邦ロック特集「Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場」#20【Suck Noise, YOLON, ザ・あどばん, 毛布留学, DANI, セツナフレンド, TWO RABBITS, 寄集, Kudos Vein, 揺らいで凪】
“先取り邦ロック”を武器に音楽ライターやイベント企画で活動する遊津場が、その月に気になった邦ロック楽曲を10曲セレクトする【Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場】。
「若手が中心となるので、新たな発見があるはず!あなたをコアな邦ロックリスナーにさせてみせる!」と遊津場は息巻いてるとか何とか。
以下、セレクト楽曲を遊津場が解説。本記事の解説とともに、セレクト楽曲をまとめたTHE MAGAZINEのプレイリストもお楽しみください(毎月更新)。
1.Suck Noise「2006」

大阪で衝動を掻き鳴らすロックバンド。繊細かつ激しいメロディーに乗せて、心の柔らかいところまで曝け出した歌詞を届けてくれます。あなたの絶望へ逃げずに寄り添うレベルは、同世代アーティストの中でも高いと思っています。
そしてライブになると全ての音が、より“ガチ”になるとのこと。私も10分尺のライブは見たことありますが、このスリリングな時間はもっと知られてほしいですね。
2.YOLON「she:sea」

2007世代のスリーピースバンド。山形を中心に活動中。
もうあとは曲を聴いてください。という説明で終わらせたくなる心情描写力と空間掌握力とライブバンドとしてのシンプルな筋力を感じます。これからも純粋無垢にバンドを追い求めてほしいです。
この曲は言うならば“ずっと繋いでいたい思い”を切実に歌っていますが、1人で聴いているとあなたも自然と目の前には見えない大切なものに向けて、手を伸ばしたくなるでしょう。
3.ザ・あどばん「ジャーニー」

三重県伊勢市のロックンロールバンド。見放題大阪・名古屋にも出演するなど、徐々に勢力拡大中。2nd EPリリースに伴い、全国11カ所でのツアーも始まっており、最後の大阪と東京はワンマンライブとなっています。
人懐っこさを感じるロックサウンドはノスタルジックな気持ちにさせてくれます。ライブハウスで聴くと、一緒に子供のような笑顔で歌いたくなるでしょう。
4.毛布留学「気休め」

airiの「語り」とnavi、yanasyの奏でる「ポップミュージック」を融合した、「ジャパニーズ・スポークン・ポップ」を独自のジャンルとして掲げて活動しています。
この曲のリリースは1年くらい前なのですが、先日公開されたMVが高評価と再生回数を伸ばしています。愛、平和、優しさ…自分なりに大きくしようとしても、それは気休め程度にしかならないなぁって気付いちゃいました。良かった。何か始められそうだ。
5.DANI「COUNTUP」

バンド・あるくとーーふのボーカル、kako名義でのソロ活動を経て、今年4月からDANIとして活動を開始しています。バンド時代に私も入ったイベントに出てくれたので、続けてくれているのが嬉しいです。
この曲は1音目からディープなエレクトロサウンドで引き込まれると、ピュアとミステリアス、どちらも同居する歌声に、いつの間にか距離を詰められています。魅惑的なスナイパーみたいなアーティストになってました。
6.セツナフレンド「恋して雨」

福井県発4ピースロックバンド。絶賛全国ツアー中でツアーファイナルは福井CHOPでのワンマンライブとなっています。
持ち味の執着性はありつつ、この曲は高いリズムセンスを感じて、精神を解放し雨が楽しくなる「ラッタッタ」。言葉のチョイス、サウンドのフレーズも魅力がどんどん上がっているバンドで、大型サーキットフェス常連になる未来が来ないと嫌ですね。
7.TWO RABBITS「KILLER TUNE」

ブラックでポップな福岡のロックバンド。
カリスマ性を感じる万優子(Vo.)のボーカルがオシャレに爆発し、ジャンルを超えていきます。福岡からは若くしてオシャレなバンドが続々出てきますが、音楽の授業でファンキーになる方法でも教えてるのでしょうか。
〈毒を吐いて 強がる姿勢が もはや愛おしいわ〉というリリックは、本当にしょうもない物も者も蹴散らして、一歩先に行ってます。
8.寄集「この街とあなた」

大阪寝屋川青春パンクロックバンド。恐らく高校生の時からライブ本数を多く重ねていて、大阪の次世代ライブハウスシーンでは知られています。今年は十代白書決勝進出やCOMING KOBE出演も決めました。
先輩や同期と高め合った実力はライブパフォーマンスだけでなく、ちゃんと楽曲にも表れています。勢いや圧だけでなく、言葉でも刺してきます。聴いたら少し強くなれるかも。
9.Kudos Vein「雲間」

Alternative Beat POPs…良い言葉を見つけてますね。オルタナティブという言葉の範囲が曖昧になる中で、ちゃんと革新的な音を狙いつつ、科学やAIでは到達できない信仰的部分もあって、これぞバンドを今やっているからこそ鳴らすビートという感じがします。この曲もじっくりと眩しさが見えてきます。
7月20日には2回目となる大阪でのライブがあります。西の方にも見てもらいたい。
10.揺らいで凪「ルミナスの行方」

七華貴笑(Gt./Vo.)の生み出す言葉と儚げながらも力強いボーカルが、高い演奏力によって非常に洗練された説得力のある音楽に昇華されて届けられる彼らの新作EPから。
ここまで書いてきても思ったのですが、僕は音楽に「どんな光を出すのか」を求めがちです。そこで既に信頼度の高い彼らを聴いてみたのですが、いやここにきて何種類光持ってくるねん。ライブでもトリで鳴る姿が見たくなりました。リリースツアー、開催中です。
「Monthly Core-Rock!! Select by 遊津場」プレイリスト