illrain インタビュー 「ビートメイクは特に縛り無く自由に楽しくやっている」20名以上のラッパーを迎え制作された『ill world』が話題、新鋭プロデューサー【IYOW 】

2020.10.26


illrain インタビュー

illrain

山口県出身、現在22歳のプロデューサー。今は東京、神奈川を拠点に活動中。

今年1月リリースの1stアルバム『Brainwash place』を皮切りに、各地の新鋭ラッパーをfeatしながらシングルを7作(「SUCK IT UP 2」、「how much!?」、「Sober」、「CHAIN DOWN」、「Midnight Blues」、「Champagne Pop」、「walk the walk」)とEP『Believe in yourself』、Dumbpersonとの共作『Dr Gounn』と、毎月のように精力的に作品を発表し続け、そして先日10月には20名以上のラッパーを迎えて作り上げられた18曲収録の大作『ill world』をリリース。同作をきっかけにApple Musicのヒップホップジャンルバナー登場をはじめ、各種プレイリストにも多数ピックアップされるなど今注目を集める新世代のプロデューサー。

IYOW : A series of interviews with featured beat makers / producers / composers


——キャリアスタートのきっかけ

元々音楽は好きで、色々なジャンルのライブに遊びに行ってたんです。それで、初めてヒップホップのライブを見に行った時に、ヒップホップは演者とお客さんの距離が近くて、さらにリリックの内容も決して裕福な家庭では無い自分にマッチしててそれに食らっちゃって、まずはラップから始めました。そこからMacBookを買ってレコーディングしながらビートも少しずつ作ってて、そうしたらいつの間にかラップよりビートメイクがメインになって、今に至ります。

 
——ターニングポイント

今回リリースした2ndアルバム『ill world』の制作を始めてからだと思います。『ill world』の制作をスタートしてから、一緒に楽曲を作りたかったアーティストにもビートに乗ってもらえて、そういう中で自分のビートへのこだわりだったり、自身のビートに対する自信が付きました。

実は『ill world』を作り始めた時は、まだ地元で普通にサラリーマンとして働いていたんです。それで、アルバムの制作が進んでいいくうちにどんどん楽曲制作にのめり込んでいって、これはもう楽曲制作メインの生活が送りたいなということで、思い切って拠点を東京/神奈川に移しました。なので、もう現在俺にはビートしか無いと思っています。

 
——最新作

10月14日に2ndアルバム『ill world』をリリースさせて頂いたので、ぜひチェックして頂きたいです。


illrain、「ill world」

illrain『ill world』 各配信ストア : https://linkco.re/3hAxneQg

 
他にも、10月18日にリリースされた018のアルバム『Yellow Pierrot』にも、「Spend」、「Muzzle (feat. Kazuo & Donatello)」、「Sense」、「Burn」の4曲でビートで参加しているので、そちらもチェックしてもらえたらと思います。


018『Yellow Pierrot』

018『Yellow Pierrot』 各配信ストア : https://linkco.re/p8txA5hn


018 & illrain
018 & illrain

 
——キャリア当初の制作環境

キャリアスタート時はMacBookでLogic Proのみで制作していました。説明が英訳でしか出てこなくて、最初はかなり手こずった記憶があります。

 
——現在の制作環境

現在は都内だったり神奈川だったり色んなスタジオに飛び回って制作しています。普通に自宅でもカフェでも制作します。今後は、自宅に簡易スタジオを完備しようと考えています。

 
——メインの機材

PCはMacBook Proを使用しています。

DAWに関しては制作するビートによって使い分けていて、Logic Pro Xをメインに、たまにMK3やFL studioも使ったりします。


illrain
愛用のMacBook Pro

 
——モニター環境

ヘッドフォンはキャリアスタート時からSound Warrior SW-HP10sを愛用しています。あと今はAppleの純正イヤホンで楽曲を聴かれることが多いと思うので、Apple純正イヤホンも使います。

スピーカーに関しては、KRK Rokit Series 6を使用しています。

 
——よく使う音源

Logic内のDrum kitはよく使いますね。悪く言えば安っぽい音なのですが、そのいなたさが個人的には好きなのでよく使っています。

 
——ビートメイクのプロセス

音のインスピレーションを受けるものがあったらすぐ上ネタに残して、その後にドラムを打ったりしますし、一方で全然先にドラムを打つこともあります。

特に縛りは無く自由に楽しくやってます!

 
——ビートメイクポリシー

制作する時には、上ネタだけで成り立つビートは作らないように意識しています。上ネタの展開を作りすぎないってことですね。ドラム、808があってこそヒップホップビートだと思うので、上ネタ以外で展開を増やしてドラム、808が際立つようにに意識して作っています。言うならば、いなたさは残しつつ、音数も少なめでラップの映えるビートを意識しているっていう感じですね。

 
——最も影響を受けたプロデューサー/ビートメイカー

Wheezyですかね。「この曲は誰がプロデュースしてるんだろう?」って、プロデューサーをすごくディグっていた時があって色んなプロデューサーのビートを聴いてみたんですけど、Wheezyが理想としているビートと僕の理想のビートがかなり近くて。それからは808の置き場所だったりドラムロールだったりを参考にさせてもらっています。

 
——最近よく聴いている楽曲

最近ハマっている曲は Octavian – Rari ですね。

Jim-E Stackというプロデューサーの楽曲なんですけど、普段はエレクトロのビートを作ってるらしくて、上ネタにエレクトロの残像が残っているんですよ。それに加えて疾走感もハンパなくて食らっちゃいました。ここ最近アガりたいときはいつも聴いています。

 
もう1曲は Sleepy Hallow ft. Fousheé – Deep End Freestyle です。

この楽曲のビートの音数の少なさと後半の展開で入る音のいなたさがドタイプで。またラップのアプローチも余裕があって面白くて聴き込んでしまいますね。

 
——My favorite works / 自分の作品からのお気に入り

今回の『ill world』からあえて数曲厳選するとしたら、「walk the walk (feat. Donatello & TEITO)」、「Porsche (feat. 018)」、「恋愛体質 (feat. Weny Dacillo, Only U & Donatello)」の3曲ですかね。

「walk the walk」に関しては個人的に昔からDonatello君、TEITO君2人とも好きで(笑)。2人に客演で入ってもらったら絶対良い曲出来るなって直感でその2人にしました。

 
「Porsche」については先程も話しましたが音数少なく、いなたいビートが個人的に好みでカマしてくれるラッパーを探してて、018に蹴ってもらったら予想以上にカマしてくれたのでお気に入りの曲です。

 
「恋愛体質」に関しては最初にWeny君のフックが完成してヴァースを誰に蹴ってもらうかをずっと悩んでたんですけど、そのfeatメンバーの選抜が今回のアルバムの制作で1番楽しかったですね。結果的にOnly U君とDonatello君に蹴ってもらって大正解でした。

 
また以前にリリースしている『Dr Gounn』も個人的には気に入っていて、中でも「Queen(Feat.Fuma no KTR)」は特に気に入ってますね。まずこの楽曲に関しては倍速でハメてもらおうと思ってビートもメイクして送ったんですけど、データが戻って来て聴いてみたら想像とは真逆のスロウなフロウでハメられて返ってきて。それがドンピシャにハマっててヴァースのフロウの種類も多くて飽きない曲かなって思います。

『Dr Gounn』については10月31日に、北海道・札幌でリリースパーティも行いますのでぜひ遊びに来てください。


Dr Gounn

illrain & Dumbperson『Dr Gounn』 各配信ストア : https://linkco.re/GFd5TTM4


illrain & Dumbperson『Dr Gounn』

 
——Message

改めてこの度10ヶ月もの期間を費やして2ndアルバム『ill world』をリリースしました。

New Album『ill world』
◾︎Track list
1. Movin (feat. Linobu)
2. Important (feat. EARTH THE KID & neclo boy)
3. ULALA (feat. Only U)
4. FALL (feat. XY GENE)
5. walk the walk (feat. Donatello & TEITO)
6. Porsche (feat. 018)
7. Insanity (feat. 大神)
8. Calm Down (feat. week dudus)
9. VENM (feat. DOLLY DILLON & Bonbero)
10. Light side (feat. 9for & Oddy lozy)
11. Devil Wind (feat. Fuma no KTR)
12. GAME OVER (feat. vio moon)
13. In My Zone (feat. TEITO)
14. 恋愛体質 (feat. Weny Dacillo, Only U & Donatello)
15. Sunny (feat. Palm2ree)
16. Make me numb (feat. Fionn Mily & ebaby)
17. Sky Focus (feat. SPARCCCY & Lacus sanii)
18. Pain is making (feat. Lisa lil vinci)
https://linkco.re/3hAxneQg

全18曲とボリュームのある作品を、全国各地のホットでフレッシュな若手メンバーを客演に迎えてリリースすることができました。また、収録曲のミュージック・ビデオも先日先行公開した「walk the walk(ft.Donatello&TEITO)」や、公開したばかりの「ULALA (feat. Only U)」に引き続き、これからも合計6本の公開を予定しているので、ぜひチェックしてほしいです。

年明けには『ill world』のリリースパーティも行う予定になっているので、自分のSNSをチェックしていただいて、遊びに来てもらえたら嬉しいです。

この記事を通して、たくさんの人に僕の音楽が届くことを祈ってます。

また次作に関してもすでに制作に取り掛かっていて、スピードも一切緩めず頑張りますので今後ともillrainをよろしくお願いします。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


illrain

 

illrain
Twitter
Instagram
SoundCloud
YouTube

この記事の執筆者

THE MAGAZINE

ストリーミング時代の中でうまれる新たな情報やアイデア、インサイト、ナレッジを、ミュージシャン/音楽アーティストおよびそのファンへ発信し、国内シーンの活性化と海外へのチャレンジをサポートするメディア ― Powered by TuneCore Japan

https://www.tunecore.co.jp/