インディペンデントアーティスト必見【基本セットアップ】できていますか? 配信リリースを始めたらやっておきたいこと全チェック

2021.9.3


インディペンデントアーティスト必見【基本セットアップ】できていますか? 配信リリースを始めたら必ずやっておきたいこと全チェック

最近は、誰でも楽曲を音楽ストリーミングサービス/サブスクでリリースすることができるようになりました。どこかに所属しなくても何かのきっかけで楽曲がヒットし、スケールの大きい音楽活動ができるようになったインディペンデントアーティストも次々に現れています。その一方で、誰でもリリースができるようになったからこそ、楽曲を配信リリースしはじめたのはいいものの、思うように再生や収益が伸びないといった悩みが増えているのも事実です。うまいくかどうかには様々な要素が影響しますが、少なくともその確率をアップさせるためにできることは多くあります。音楽活動が人生におけるひとつの冒険であるとするならば、冒険への備え = 基本セットアップ が非常に大切です。ロールプレイングゲームでも基本的な装備をつけないで進めることはありませんよね。

そこで今回は、楽曲を配信リリースしたらまずはやっておきたいセットアップ項目、音楽活動に役に立つ情報やツールをひとまとめ。中にはハードルが少し高いものもありますが、大半はすぐに自分でもできる内容です。これらはメジャーアーティストもやっていることで、言い換えればこういった基本的なポイントを押さえるだけで基本準備という点では有名なアーティストと同じ土俵に立つことができます。ここでアーティストとしての基本的な装備を身に付けて、ストリーミング時代の音楽活動という冒険に改めて旅立ちましょう!

 

■正確に情報を登録する

ディストリビューションサービスを使って音楽を配信するうえで、基本となるのがリリース登録。基本的には自分で入力した各種情報データ(曲名やアーティスト名など。メタデータと呼ばれることも)が、各配信ストアに配信されていきます。そのため、入力内容の正確さが求められます。下記の記事で配信登録時に気をつけたいこと(チェックシート)を紹介しています。リリース登録の際はこのページを開いてチェックしながら登録してみましょう。

 

■アーティスト写真を設定する

各配信ストアが提供するアーティスト向けツールを使うことで、アーティスト写真を設定することができます。これらのアーティストツールは、アーティストページのカスタマイズだけでなく、リスナーデータの分析などアーティストにとって便利な機能を備えているので、登録することをおすすめします。

Apple Musicでのアー写を設定する

Apple Music for Artists

Spotifyでのアー写を設定する

Spotify for Artists

Amazon Musicでのアー写を設定する

Amazon Music for Artists

※Amazon Music for Artistsは、TuneCore Japanのアカウントでそのまま使用できるように先日アップデートされました!

 

■歌詞を登録する

歌詞は楽曲を何度も聴いてもらうきっかけにつながります。そのため、歌詞はできる限り登録することをおすすめします。

TuneCore Japanを利用して配信している楽曲は、歌詞も登録することができ、登録した歌詞はApple Music,Spotifyなどの主要な配信ストアへ配信されます。

TuneCore Japan 歌詞(リリック)の登録について

 
「プチリリ」等の歌詞投稿コミュニティを使って配信することも可能です。

プチリリ

Facebook、Instagramが連携しているMusixmatch for Artistsを利用して、歌詞の登録および表示を行うこともできます(Instagram ミュージックスタンプの歌詞配信ができる)。

Musixmatch for Artists

Facebook Rights Manager / Audio Library とは
https://support.tunecore.co.jp/hc/ja/articles/360040184592

 
世界最大級の歌詞共有メディアGenius。歌詞や歌詞にまつわるトリビアがファンとアーティストの双方から投稿されています。歌詞を通じて世界のリスナーに興味をもってもらうきかっけとして、Geniusを活用することも有効でしょう。

Geniusの認証を受けるには

また、補足としてSpotifyを聴いていると、楽曲にループ再生される短いビジュアルが追加されているのを見かけたことがあるかもしれません。Spotify for Artistsに登録していれば、誰でも楽曲にCanvasを追加できます。Canvasは歌詞同様、繰り返し聴いてもらえるきっかけになるでしょう。

Spotify Canvas

 

■プロモーションする

すでに配信リリースしてしまった後は難しいですが、次にリリースする時は事前のプロモーションにもチャレンジしてみましょう。

-プレイリストピッチ

TuneCore Japanのサブミット機能を使って新譜リリースを事前にサブミットすることで、配信ストアのバナーやピックアップ欄、プレイリストなどに楽曲を展開、紹介してもらるようアプローチすることができます(必ず展開、紹介されるとは限りません)

TuneCore Japan Submit機能

Spotify for Artistsを使うと、Spotifyオフィシャルプレイリストに自分の楽曲を申請することが可能です。

Spotify for Artistsを使ったサブミット

その他、プレイリストピッチングサービスは多くあります。下記にいくつか例をあげます。

SubmitHub

Playlist Push

 

-事前予約設定(Pre-Add/Pre-Save)

配信前の楽曲をリスナーやファンが事前に予約できるようにする機能がいくつかのサービスから提供されています。これを利用することで、配信日当日に各配信サービスを利用しているユーザーのライブラリやプレイリストに自動的に追加され、リスナーに配信初日に聴き逃がしなく楽曲を楽しんでもらいやすくなります。

以下、この機能が使えるサードパーティサービスの一例となります。

Linkfire

Feature.fm

Presave

 

-メディアプロモーション

取り上げてもらえそうなメディアがあれば、積極的にアプローチしてみましょう。楽曲のクオリティが備わっていることが前提ではありますが、少し工夫することで、メディアに取り上げられる確度をあげることもできますので、以下をチェックしてみましょう。

プレスリリースを作成するコツを知っておきましょう。

メディアやプレスにアプローチするとき、EPK(Electronic Press Kit)を用意しておくことをおすすめします。EPKとはアーティストの履歴書のようなものです。


プレスにアプローチするときに注意したいことも。

海外向けにアプローチする際のプロフィール作りも最適化しましょう。

 

■導線を整える

リスナーはいろんな経路からをアーティストを知ります。何かのきっかけで自分を知ってもらったとき、その興味関心の熱量が一番高いタイミングに、ちゃんと曲を聴いてもらい、知ってもらい、最終的にファンになってもらえるよう各所へのスムーズな導線を設計しましょう。人間の興味は次々に移り変わります。SNSや楽曲視聴へのリンクが切れていたり、記載が不十分だったりすると、せっかく興味を持ってもらった貴重な瞬間を無駄にしてしまうかもしれません。

-SNSの導線

SNSのプロフィール欄に貼れるリンクは限られていますので、どこに集約するのがいいのか検討しましょう。以下の記事で、実用的なSNSの活用法を紹介してますので、チェックしてみてください。

 

-Instagram ストリーズとプロフィール紐付け

TuneCore Japanなどを使って、Facebook Music プロダクトに楽曲を登録すると、Instagram ストーリーズ ミュージックスタンプが使えるようになります。

Instagram ストーリーズのミュージックスタンプとInstagram のプロフィールを紐付けることができることはご存知ですか?リスナーがUGCで作成したミュージックスタンプからプロフィールに遷移できれば、ファンになってもらうきっかけにつながりますよね。もしプロフィールと紐付いていないようであれば、ディストリビューターにリクエストしてみましょう。

 

-ナレッジパネルの設定

Googleでアーティスト名を調べたとき、検索結果にアーティスト情報のまとめが表示されますね。そのまとめをナレッジパネルといいます。

ナレッジパネルは自分で編集できます。

 

■YouTubeを理解・活用する

今やアーティスト活動においてYouTubeは切っても切り離せないものになっています。まずは、アーティストとしてYouTubeの基本的な知識を身に付けましょう。

-YouTube公式アーティストチャンネル(OAC)

一定の条件を満たし、YouTubeから認証されると、公式アーティスト チャンネル化することができます。公式アーティストチャンネルにすることで、YouTubeチャンネル上のコンテンツを1つにまとめることができます。

 

-YouTubeアートトラック

アートトラックとは、YouTube上に音楽作品のジャケットが静止画像になっていて、曲がフルで流れる動画のことです。違法なアップロードと勘違いされている方を今でも時々見かけることがありますが、アートトラックは収益がアーティストへ還元されるよう設計されていますので、その仕組を正しく理解しましょう。

 

-YouTubeにMVをアップするタイミング

配信リリース前にその新曲の同一音源フル尺のMVをYouTubeなどに公開してしまうと、プレイリストにピックアップされる確率が著しく低くなってしまうケースがあります。MVの配信タイミングについての知識を持っておきましょう。

 

-YouTube以外にもMVをアップして収益を得る

Apple MusicやLINE MUSICといったストリーミングサービスにもMVを配信し、収益化することが可能です。

Video kicks

 

■広告が出稿できるようにする

届けたいことがある場合、広告を出稿するのも1つの手だと思います。

セルフサーブ型の広告配信プラットフォームを使うことで、インディペンデントアーティスティスでも、簡単に広告の配信や管理することができます。

以下のツールを使える状態にしておきましょう。

– [Facebook for Business]
– [Twitter広告アカウント]
– [YouTube 広告]
– [LINE for Business]
– [Google 広告]

 

■オフィシャル認証を受ける

SNSを使っていると、公式のアカウントに青いチェックマークがついているのを見かけます。このような公式マークは認証バッジと呼ばれています。認証バッジがつくことで、公式であることが確認されている証になります。なお、認証バッジは一定の基準を満たしていることで、申請することができます。

Twitter

 
YouTube

 
Instagram
https://www.facebook.com/help/instagram/854227311295302

 

■楽曲の権利について理解する

楽曲配信において、必ず理解しておいてほしい権利が「著作権」と「原盤権」。正しい知識を持つようにしましょう。


THE MAGAZINEでは『Law and Theory for Artists』という連載を通して、弁護士メンバーが音楽活動における法的な具体事例をQ&A形式で定期的に解説・紹介しています。お時間あるときにぜひ読んでみてください。

 

■データを分析する

ディストリビューターが提供するダッシュボードやレポートを使って、各配信ストアの再生回数を見ている人も多いかと思います。日々のアクションを分析するために使えるツールはたくさんあります。

まずは、何かを分析したいと思ったときに、すぐに分析できるように、ツールやページを知っておきましょう。

 

-再生回数・再生経路・リスナーデータ(性別・年齢、住んでいる地域等)を分析する

– [Spotify for Artists]
– [Apple Music for Artists]
– [Amazon Music for Artists]

 

-SNSの反応を分析する

– [Twitterアナリティクス]
– [Instagram インサイト]
– スマートリンクのアナリティクス

各アナリティクスへのアクセス方法や効果的な使い方については以下、参考にしてください。

 

-ストリーミングとSNSのデータを横断して分析する

サードパーティの分析ツールを使うことで、ストリーミングとSNSデータを横断的に見ることができます。

また、他のアーティストのデータを調べることもできますので、競合アーティストの分析に利用することもおすすめします。
– [Chartmetric]
– [Soundcharts]

 

-マーケットを知る

余裕があれば、今のマーケットがどうなっているのかも把握しましょう。日本の市場ではストリーミングは伸びているのか?世界と比べるとどうか?など知っておくと、今後の戦略に役立てることができると思います。例えば、ストリーミングが急激に伸びている地域があれば、そこを狙ってみてもいいかもしれませんね。

日本の市場の推移は日本レコード協会が提供する統計情報で確認できます。

– [一般社団法人 日本レコード協会]

世界の市場の推移は、IFPIが提供するIndustry Dataより確認しましょう。

– [Industry Data – IFPI]

 

■最後に

CDフォーマットがメインで一部のアーティストしか作品をリリースすることができなかった時代は、プロモーションやマーケティングなどはそれぞれ異なるセクション/会社で分担して行い、そこに関しアーティストが内実を知ることはあまりありませんでした。しかし、今や様々なツール/サービスが登場し、上記のようなこともアーティスト自身で、あるいは身近なスタッフでやろうと思えば全てやることができるようになりました。昔のように、“やりたくてもできない”という時代ではなくなったので、もはや知ろうとするかしないか、やるかやらないかだけで、アーティスト自身のスタンスがより問われる時代になったとも言えるでしょう。

たしかに音楽活動をしながら今回ご紹介した内容をすべて行うのは大変かもしれませんが、こういうことができるということをまずは知識として持っておくことが重要だと思います。できるところから少しずつやってみましょう。

この記事の執筆者

THE MAGAZINE

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