやる”っていうコンセプトが固まってきた時に、ライブをやるならやっぱり打ち込みより生ドラムでやりたくて。それでドラマーを探してる時に思いついたのがsugawaraさんだったんです。

sugawara : ある日、沙田からライブを一緒に見に行こうって言われて。僕はその時ねごとが解散するってことも全然知らなくて。それでライブの帰りに一緒にご飯食べてたら、実はねごとが解散するって急に聞かされて普通にびっくりして。でも、音楽は引き続きやっていきたいっていうことで。

沙田 : で、一緒にやりませんかっていう話をしたんです。

——そもそもお二人が知り合った時期や経緯というのは?

沙田 : もう10年以上前になりますけど、実は以前一緒にバンドをやっていたんです。私が高校3年で。

sugawara : そうそう。僕は大学2年だったかな。

沙田 : そのバンドのヴォーカルが私の知り合いで、sugawaraさんの大学の後輩でもあったんです。

sugawara : もともとそのヴォーカルと僕が大学でバンドやろうって話をしてて、ギターとして連れてきたのが沙田だったっていう。

——じゃあ10年以上の時を経て再結成というか。

沙田 : たしかにそうですね(笑)。

——そのバンドはどれくらいの期間活動したんですか?

sugawara : 活動は1年未満ぐらいでしたね。音源もちゃんとしたレコーディングしたものは特になくて。

——そのバンドはどういう音楽性だったんですか?

沙田 : いわゆるギターロックでした。そのバンドでは私は曲を作ってなくて、ヴォーカルが曲を作ってて。

sugawara : 当時沙田は全然しゃべらなくて無口な感じだったんですけど、いざ音を合わせてみたらギターがめちゃめちゃ上手くて、びっくりするっていう(笑)。


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あえて制限をしない音楽の方向性

——sugawaraさんの音楽的なルーツというのは?

sugawara : ヒップホップは好きですね。Fla$hBackSとかあの辺が好きで、今日もNF Zessho とAru-2がジョイントしたアルバム『AKIRA』を聴いてましたし。今はヒップホップに限らず幅広く聴くようになりましたけど。ジャンル問わず良いものは良いという感じで。

——miidaとして一緒にやろうとなったとき、音楽的な方向性を二人で話し合ったりはしましたか?

沙田 : それについてはけっこう話したんですけど、結局まずは曲をたくさん作ってみて、その中からふたりともしっくりくる曲をやって、それがスタイルになっていけばいいねっていう風になって。音楽性をかっちり決めて自分たちで制限してしまうより、表現の幅は広く持っておいた方がいいよねと。その方が二人の持っているものをお互い引き出した時に面白いと思うし。

——そもそも音楽の趣味が似ている?

沙田 : 全然違うっていうことはないかもしれないです。私もヒップホップはすごく好きだし、趣味が重なっているところもあるんでニュアンスが分かりあえたりする部分はやりやすいです。

——例えば「grapefruit moon」でもオントレンドなサウンドでありつつ、ギターソロがあったり、そこにはすでにmiidaらしさが存在しているように感じます。

沙田 : ギターソロ弾いてますね(笑)。そういう部分も何の制約もないからできていることだし、本当に自然な流れで作ってるそのままが表現されていると思います。


【ロングインタビュー】miida | 沙田瑞紀(ex.ねごと)とsugawara(ecke/SYMBOL)によるミニマムユニットが表現する自由で型にはまらないサウンド&スタンス

「grapefruit moon」 各配信ストア : https://linkco.re/uUstsHDS

 

ふたりそれぞれの作曲アプローチ

——miidaにおける曲作りはどういう流れになっていますか?

sugawara :スタジオでセッションしながらゼロから作るっていうよりも、 二人とも曲を作れるんで、基本的にはそれぞれが歌メロぐらいまで入ってるデモを作ってお互いで持ち寄ってスタジオでブラッシュアップするケースが多いです。

——それぞれ個人での作曲プロセスはどういう感じですか?例えばメロとビートだったらどっちから?

沙田 : 自分はもうほぼトラック、ビートから先に作りますね。 Ableton Liveを使ってるんですけど、Abletonのたくさんあるリズムパターンの中からその時にしっくりくるのをばーっと貼り付けてBPMを決めてから作り始めることが多いです。

sugawara : 僕もだいたいリズムパターンからつくりはじめますね。僕はLogicユーザーなんですけど、気に入ってるサンプラーのプラグインを立ち上げて、まずはドラムの音を選んで、これまでチャレンジしたことのないビートをイメージしながら組み始めることが多いです。それからエレピ入れたり。リフ作りはあまり得意じゃないので、どちらかというとコード進行から考えます。

沙田 : あと私はギタリストなんですけど、コンポーザーとしてもやってきたので、いわゆる弾き語りで作るみたいなアプローチが自分の中に全く無いんです。そういう作り方を自分がした場合コードが一辺倒になってしまうかもしれないし、あんまり自分に向いてないなと。なのでビートありきでそこに色んなものを積み重ねていくスタイルの方がどちらかというと得意ですね。あと曲を作る時は限られた時間の中でどれだけ作れるか、けっこう集中して作るタイプだと思います。

——現状miidaでそれぞれが手がける曲の割合はどれくらいですか?

沙田 : 私が7でsugawaraさんが3くらいかな。そういう割合ではあるんですけど、一緒に活動しているメンバーが曲を作れるっていうのは気持ち的に楽というか、以前は曲作りに関してはずっと1人だったので、そういう意味では曲作りのプレッシャーは軽くなった気がします。


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ファンやリスナーを第一に

——瑞紀さんはいわゆる職業ミュージシャンとしてやられてきて、一方でsugawaraさんは今も音楽とは別に会社員としてお仕事をされているそうですが、活動ペースの部分でズレはないですか?

沙田 : 今のところはぜんぜん大丈夫です。違和感も特にないですし。sugawaraさんはmiida以外にもさらにいくつかバンドやりつつ会社員もしてて、普通にどうなってるんだろうっていうのはありますけど(笑)。

sugawara : 色々調整しながら頑張ってます(笑)。たまに連絡の返信が遅くなってしまうことはありますけど、とはいえ1週間連絡がとれないとかそういうことはないですし。

沙田 : sugawaraさんの社会人としての経験や知識がmiidaの活動にも役立っている部分はあると思いますね。

——最初の音源のリリースに至るまで、ワンマンライブの実施やジンの作成、Webストアやnoteをはじめとしたネット上の展開など、かなり戦略的にやられてきたのかなと感じました。

沙田 : 戦略的というか考えるには考えたんですけど、”仕込んだ”というニュアンスではなく、とにかくファンやリスナーを第一にみんなに楽しんでもらえるよう常に何かしらのトピックがあった方がいいよねってということで、結果的にそうなった感じかもしれないです。

——miidaがスタートしてまずは最初の目標としてワンマンライブを決めた感じですか?

沙田 : そうですね。7月にねごとが解散したタイミングでmiidaの結成を発表して、ワンマンライブの告知もしたんですけど、ワンマンを急遽決めてしまった部分もあったんで、それに向かって必要なことを自分たちの中で優先順位を決めながら順番に進めてきました。音源のリリースが後になったのは、納得するクオリティまで仕上げたいっていうのがあったんで。ただ、リリーススタイルに関しては今のトレンドを周りの人にアドバイスをもらったりしながら、まずは配信だけでコンスタントにリリースしてみようとか、その辺は考えながらチャレンジしています。個人的には配信だけのリリースはこれまでしたことがなかったので。

——ご自身で配信リリースしてみて実際いかがでしたか?

沙田 : 新しい体験でしたし、普通に驚きでした。こんなに簡単にリリースできるんだって。何回かクリックしただけで、本当に全世界に出るんですよね。あと各所でプレイリストにもピックアップもしていただけたし、こういう仕組みを使ってこれからもっと面白い取り組みもできそうだなっていう予感がすごくしました。

——リスナーとのコミュニケーションもいい感じにやられていますね。miidaの由来を一緒に考えようとか。そいうアイデアはどうやって考えるんですか?

沙田 : 意外と思いつきが多いかも(笑)。

sugawara : そうだね、例えばmiidaの由来に関してはインスタのライブをやった時に見てくれている人とのやりとりの中で思いついたり。

沙田 : 活動を手伝ってくれる人を募集したときも、草野球に参加したい人募集的なノリで呼びかけてみたり(笑)。そういう柔軟なことも今の活動スタイルだからこそできることだと思うし。ずっとメジャーでやってきたんですけど、いわゆる型にはまった動きしかしたことがなかったんで、せっかく自由にできる状態なので色んなことを自由にチャレンジしたいなと。


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メジャーとインディーそれぞれのフィールドを経験したからこそ実感すること

——音楽活動をするにあたってメジャーとインディペンデントでそれぞれの良さがあると思うのですが、メジャーからインディペンデントなスタンスに移行した瑞紀さんにとって、特に以前と違うなと感じることはどういう部分ですか?

沙田 : 全てが新鮮かもしれない(笑)。言うならば、自分の活動に関する全てが把握できていることは気持ちがいいですね。今までは良くも悪くも第三者にお任せしなきゃいけない部分がもちろんあって、そこはどうしても見えづらい部分だったので。例えばマーケティングの話だったり、セールスやツアーの数字といった部分にコミットすることはなかったんですけど、今後そういうところにも自分自身でコミットできるワクワクみたいのはありますね。今もmiidaの再生回数とか毎日チェックしていますし(笑)。

メジャーとインディペンデントでそれぞれ良いところがあって、それぞれの良さと大変なところってきっと違うベクトルだと思うんです。自分の場合は曲を作って演奏するいわゆるアーティストという存在として大事にしていただいたことにすごく感謝していますし、アーティストとして集中できるメジャーの環境というのはとてもありがたいものだと思います。ただ、今は地道に活動しなければならないこの環境自体が自分の中で気持ちいいものだと感じられているので、まずはここでちゃんと音楽に向き合っていきたいっていう気持ちでいます。


【ロングインタビュー】miida | ex.ねごと 沙田瑞紀とsugawara(ecke/SYMBOL)によるミニマムユニットが表現する自由で型にはまらないサウンド&スタンス

——そこは両方を経験したからこそ、今後miidaならではの活動につながっていきそうですね。sugawaraさんは今の活動スタンスに関してどのように感じていらっしゃいますか?

sugawara : 僕個人としては、メジャーのフィールドで活動した経験もないですし、ずっと自分自身でやることが当たり前の環境にいたので、これまでと変わらず地続きでやれてるかなと思います。

沙田 : あと活動のスタイルが変わっても、これまでと変わらず応援してくださったり、接してくださる人がたくさんいることが本当にありがたいなと思っています。メジャーだからインディーだからって、これまで築いてきた関係値って変わらないんだなって改めて実感していて。例えば以前お世話になってたラジオ局の人も、miidaをスタートして自分自ら連絡しても前と変わらず接してくれますし。この10年間で築いてきたそういう関係値というものは自分にとって本当に大切な財産になっていて、だからこそ活動スタイルが変わっても自分はこれまでと変わらない愛を音楽に注ぐことができているんだと感じます。こういうことって音楽をやっててやっぱり相当幸せなことだと思うので、変わらず応援してくれる方への感謝の気持ちやその存在の大切さは間違いなく今後も大事にしていこうと思っていることです。

——sugawaraさんは音楽活動をするにあたって何か大切にしていることはありますか?

sugawara : 僕は曲作りの話になっちゃいますけど、自分に正直に曲を作っていたいなと常々考えていて。どういうことにも世の中のニーズってありますけど、そこに100%迎合するんじゃなくて、ニーズを意識したとしても根本としては自分が作りたい表現を第一にしていたいなと。単にマーケットにあわせたものってすぐに消費されていると感じますし、それよりも後世に残っていく音楽を作りたいっていう気持ちはずっと持ち続けています。

——おふたりの真摯に音楽へ向き合う姿勢が伝わります。ちなみにmiidaは今何曲ぐらい楽曲はありますか?ワンマンでは10曲以上演奏されていましたが。

沙田 : 作っている途中のものもありますけど、だいたい15曲くらいはもうありますね。

——2ndシングルの「Blue」を12月20日にリリースされましたが、改めてどういった楽曲に仕上がっていますか?

沙田 : 「Blue」はビートとシンセがしっかり効いてる4つ打ちの曲なんですけど、1stの「grape fruit moon」とはまた異なるmiidaの一面を表現出来ている曲だと思います。


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ヴォーカリストとしてもどれだけ気持ちや感情をのせることができるか

——これからも様々なサウンドの引き出しを見せてくれるmiidaだと思いますが、リリックの部分ではどういったことを書かれていますか?

沙田 : それぞれ自分の曲は自分でリリックを書いているんですけど、私の場合はもうかなりオープンなマインドで書いちゃってますね。自分自身で歌っているということもあって、自分から出てくるそのままの言葉、その時に感じた気分や空気みたいなものをただばーっと。これまではある意味ねごとという存在にフィットする言葉をどこかで意識していた部分もあって、言葉選びにしても他の曲で被っていたら別の言い回しにして全体のバランスを考えたりしていたんですけど、miidaではその曲にふさわしい言葉であればそれでいいじゃんっていうアプローチで何の縛りもなく書いています。そこからもmiidaらしさやその時の私自身っていうのが色濃く出てくるような気がしています。

——リリックの言葉選びにおいてサウンドに対する語感は意識されますか?

sugawara : 僕はメッセージというか、自分が言いたいことを優先させるかもしれないです。韻は大前提として意識しますけど。

沙田 : 私はもうメロディーに対してどんどんリリックをのせていくタイプなので、韻や起承転結のような整合性はあまり気にしないかな。

——そのリリックをmiidaでは瑞紀さん自らヴォーカルとして歌われていますが、ヴォーカルとしてのキャリアというのは?

沙田 : ないです。なのでmiidaがはじめてで。最初はもう自分でもよくわからないっていうか、歌っていいのかな…みたいな(笑)。実際に歌ってみるまで自分の声について考えたことすらなかったので。ただ、さっきも言ったようにミニマムな体制っていうコンセプトでスタートした以上、やるからにはということでボイストレーニングもはじめてみたり。最近やっと自分が歌ってるっていう違和感も薄まってきたんですけど、改めて歌は本当に難しいなと感じました。ギター弾くより難しいです(笑)。歌詞を覚えるのも精一杯だし、もっとライブをこなしてとにかく経験していくしかないですね。

——音源で客観的に自分の歌声を聴いてどう思われましたか?

沙田 : もうずっと鼻詰まってるなみたいな(笑)。でもそれもmiidaの個性ということなのかなとも思います。まずは上手い下手よりも、どれだけ自分の気持ちや感情をのせることができるかが大事だと考えているんで、歌の部分でも自分を高められるよう努力したいですね。

——そこは瑞紀さんにとってmiidaを始めたからこその大きなチャレンジですよね。sugawaraさんはmiidaをやるにあたって何か新しくチャレンジしていることはありますか?

sugawara : 同期がメインでの演奏っていうのは他のバンドでもやってこなかったことなので、そこは自分として新しい試みです。最初は難しい部分もあったんですけど、最近ようやくそのスタイルも楽しめるようになってきました。今まではメンバーの演奏ありきの曲を作ってきたんですけど、そこに縛られない曲の表現の面白さに新たに気付けたと思います。


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日々のインプットを大事にしながらコンスタントに作っていく

——ライブに関しては今後どういったパフォーマンスになっていきそうですか?

沙田 : 今のところライブも2人でそれぞれ複数の楽器や機材を同時にこなしながらやってますね。ただ、miidaはバンドというより音楽プロジェクト的な感じでもあるので、柔軟にフィーチャリングやゲストを迎える懐の深さみたいなものは持っていたいなと。二人でやってるミニマム感の面白さとの振れ幅も面白いと思いますし。

——先日のワンマンは音源を出していないにも関わらずソールドアウトになっていましたね。

沙田 : 音源を出していない状態で、全曲みんなが初めて聴く曲でライブをするっていうのは初めてのことだったんですごく新鮮でした。初めて聴く曲なのにみんな体を揺らしてくれてたし、音楽を通して分かりあえる素晴らしさに改めて気付いた瞬間でもありましたね。

——今後ライブのペースとしては?

沙田 : 月に1、2回くらいやれたらとは思ってます。

——ツアーはいかがですか?

沙田 : ライブのパフォーマンスに関しては本当にまだまだなので、もっともっと鍛えて最高の状態って思えるぐらいまで仕上げてから本格的に色んな地方を周りたいですね。

——今後のリリースの予定としては?

沙田 : 年内はひとまず「grape fruit moon」と「Blue」の2曲なんですけど、2020年もなるべく間を空けずにコンスタントにリリースできたらなと考えています。今回こうやって単曲で続けてリリースしたんですけど、自分自身も気に入った曲って繰り返し聴くほうだし、1曲1曲を大事にできるこういうリリーススタイルもいいなと改めて感じました。もちろんアルバムも2020年中には出したいですね。今年はかなり駆け足で曲を作ったんですけど、今後は日々のインプットを大事にしながらコンスタントに作っていけたらなと。

——そこも特に期限などに縛られない音楽の表現になっていきそうですね。

沙田 : そうですね、好きな時に作って好きな時に出せますし、自分たちでコントロールができるので。

——最後にメッセージを。

沙田 & sugawara : miidaのことが少しでも気になったらぜひ曲を聴いてみてください。これからもmiidaをよろしくお願いします!


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photo by Hiroyuki Hama

 

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